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少しだけでも前へ

希死念慮に取り憑かれた私を救ってくれたのは高校の仲間達からの励ましだった。
やっぱり最高の仲間だ。
そして何より先だった恩師から今逝っても、三途の川でぶん殴られてきっと生きろて返される。

私の母校は全国屈指のスポーツ校で、私もそこそこ運動は出来たが所詮は井の中の蛙大海を知らず。
入学したはいいもののマジでほぼ全ての部活が全国区。
県大会ベスト〇位程度では横断幕何ぞ恥ずかしくて出せないっ。
全国行って当たり前、県大会なんかマジ予選。
全国からが勝負だろ?のとんでも校。

県内外各地域のいわゆる猛者が集結し、全国優勝を常に掲げ日々残酷な迄の生まれ持った才能で練習しまくる訳で。
まぁ、才能の差に愕然とさせられる。
1年時で部活動は潔く諦めた私(笑)

しかし、幸運だったと思う。スポーツ校といいながら実態は全部普通科の進学校。地元私大には毎年大量に卒業生を送り込む。
コイツらに対抗するには脳筋馬鹿だけど勉強するしかない!!
決意した1年時でもあった。

かくして勉強をするようになったもののマジだなコイツと思われたら鬼の様な厳しさ。
幸運にも当時は学年主任兼野球部部長に目を留めて頂いており推薦され。恩師からはオレが2年から担任する国立文系クラスに黙って入れと言って選んで頂いた。

2年時からいわゆる特クラ入りっ。通称プリズンに叩き込まれた。
朝は0限〜1限〜6限後に7、8限までと塾要らずどころか行く暇がない鬼詰。
夏休みは盆、冬休みは正月三が日しか休めない。
修学旅行なんて終楽旅行と揶揄されるぐらい毎日学校。
なんやガリ勉ばっかりかと言うとそうでもなく同クラスに部活もやってる二足の草鞋を履いたヤツも複数いる。
世の中、化け物ているんですよマジで。

そんな毎日だから当時は糞っ生意気で絵に描いたような馬鹿過ぎる格好をしていてた私は生活指導という名の下、学生運動で慣らしまくった恩師からよくぶん殴られまくってた。
今じゃ大問題だけど(笑)

しかし、恩師は服装にはなんだかんだでどうでもよく眼を抓り勉強はしろ、お前にはもっと先があると本気で叱咤激励、指導をしてくれた。
もはや恩師に東京の某有名私立大学に合格させて貰ったと言っても過言ではない。
その人の分まで生きなきゃならない。
やはり私は人に恵まれている。やっぱりなんだかんだ支えられている。
感謝しかねぇ〜よっ!!


そんな私は入院生活を送っていて何がいちばん辛いか?

何もしない事である。

いや正確には何も出来ない事。

コロナウィルスのお陰で外に出るのも規制されており。
病院面会も原則してはならない事になっている。
患者同士での会話もあらかた制限されている。

私にとってやる事が無いのが今は一番キツい。

出来る事といえば病院敷地内を少し散歩をするぐらいである。

そのため時間が経つのが遅く、考えたくもない事を次々に考えてしまう。
精神的にズタズタの私にとって一番コレが辛い事だ。

昨日、子ども達が元気に外で遊んでる姿の動画が送られてきた。
安心したのと、もう手の届かない場所に行ってしまったんだなぁと実感がやはり出て来た。

そして、我が子と今度はいつ逢えるのかと悲観してしまうのである。
主治医からうつ状態ですと言われているが。
この状況でうつ状態にならないヤツなんているのか?

昨日もまた作業療法に誘われていってみる。 
もはや過労で倒れたのに、精神病患者である。
傷病手当診断書にはうつ状態と記載されるらしい。
極まってますなぁー。

さて、作業療法は今回は園芸。

病院の中庭に小さな菜園があって、ミニトマト、サツマイモ、大根などを育てている。
ミニトマトの選定作業をさせて貰った。

園芸なんて何十年ぶりだろうか?
ミニトマトの脇芽という葉っぱではないものを落としていく。
脇芽は葉っぱと茎の間に生えるもので、栄養分を取られるから落としてしまうのだが。
しっかりした脇芽は選定した後に、土にそのまま刺してやると勝手に根が出るらしい。
それが1本のまた苗木となり、実をつけるそうだ。
植物の生命力は凄いものだと実感した。

そんなことをして時間を潰している。

それと主治医から後日、心理テストやメタ認知等を受けて見ませんかと提案があった。

やりますとも。
大学病院に入院している訳だから、我が身をどうぞモデルケースで色々な角度から客観的に皆様で観てくださいませ。

研修医や学生さんにはこの上ない教材だろう。
カンファレンスではどっかのドラマかなんかですかと話題になってる事だろ。
何なら本人が講義もしてあげましょうかぐらいなレアケースだろうから。


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