Ao Nosaka

何から話せばいいんだろう?

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何から話せばいいんだろう?

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  • My Favorite 100

    好きなことを100個集めてみました。番号はランキングではありません。

最近の記事

無為

自宅療養66日目。5:40起床。昨日模様替えをしたせいか、新鮮な感覚で目が覚める。足の痛みが酷くなっていてうろたえる。きょう一日様子を見て、明日も痛むようなら診察を早めてもらおう。室内を歩くだけでもキツい。3週くらい前の状態に戻ったような痛み。もうこれ以上の仕打ちは勘弁してくださいと、どこかでほくそ笑んでいそうな意地悪な神様にお願いする。 音楽もかける。今日はスタイルカウンシル。懐かしいと思いながら聴いていると、BGMとしてちょうどいい。好きな曲が流れるたびに意識をそちらに

    • 無気力に負ける

      自宅療養65日目。6:30起床。「まだまだ頑張って人生を少しでも豊かにしていく」と「もう終わり、絶望感がへばりついて離れない」の狭間に拘束されて無気力が続いてる。何をどうすればいいかわからず、一日中横になっている。 小さなノルマを課して、一日を少しでも前に進めて行きたいが、頭ではわかっていても体が動かない。弱音ばかりが頭をかすめる。聞きたくない声がきこえてくる。 とにかく動かなければと部屋の模様替えをする。大した変更ではないが、やり出せば様々な声が内側から出てくる。少し移

      • 傷を舐め合う

        自宅療養61日目。6:50起床。日記をつけることに飽きてきたのだろうか、毎日更新が途絶え、日中にメモアプリを起動する回数が減ってきた。足が治ってくるとともに、心は、仕事モードの運転手を新しく雇ったのだろうか。例え仕事を開始したとしても、この日記を書くために日々を過ごす自分と、食べていくために労働に耐える自分のは、2人で存在しなければならない。そしてもう1人、その2人のバランスを取る自分も必要だ。三位一体が理想である。 ✴︎ 『トラウマにふれる』(宮地尚子)を読む。『傷を愛

        • 快楽の先取り

          自宅療養59日目。5:20起床。金曜日の朝は忙しい。昨日やっていたドラマ『Believe』第8話『リベンジ』第10話を観る。わかりやすい展開に驚きは無いが、最終話まで追いかけることにする。 植物に水をやる。葉のグリーンが日に日に濃くなっていく。この狭い部屋の中に、成長する存在がいることに感謝する。息吹のかけらを心が食す。 少し部屋を片付ける。いらない洋服を捨てる。売れそうなモノがいくつかあったので、図書館に行くついでに売り払う。思い切って杖なしで出かけた。時間はあるのだか

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        • My Favorite 100
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        記事

          間違いの鮮やかな流れ

          自宅療養58日目。5:30起床。熟睡できてないせいか起きがけのダルさがすごい。水を飲んで少し動くとエンジンがかかって、ダルさは気にならなくなる。気温のせいならいいのだが、老化によるエンジントラブルだったら嫌だな。ゆっくりと性能が落ちていき、あるとき突然に気づく。こんなに劣化したのか…もうおしまいだな、と。 ✴︎ 牧師である沼田和也さんのツイートより。沼田さんの本は過去に読んでいた。いつかこの方の礼拝にお邪魔できればと、ほんのりとだが思っていた。同時期に骨折したので、沼田さ

          間違いの鮮やかな流れ

          神々のブーイング

          自宅療養55日目。4:30起床。様々な災難が襲いかかる。神は乗り越えられない試練は与えないというが本当だろうか。後ろはなるべく振り返らず、首を装具で固定して前しか見ないと決めているのにこの仕打ちとは。お前が刺激を望んでいるから、とっておきの劇薬を与えてやったのだと神々がブーイングしてるようだ。 その状況が起きた時の頭で考えても解決しない、とはアインシュタインの言葉だったろうか。なので今日は現実逃避をする。問題を一日だけ先延ばしさせていただく。誰に対して言ってるのかわからない

          神々のブーイング

          絶え間ない焦燥に

          自宅療養54日目。4:50起床。今朝も足の調子がいい。起きがけにマッサージなどせずにトイレに立ったが、痛みは想像の範疇だった。調子がいいと外に出たくなる。ただ外に出ると何か余計なものを買ってしまうだろう。お茶の一杯も飲みたくなるし。なので今日は我慢して室内で過ごす。 野菜の値段も多少下がってきたので、本当ならスーパーに行きたいところ。麺類と肉でごまかしているが、優しい味のポトフとか作りたい。調味料系も切れている。もう2.3日経てばさらに歩きやすくなってると思うので、その時は

          絶え間ない焦燥に

          行き先を決める必要はないけれど

          自宅療養53日目。5:00起床。寝覚めが悪いのは気温のせいか夜の炭水化物かそれ以外か。日々飛び込んでくる様々なニュースを選別しながら、不用なことには関心を寄せないようにする。考えるべきことを考え、違う意見にも耳を傾ける。時代性や社会的な要求には敏感に。世界をどこまで身近に感じるか。 ✴︎ 晴れているのでリハビリのために図書館へ。もう4回目なので人波の避け方にも慣れている。杖無しでいけそうだとも思ったが、途中で何かあっても困るので、松葉杖1本で行く。 無事に返却と新しい本

          行き先を決める必要はないけれど

          波がくる、恩寵が差す、まれびとと出逢う。

          自宅療養52日目。4:30起床。足の痛みもだいぶ落ち着いてきた。まだ怪我した左足一本で立つことは難しいが、一瞬ならいけた。ズボンの脱ぎ履きが立ったままできるのは嬉しい。とはいえ油断すると痛みが戻りそうで怖い。風邪などと違い物理的に骨が2つに折れたのだ。もう融合しているから心配の必要はない。それでも、いったん折れたものが元と同じ強度で復元した、ということが信じられないのだ。単なる不安症かも知れない。 ✴︎ 赤坂真理「安全に狂う方法」を読む。待ち望んでいた新刊。依存性について

          波がくる、恩寵が差す、まれびとと出逢う。

          弱さの共有

          自宅療養51日目。5:00起床。起きがけにドラマを2本観る。『believe』7話と『リベンジ』9話。両方とも急展開だが、茶番感が目立って面白さが半減してしまう。シーンごとの強さや説得力が足りず、展開の妙だけで無理矢理進めているような。今日は本が2冊届く予定なので自宅待機。家でできるリハビリを頑張る。 忘れないように昨日教わったリハビリ内容をメモする。 ・怪我した足首周りをマッサージ ・体全体のストレッチ ・椅子に座ってつま先立ち ・立ったまま両足でつま先立ち ・床に座り

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          過去の私が敵になる

          自宅療養50日目。4:30起床。怪我してからもうすぐ3ヶ月。救急車、入院、手術、退院と満身創痍の目まぐるしい日々が続いたが、治癒に向けて少しづつ落ち着いてきた気がする。無慈悲に時間だけが過ぎていくが、今回の怪我という『一旦停止』には何か意味があるのだろう。もし無いとしても、むりやり意味を考え出す必要がある。そうでもしないと心が持たない。 ✴︎ 今日は病院にてリハビリ。こちらの都合で一週飛ばしてもらったので久しぶり感がある。今まではタクシーで行っていたが、今日は初めて市バス

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          過去という資産

          自宅療養49日目。4:40起床。悪夢がひどい。よく考えたら毎日のように夢は見るが、そのほぼ全てが悪夢と呼べそうだ。追いかけられる・絶対絶滅の危機・殺される・裏切られる・火だるまになる・突き落とされる、等々。悪夢の原因はストレスとかトラウマ的な要素が原因などと書いてある。怪我、病気、服薬のケースもあるそうだが、これという確実な原因は見つからない。 記憶フォルダの整理の過程で、過去に体験した出来事が浮かび上がり、それらが組み合わさって物語になる。そんな説明も多かった。ならば悪夢

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          ゴミかバイブルか

          自宅療養48日目。6:00起床。起きがけに「アンメット」を観る。岡山天音はいい役者さんだとつくづく思う。杉咲花、若葉竜也の普段感も自然でいい。歳をとるにつれ、記憶することと記憶したものを引き出すことが苦手になってきた。薄れていく記憶がやがて思い出されなくなったとき、その記憶は残っていると言えるのだろうか。確認する術がない。 ✴︎ 「聞く技術 聞いてもらう技術」(東畑開人)より引用。 心が回遊するという言い回しが新鮮。確かに、同じ愚痴を人を変えて捲し立てている様は、愚痴が

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          やる気、体の芯からの。

          自宅療養47日目。7:15起床。炭水化物ばかりの生活が続いているせいか、体が重く、調子が出ない。おそらく体重も増えているだろう。入院生活でリセットされて喜んだのもつかぬ間。節制しなければ。人生は常に小さな二択の連続だ。歳をとると選択するのが億劫になる。体の各機能も悪くなり、脳も劣化して、社会からズレていく。加齢とは何だろうと思う日々。そんなに強く絶望しているわけではないが、加齢に対してもっと前向きなトピックがほしい。 ✴︎ 今日は役所まで外出。前回はタクシーだったが、今回

          やる気、体の芯からの。

          愛を差し上げる

          自宅療養45日目。6:40起床。変わり映えのしない毎日がまた始まるという諦念と、怪我は良くなってきているという希望がせめぎ合う朝、強すぎる日光が余計な励ましのようでうっとおしく思う。それでも、自分を蔑ろにしないよう、全てをニュートラルポジションに戻し、怠けはネグレクトの言葉を口に出し、体を動かす。自分の今日を、自分で、快適にできるよう務める。そこから始めようと決める。 ✴︎ 昨日の外出がうまくいったので、また本を処分しに出かける。怪我してから2ヶ月半、入院中も退院してから

          愛を差し上げる

          体の持ち主の務め

          自宅療養44日目。5:00起床。雨。午後は晴れるそうなので、リハビリを兼ねて本を売りにいくつもり。本が増えると昔の芸術至上主義の自分は喜ぶが、今のミニマルな生活を求めている自分がNOを突きつける。間をとって、売ったお金で別の本を買うことにする。大した金額にはならないから、その取引でちょうどいい。もしお金が残ったら大福でも買って読書のお供にする。そんな小さな贅沢が愛らしい。 ✴︎ 『生活を創る(コロナ期)』(吉本ばなな)を読む。ばななさんのエッセイは、どのページを開いても適

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