二児の父(元証券マン)のマーケットコンパス

投資を専業にしている40代元証券マンです。 子供が投資に興味を持ち始めたときに読んでも…

二児の父(元証券マン)のマーケットコンパス

投資を専業にしている40代元証券マンです。 子供が投資に興味を持ち始めたときに読んでもらえるような記事を投稿しようと思います。

最近の記事

【新NISA】何にどのように投資したら良いか?

はじめに 2024年から、少額投資非課税制度(NISA)が拡充・恒久化され、新NISAが導入されました。NISAはさまざまな年齢層や所得層向けに、資産形成を支援する制度です。 どのような投資が最も効率が良いか? 過去のデータを用いて、投資対象ごとに投資手法4パターンを想定し、元本1,200万円が20年後にどうなるかを検証している記事を見つけました。 この記事をざっくり要約すると以下のような内容になります。 1.投資対象は以下とする。国内債券型、外国債券型、国内株式型、

    • 【新NISA講座】新NISAの仕組みとメリット

      新NISA(新しい少額投資非課税制度)は、2024年1月から開始される、日本の新しい投資促進策です。この記事では新NISAの仕組みやメリット、デメリットについて解説していきます。 つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能: 新NISAでは、つみたてNISAが「つみたて投資枠」、一般NISAが「成長投資枠」に名称変更され、これらを併用することが可能になります。これにより、より柔軟な資産運用が実現可能です。 年間の非課税投資上限額の拡大: 年間の非課税投資上限額が拡大され、

      • 【ダウの犬】という名の投資戦略

        ダウの犬とは? よく知られている株式投資の手法として「ダウの犬投資法」があります。この戦略は非常にシンプルで、高い配当利回りを持つ銘柄に投資するものです。 ここでの「犬(Dogs)」とは、株価が高い配当利回りの銘柄を指し、その銘柄が割安であることを示しています。 現在の株式市場は、アメリカの利上げの観測やロシアのウクライナ侵攻などの不確実性が存在する一方で、株式市場は下落基調で、時折買い場が見られる状況が続いています。 こうした市場状況では、株価の上昇を期待するよりも、高い

        • 【第十一回】株式とETFの違い

          新NISAを調べる中でETFといった単語が出てきたかと思います。 株式との違いやメリット・デメリットを紹介します。ここまで理解すれば実際の取引まであと少しです。 ETF(Exchange-Traded Fund、上場投資信託)とは ETFは、株のように取引所で売買される投資商品です。ETFの特徴を分かりやすく説明します: 株式市場での取引: ETFは株式と同様に、証券取引所で通常の株式のように売買されます。価格は市場の需給によって日中変動します。 インデックスの追跡:

        【新NISA】何にどのように投資したら良いか?

          【第十回】株式市場の心理学

          株式市場の心理学:恐怖と貪欲 株式市場は単なる数字や企業の業績によって動くだけでなく、投資家の心理に大きく影響されます。市場心理学は、これらの感情がどのようにして市場の動きに影響を与えるかを研究する分野です。この記事では特に株式市場において重要な指標となる「恐怖」と「貪欲」について紹介します。 恐怖の心理 恐怖は市場が下落する際の主要な動因です。投資家が不確実性や悪いニュースに直面すると、株を売って現金を手に入れようとする傾向があります。この集団的な恐怖感は、株価の急落

          【第九回】投資戦略の基礎 その②

          リスク管理とポートフォリオの多様化 リスク管理の重要性 投資においてリスク管理は必須です。リスク管理とは、投資に伴う潜在的な損失を理解し、それを適切に制御するプロセスです。リスク管理を怠ると、市場の変動や予期せぬ事象によって、投資ポートフォリオが大きな損失を被るリスクがあります。 今回の記事では前回にリスク管理の方法について紹介していきます。 リスク管理の方法: 分散投資:リスクを分散するために、異なる資産クラス、業界、地域に投資します。 定期的なリバランス:市場の

          【第八回】投資戦略の基礎 その①

          長期投資と短期トレードの違い 投資には株式を長期で保有する長期投資と短期で売買を重ねる短期トレードがあります。今回の記事ではその違いと特徴を実例を交えながら紹介します。 長期投資 長期投資は、時間を味方につけ、企業や市場の成長に賭ける戦略です。長期投資家は、株価の短期的な変動に一喜一憂することなく、企業の基本的な価値や市場の長期的なトレンドに着目します。 特徴: 時間枠:通常、数年から数十年の投資期間を想定。 焦点:企業のファンダメンタルズ、業界の成長性、経済環境

          【第八回】投資戦略の基礎 その①

          【第七回】株価の分析

          テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の基本 株価分析には大きく分けてテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の二つのアプローチがあります。今回の記事ではその違いについて紹介していきます。 ファンダメンタルズ分析 ファンダメンタルズ分析は、企業の基本的な財務データや経済状況を分析することに重点を置いています。主に次のような点を考慮します: 財務諸表: 企業の収益、費用、利益、資産、負債など。(PBRやPSRもこちらに含まれます) 経済指標: 金利、インフレ率、失業率な

          【第六回】株価の動きとその要因

          株価は様々な要因によって日々変動します。今回の記事では主要な影響要因を紹介します。 1. 企業業績 企業の財務報告における収益、利益、成長率などの指標が、株価に直接影響します。良好な業績報告は、投資家の信頼を高め、株価を上昇させる傾向があります。 実例:Apple Inc.は2020年7月30日に、2020年第3四半期の収益報告を発表しました。この報告では、売上高が予想を上回り、前年同期比11%増の596億ドルを記録しました。このニュースが伝わった後、Appleの株価は

          【第五回】株取引の指標

          今回の記事では、第四回で紹介したそれぞれの指標がどの程度であれば「良い」「買い時」と判断できるかされるかについて紹介します。 PER(株価収益率): 一般的に、PERが低い(例えば15倍未満)場合、株式は割安と見なされることが多いです。しかし、業界平均や市場全体のPERと比較して判断することが重要です。 高いPER(例えば20倍以上)は、市場が将来の成長を期待していることを示す場合がありますが、過大評価のリスクもあります。 PBR(株価純資産倍率): PBRが1未満

          【第四回】株取引の基本用語

          株式市場に参入する前に、基本的な用語を理解することが重要です。 この記事では株取引において頻繁に使用される基本用語を紹介します。 株式(Stocks/Shares): 株式は、企業の所有権の一部を表します。投資家が株式を購入すると、その企業の株主となり、利益、投票権、配当の受け取りなど、特定の権利を得ることができます。株式は企業の資本を形成し、企業が成長するにつれて、その価値も上昇する可能性があります。 配当(Dividends): 配当は、企業が利益の一部を株主に分配す

          【第三回】主要な株式市場

          株式市場は、世界各国に存在し、それぞれが独自の特徴と重要性を持っています。 この記事では世界の主要な株式市場を紹介します。 ニューヨーク証券取引所(NYSE): NYSEは、世界最大の株式市場の一つで、アメリカ合衆国ニューヨーク市に位置します。その市場規模と流動性は世界的にも類を見ないものがあり、多くの世界的な大企業がここで取引されています。NYSEは、長い歴史を持ち、多くの投資家にとって最も信頼される市場の一つとされています。 ナスダック(NASDAQ): NASDAQ

          【第二回】株式市場の役割と機能(実例)

          資本の調達と配分: Googleの親会社であるAlphabet Inc.は2004年にIPO(株式公開)を行いました。このIPOにより、Alphabetは大規模な資金を調達し、その後の事業拡大や技術革新に資金を使用しました。このように、株式市場を通じた資金調達は、企業の成長とイノベーションを促進し、投資家にも長期的な収益をもたらしました。 価格発見のメカニズム: 2019年に発生したBoeing 737 MAXの事故は、Boeingの株価に大きな影響を与えました。この事故の

          【第二回】株式市場の役割と機能(実例)

          【第一回】株式市場の役割と機能

          株式市場は、企業と投資家が出会う場所です。ここでは、企業は資本を調達し、投資家は資産を成長させる機会を得ます。この相互作用が、市場経済の根幹を形成しています。 資本の調達と配分:企業が成長するためには資金が必要です。株式市場では、企業は株式を発行し、これを通じて必要な資金を調達します。一方、投資家はこれらの株式を購入することで、企業の成長に資金を提供し、その成果の一部を共有します。このプロセスにより、資金が効率的に必要な場所へと配分されます。 価格発見のメカニズム:株式市

          はじめに

          ご挨拶 はじめましてこの記事に興味を持っていただきありがとうございます。 私は投資(株式投資に限らず)を専業にしている元証券マンです。 株式投資についてよくわからないけど興味はあるけど本を買って勉強するほどでもないな〜といった方向けの記事を書いていくつもりです。 新NISAをきっかけに株式投資の世界への第一歩を踏み出そうとしている方が多くいらっしゃらると思います。そんな方が株式投資を始めるにあたり最低限知っておいていただきたい知識をまとめています。 後々は証券マンとして