葉先から落ちる雫

ただ一点に焦点を絞ること。リアは唯我独尊の老王、それだけでいい。あとは自然に発生して行くはずなのだ。

山崎努「俳優のノート」


自宅療養79日目。4:00起床。顔の上に水が落ちて目が覚めた。またエアコンの結露が垂れてきたのかと思ったら、植物の葉先から落ちた雫だった。窓際のカーテンレールに吊るしてあるポトスのものだった。何だか嬉しかった。いつか森の中で生活するのだとあらためて心に留め置く。

朝から模様替えを始めてしまう。何となく始めてみたら調子づいてしまい。仕事用デスクの上を空にしてそこに植物を乗せる。植物が乗っていたキャンプ用の棚は折り畳んでクローゼットにしまった。

そうなると俄然ヤル気が出てきて、棚と植物の位置を変えたり、ベッドを移動したり、あれこれと試してみる。いずれもしっくりこなかったので、あとはブツがきてからだなと、あれだけ躊躇していた丸テーブルを勢いだけでポチってしまう。

昨日の夜に足の保護具を外した。本来ならもう外しても大丈夫だったが、無意識に足を使ってしまうのを避けるために、意識づけとして装着していた。

季節のせいか手術あとに痒みが出てきて、知らぬ間に掻いてしまっていた。傷口から出血した。ひとまずバンドエイドを貼ったが、これ24時間靴下を履いてその上から保護具をつけているので、いつまで経っても皮膚が外気に触れない。これではただでさえ薄い足首の皮膚が強くなることは無い。

今日から、室内では靴下もやめて、なるべく素足でいようと思う。とにかく慣れさせること、何でもそうだ。

レイアウトを変えてみたら、新しい発想が出てくる。壁に沿って本を並べたいという欲。壁の一面の長さを測る。185cm。棚に置いてある本が一列に並ぶ長さ。そうするといま使っている棚が空き、そこに植物を置くことができる。そうすればこのデカいデスクが捨てられる。

ただ本が並べばいいので、木の板が4枚あればいい。後でハンズに行ってみる。現物を見ながらの方がイメージしやすい。

本屋を冷やかしてからハンズに行く。様々な材料があるが、どれもしっくりこないのでやめておく。テンションが上がってる時の自分を信じない方がいい。テンション高めの時は思いついたことをその日のうちに全てやり切りたいという気持ちになり、目当てのモノがなければ代わりのモノを使ってでも終わらせたくなる。それが危険な考えで、後から、やはりこれは失敗だったと思うことが過去に多々あったのだ。

そのままサイゼリヤで一杯ひっかけて、カラオケにも行ってしまう。声がかすれて所々出なくなっている。サビの高音はともかくとして、Aメロの普通の歌い出しでもつまづく。やはり誰とも話さないとその影響が如実に出る。困ったな。そしてそのまま飲み続け、ご機嫌で帰ってきて、酔った勢いで寝る。

こんな暗いおじさんの日記に何の意味も無いのだが、せめて言葉にしておくことで、人生の単位を『一日ごと』に設定できる。いつも読んでくださる皆さま、ありがとうございます。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?