愛は、それが愛だと知られてはいけない【憂世で生きる智慧】
『愛は与えて忘れなさい』のスローガン自体も忘れなさい
「愛は、それが愛だと知られてはいけない」
「サンタクロースは、名乗らない真の愛の実践者」
愛は、愛だと気づかれてはならない。気づかれれば商品の売買のように条件付きの愛、単なる交換になり下がってしまう。
愛は交換と違い、瞬時に完了しない。与える側は「あの人に届けばいいな……」と未来形で、受ける側は「気づけは愛だった……」と過去形で完了するものだ。
愛を与える人は、与えるだけの人ではない。他者への愛を通して、逆にさまざまなものを受け取っている。
日常生活では、相手に何かをしてほしかったら、対価を差し出すしかない。しかし「助けてあげる。で、あなたは私に何をしてくれるの?」というギブ&テイクの世界には、信頼関係など存在しない。
愛の力は、自らと他者を縛りつける「呪い」ともなる。
それは誰かとのつながりを求めながら、同時にそのつながりに疲れ果てるという相矛盾した状態だ。返報性の心理
愛であると知られてしまえば、受ける側には返礼する義務が生まれ、単なる交換になってしまう。もし受ける側に何も交換するものを持っていなければ、返礼の義務は受ける側を押しつぶす呪いとなるだけだ。
[出典:世界は贈与でできている/近内悠太]
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