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【読後感想】市川沙央『ハンチバック』2回目!
ベタなデザインかもしれないけれど、カッコいいサムネができた(と思っている。どう? どうかな? 汗)。とりあえず僕は満足だ♪♪
ハンチバック2
なんか、
アウトレイジ2
みたいだねww
今から市川沙央『ハンチバック』の2回目の読後感想をここに記す。1回目の記事も貼っておく。本作は、芥川賞候補作だ。僕は、獲ると思っている。
そう、この記事は ↓
ありがたいことに、僕の記事の中ではひと際多くのビュー数を稼いでいる。小説・自己紹介の次に書いた、はじめての記事だ。さらっと書いたが、何だかんだ思い入れがある。これを皮切りにどんどん書いた。書くのが楽しいと思ったからだ。たぶん、題材がよかったのだろう。そう思う。
2023年
ヤバイ本
純文学
80点(前回は75点)
1.5h
再読しても、やっぱりヤバかったし、そして面白かった。前の記事でも書いたが、1回目は結構読むのに難儀した。しかし今回はほとんどそんなことはなかった(もちろん、あまり賢くない僕だ、前回も検索したけど今回も検索したってのは、ままある笑)。
前回は付箋なんて貼っていなかった。それでもあまりに強烈なパンチラインは嫌でも覚えて、それを引用した。しかし、この2か月あまりで僕は読書に付箋がつきものになって、気になったところには逐一付箋を貼るのがクセになってしまった(noteのせいだww)。
この「気になる」ってのには、いいも、悪いもある。でも今回はいいところだけだった。とにかく付箋はそれなりに貼ったわけだ。抜粋する。
長い1文なんだが、これ
学歴ロンダリングと自ら嗤いながら通信大学のハシゴをしているわけだが、私にとって社会的なつながりと言える場はコタツ記事ライターのバイトを除けばここにしかなく、世の中に一言で通用する肩書き、例えばプルダウンから選ぶご職業の欄に設定された選択肢、つまり会社員とか主婦とかになれない私は、40を過ぎても大学生の3文字にお金を払ってしがみついていた。
ね! いい文章だ。めちゃ長い1文なのに、この長さでもOKと言わせる力がある。僕は好き。ただ、人によっては、さいごの方の「つまり」がNGと言う人もたぶんいる。とかもっと1文を短くした方がいいという指摘もある。
次、
私には相続人がないため、死後は全て国庫行きになる。障害を持つ子のために親が頑張って財産を残し、子が係累なく死んで全て国庫行きになるパターンはよく聞く。生産性のない障害者に社会保障を食われることが気に入らない人々もそれを知れば多少なりとも溜飲を下げてくれるのではないか?
(中略)
<中絶がしてみたい>
(中略)
<妊娠と中絶がしてみたい>
(中略)
<普通の人間の女のように子どもを宿して中絶するのが私の夢です>
いやあ、ヤバイ!
ぜひ、読んでみてほしい。この「溜飲を下げて」の使い方は100点の使い方だし、以降の「中絶」のところね、あんまり語れないけど、シビレルね。
あとこれね!
目が見えること、本が持てること、ページがめくれること、読書姿勢が保てること、書店へ自由に買いに行けること、ーー5つの健常性を満たすことを要求する読書文化のマチズモを憎んでいた。その特権性に気づかない「本好き」たちを無知な傲慢さを憎んでいた。
マチズモ! この語彙! 尖っている尖っている。たまらんぜよ。
はあ、興奮した。あとは語録のように徒然と。ルサンチマンはやはりパンチあった。再録するww
・金で摩擦が遠ざかった女から、摩擦で金を稼ぐ女になりたい。
・だったら、殺すために孕もうとする障害者がいてもいいんじゃない?
それでやっとバランスが取れない?
・両親もいなくなったので女性用風俗でも調べはじめるか。
・彼の言葉は赤いスプレーなのだ。
とすると私はモナ・リザということにーー。
・私を通して金しか見ていない奴のことは、私も金を通してしか見ない。
・田中さんのルサンチマンを吸っている感じで、いい。
・最初から何もなかったことにだけはしないでほしい。
うん。雑誌はもう書店にないだろが、単行本で発売されている。1時間半で読める。市川沙央の『ハンチバック』、気にならない? 推薦図書です!
いい読書だった。本作は、彼女の正しいデビュー作だと思う。あらすじと作者については前記事でちょっと書いた。ここでは割愛する。
こういう純文のたまらんところはね、文章にあるんだ。読者に媚びず、叫びのようでも、それこそマスターベーションなのかもしれない。このクソみたいな世界のバカ野郎! なんて、紙とペンだけで構築する世界を自由に紡ぐんだ。素敵だな。
しかし、やはりラストの展開は嫌いだね。
これで〆る。ぜひ!
最後まで 読んでくれてありがとうございます。
「スキ」や「フォロー」もしてくれると、
なお嬉しいです。よろしくお願いします♪♪
また次の記事も読んでくれたら嬉しい(過去記事も)。それではまた明日!
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