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批評について(2):批評の分類法、「批評の良さをどう評価するか」についての意見の相違
【作者に寄り添った批評】:概ね「作品改善的」
・客観的フィードバック
ex.ラーメン屋が知りたいのは、ラーメンの材料や調理法ではなく(そんなことは知っている)、ラーメンがおいしいかどうか(どんな味がしたのか)ではないか
・意図や計画の探求
ex.意図や計画を正確に定め、それから逸脱しないように努力する。特に共同制作において顕著かつ有用
【中間的な批評】
・作者の意図を再構成する、可能な限りそれに
サインと指標性(3):「生々しさ」とは何か
▼日常における「生々しさ」とは:
①ある痕跡に人間の生活を感じること
②ある物が人間に似た質感を持っていること
③性行為の痕跡や話題
④特定の個人が残した痕跡
・「生々しさ」とは何か(日常的に、どのような場面で用いるか)
*例:女性の友達の家に行ったところ、いわゆるゴミ屋敷になっており、片付けを手伝わされた。散乱しているゴミには、下着や生理用品なども含まれており、「生々しいな~」などと思った。
VTuberと指標性2:悪筆考、演技と嘘
・悪筆がキャラクターの一部として考えられていそうな例:ex.でびでびでびる、沙花叉クロヱ
*重要な特徴ではないが、トレードマークのようになっている
*でびるにとっては本質的かもしれない:ぬいぐるみのような身体で書かれる文字とは、確かにあのようなものだろう。沙花叉の殺し屋とも繋がりはするが、本質的とは言えない(教育を十分に受けなかった、などの過去を想像することはできる)
・「目を瞑って利き手と逆の
VTuberと指標性1.5:作業仮説
▼残された論点
①指標性をどう捉えるか
②VTuberの一貫性とは何か:たとえば、意図や言動の一貫性、表現の頻度
▼「VTuberの面白さとは何か」にどう答えるか
①実践の最初の一歩を踏み出すことを助ける
②面白さがわかる補助線・新しい見方を教える
・「VTuberの面白さとは何か」という問いにも、存在論的な問いへ誘引する力がある。面白さを説明するために、メディアの独自性や、新しさといった概念
VTuberと指標性1:4つのまとめ、真の指標性への探究
▼VTuberにおける指標性とは何か
①信仰の証明:様々な疑問に沈黙し、表に出ている情報だけに言及するなど
②想像を働かせるための材料
③ある身体や名前を指差している(指示):もうひとつの指標性(パース的)
④生々しさなどの性質:動きの自然さなど
(*仮面によって生じる何か(しかしこれはもう指標性の議論から逸脱している))
(略語)
MC:Motion Capture
・真の指標性への探求?
サインと指標性(2):考察の意義、日常におけるサインの目的、筆跡とは何か
▼小まとめ
・日常におけるサインの目的:
①本人確認
②社会規範を守れるかどうかのテスト
③名前の提示
④所有物の確認(他人からの防衛)
⑤行為の完結を第三者に証明する
・(仮説的な)筆跡の性質
①一貫性:同じ人が何度書いてもなくならない質(クセ)。一貫性があり、形式的な特徴があるので、他人が模倣できる。
②一貫性からの逸脱:書かれた文字の微妙な差異。模倣できない(模倣する側にも不可避的に生じ
サインと指標性(1)
▼簡易まとめ
・サインの価値観には、次のような見方がある:
①指標性:因果関係に関する信憑性のある知識
②個性・独自性:型や一貫性に対する逸脱
③労力:サインにかけた労力の量(サインの量・デザインの複雑さ、など)
・その他の論点
*「贋のサインを買ってしまう人」の実践とはなにか。
*サインの周辺にあるジャンル:作品へのサイン、指紋、映画の指標性、聖遺物(聖骸布)、など。
*サインの意図は「まご
批評について(1):批評の分類、傾向性の発見、空白を読む、連想と想像、多解釈主義
★批評の分類(メタ批評):
①特徴と反応の記述(素朴な批評)
②傾向性の発見:ジャンル、テーマ、表現技法、キャラクター……etc(素朴だが高度な批評)
③文脈(視点)の発見・適用:アルゴリズム、文学理論、バルトの方法論?など
(*行為への注目:つくるor読む、*因果性or合理性への注目、といった観点もひとつの文脈に過ぎない。)
④どの文脈に応じた価値か(批評の目的、読み手の種類)
※結局は、③と④
★「文学理論」への準備的メモ
▼動機や関心
*文学理論本を読んでいくための準備。以下の記述はすべて仮説。
*批評の理論として(批評からみて)、いわゆる文学理論がどういう位置にあるのか考えたい。
*文学理論の納得できない感じをもう少し明確にしたい。
*文学理論で紹介されている理論が、他のメディアで用いられる際の理屈を考えたい。
▼因果主義:因果的な説明を認める立場
(A)作者の意図の存在を予想する(仮説的な意図):
ex.作
▼「キッチュ」に関するノート
▼「キッチュ」とは……
①悪趣味
俗悪さ、趣味の悪さ、粗悪品(質の悪さ、駄作)、嫌悪感を覚える。
(私見:うわ~、あちゃ~、といった感想と共にドン引きする、という感じ。)
*道徳/倫理/善に反するような、絶対的な悪(ブロッホ)。
②通俗的/大衆的
低俗、俗っぽい=俗受けする=大衆的=大衆迎合、安っぽい=陳腐、くだらない、下品、滑稽、分かりやすい、透明。
【A】中産階級的
中産階級的な趣味、到達
メモライズ:すべてを人格に帰す思考
・ある事件としての社会問題を、人格の問題に還そうとする思考は、自分の属している社会を守りたいという保守的動機に基づくのかもしれない。
もし社会に問題が存在すると認識してしまえば、その社会に帰属している自分の存在に揺らぎがもたらされてしまうだろう。社会の問題を認識せずに放置していることへの罪悪感すら抱くかもしれない。
・ある事件に対して、倫理的な原因を考えるよりも、人格という原因にしたほうが認知的
断章_20220430
・「VTuberについての文章です」「VTuberについて研究してます」というフレーズだけで、アレルギー反応が出るようになってしまった感がある。文字列をみるだけでぐにゃっとなる。鬱スイッチが入る。普通に病気っぽいなこれ。
①自分の劣等感スイッチがバチッと入る。この人の文章は(自分が参入できない場所であるところの)社会に受け入れられ評価されるだろうな、等。
②どうせ文章を読んでも懐疑的になり、あら
断章_2022_0312
・どこかでの呟きをまとめたものとコメント。
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・村山本、まあ難しいのだが、数学やプログラミング的な難しさではないところに難しさを感じている
まずひとつ考え付いてるのは、フロイト理論などは可能性(頻度・確率)の低い理論ではないか、ということ
(*これは他の科学哲学を絡めた本でさんざん言われてると思うので、そっちでみっちり勉強するつもり。)
・説明のおよびつかない残余とは、すべての価値が
断章_2022_0213
・ポーカーでボコボコに負けてメンタルが破壊されたので、文章(ポエム)を書く。
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・言語ゲームに参加することの愉しみ。
現在、ある任意の言語ゲームとの関わりについて、自分にとっては「自分が面白いと思うか」という感性的な部分が重要視されているようで、たとえば芸能ニュース的な言語ゲームには、あまり興味が湧かない。
昔は、大いに興味があったのだと思う。僕の書き物にもそういうのが含まれている。
【117】2021まとめと来年の抱負
▼2021まとめ
・文章をわりかし書いた(上半期)
去年も含め、自分の文章と向き合う期間が1年以上続いた。その結果、色々と諦めがつく部分もあり、もちろん全然諦めがついてない部分(というか続けて考えたいこと)もあり、文章と良い距離感になってきた気がする。丁度1年ちょっと前の、何もかも呪ってやる的な状態からはかなり違うところにいる、といえる。
上半期に読んだ三中本からは、自分のために文章を書いて良い