“離したくないってずっと持ってたら、前から来る物事を受け止められない。でも何もなかったら入ってくるだけだから”
18. カンマ タカヤ・マユコ
千葉県の鴨川でLOVE & RICE FIELD という農場を作り、コミュニティで生活をしていたカンマご夫妻。3.11をきっかけに宮崎に移住し、TAGIRI HOTEL を創設。
その後、CAFE10 × VAN de COSMICA というカフェを週に2日だけ運営され、ご自身で10年かけて作った家に住まれていたが、来たるヨーロッパから始まる旅に向けて、そちらも手放された。現在は家族5人でハイマーに乗って移動しながら生活をされている。
人生そのものを旅と捉え、絶えず流れて生きているお2人に、お話を伺いました。
■菅間貴也・繭子(カンマ タカヤ・マユコ)
旅人。元アスリートサーファーで国内外で活躍されていたタカヤさんは引退後、「前から来るものだけに従って生きる」という信念のもと、『LOVE&RICE FIELD』、『TAGIRI HOTEL』、『CAFE10 × VAN de COSMICA』や自宅の隣のヴィラを、仲間とともに自分たちの手で立ち上げる。
マユコさんはCAFE 10のオーナーとしてヴィーガンケーキやシナモンロール、グラノーラといったオーガニックで美味しいご飯をお店で出していた。
2021年秋から3人の子供とともに、自分たちの手で作りあげた宮崎県の家を離れ、現在はバンライフで旅と生活を続けているしている。
タカヤさんが3 little spirals のマキさんと月に一度配信されていた『brother son sister moon』、旅の様子を更新している『VAN de COSMICA 』のポッドキャストは幅広い層から人気を集め、新しい風を人々に感じさせている。
VAN de COSMICA
Instagram: @vndecosmica
Podcast: https://open.spotify.com/show/4ciQH7JDRU7KxUvBK7IbWd?si=vQiTY7X5T9-bbVbl6zwwIQ
TAGIRI LIFE
本当の豊かさについて考えられた書籍。現在絶版になっていた第1巻も重刷され、第2巻とともに販売されている。
https://www.tagirilife.com/
カンマさんWebsite
https://www.10-lig.com/
_自分自身をいい状態に保つためにしていることや、習慣はありますか?
タカヤさん(以下、T): 何かの状態を保つなんてことはしない。
全てを受け入れる。ある出来事に対して不安や怒りが湧くことはあるけれど、それは全部波だから。その感情を抱いて、行くところまで行った結果、その波の終わりは必ず来る。
終わりが来たら、新しい波をまた受け入れたらいい。
いい状態にしようって思っているうちは、その状況を変えることに意識が向いてるからうまく行かないだろうね。だって抗っているってことだから。
マユコさん(以下、M): 人はさ、楽しいこと、幸せなことが1番って教育されるじゃん?私も育ってきた環境から、ネガティブな感情は閉じ込めておいた方がいいって思ってきたけど…。
でも、この星に人間として生まれてきたんだから、怒りとか悲しみも溜めないことが生きることそのものを楽しんでいるってことなの!
だから怒りを感じたら、怒った!って表すというか(笑)身体が強張って感情をセーブしちゃうことって意外とあるんだけど、それでいいんだよ、って受け止めてあげるのは大事。
_今の仕事、生き方を始めたきっかけは?
M: 私は22歳の時に、好きなことをやらせてもらえるお茶屋さんに自分から足を突っ込んだのね。その時に、自分のしていることに無我夢中になる感覚を得たというか。
その自分の世界に入ってる時って周りのことは何にも覚えてないし、すごく楽しくて。誰かとお出かけするよりも、「ちょっとケーキ作るからごめんね〜」って言えちゃうほど没頭して!
そんな時にタカヤくんと出会ったの。
私は働くことがメインで、まずお金がある状態を作ってから、したいことをする価値観だった。
でもタカヤくんは何かしたいことがあるからそれに必要な分だけ、自分の時間を提供して対価をもらう感じだったのね。
そのタカヤくんが生きてる世界を見てみたくって…だったら、今私が持ってる貯金を全部使ってしまおうよって。
T: だから僕らは旅に出た。レイトバスで行き先もほとんど決めずに旅をする生活をして、そしたら自分たちが全く予想していなかったことが前からたくさん来て、導かれていった。
あの時の旅を、人生にも当てはめられるよねって、僕らはそんな暮らしをしてる。
_自分の決断や変化を恐れることはありますか?
T: ない。僕はね、神様と契約してるんだよ。
「前から来るもの全てを受け入れます。だからなるようにしてください」って、そう思って生きている。
そうすると、人生に無駄なものはひとつもない。必要なことしか起こらない。
M: タカヤくんのその感覚を、私はいわゆる普通の社会の中で育ったから、最初は全く分からなかった。
旅に出て、やっぱりお金がどんどん減っていくことに不安になって揉めちゃったこともあるし、自分でその感情を消化できないから当たっちゃったりしてた。
けど、私たちが本当に最低限しか持っていない生活をしていると、人もお金もその都度現れる奇跡が何度も起きて。
前から来る、それを受け入れる、すると、いいことが起きる!っていうのを回数を重ねるごとに確信して(笑)
見えないところで誰かがGO!って言っていることを信じるようになったら、私も私で楽しく時を過ごせるようになったの。
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