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続・全くの素人が彫塑で藤井風フィギュアに挑戦する<第9回>

HEATツアーも終盤を迎えた藤井風さん。フィギュアというか、ねんど彫刻とのハイブリッド胸像(造語)も、そろそろ仕上げの段階が近づいてきました。

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前回の藤井風フィギュアは、頭部のみを粘土彫塑で作りました。できた頭部を石膏取りしたものに布を貼り、彩色と植毛をしています。胴体部分は布に木綿を詰めて作りました。風さんご愛用のキーボードKORGのGrandStageを作るのも、想像以上に楽しかったような。

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布貼りフィギュア(人形)は独特の温かみや柔らかさがあります。ですが、初心者のわたしには細部まで作り込むのが難しい。布の繊維や織り地の肌理(きめ)など、テクスチャーの特性上で限界もありました。

より細部まで作り込むことで、リアルな表情を再現してみたい。石粉ねんどでの彫刻では、顔の彩色塗装に挑戦することにしました。

彩色塗装はエアブラシを使ったものから筆塗りまで、色々な方法があるようです。アート系に精通している旧友に相談してみたところ、彼女の夫君からオリンポス社製のエアブラシをいただきました。

モデラーの夫君に、わたしのフィギュア話をしてみたところ「今は使っていないエアブラシがあるので使ってみて」と言ってくださったそうです。エアブラシも何を使えばよいか、右も左もわからなかったので本当にありがたい限り。

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子どものお習字練習キットに、水吹きで練習しました。

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なめらかで均一な仕上がり。グラデーションもきれいに出ます。なにより筆塗り特有の筆跡が付かないのはうれしい。使った水性塗料がツヤありだったため、少々テカリが出てしまいました。

一番の問題は「水性塗料の希釈不具合によるエアブラシの目詰まり」です。エアブラシでの塗装は、ラッカー入りの油性塗料を希釈液で薄めて使うのが主流だそう。水性塗料を水で薄めて吹くと、希釈具合が上手くいかずどうしても目詰まりしてしまいます。

ラッカー入りの油性塗料は排気や換気のための装置がないと使いづらいのが難点です。小さな子どもがいるリビングの一角で作業しているので、においや健康を害するものはできるだけ使うのを控えたい。水性塗料で上手に塗装する方法をネットなどで模索中です。


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Twitterで見つけたフィギュア塗装作家 田川弘氏の著作を参考に、細かいパーツを塗り進めます。


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肌の質感を出すために、ブルー、赤、グレーなど何色も塗り重ねていきます。血色の良い自然な肌色や血管が透けて見えるような質感が理想。でも、筆塗りではグラデーション状に塗り重ねるのが難しいです。


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まゆ毛や眼球の血管、虹彩(こうさい)や瞳孔、瞳の輝きなどを塗る際は、100円ショップで購入したネイルアート用の筆を使いました。

水で薄めた水性塗料をエアブラシで吹いたのですが、ツヤあり塗料だったため、若干テカリが気になりました。そこで義母から譲り受けた日本画用の顔料をさらに塗り重ね、血色と肌の質感を整えました。スケキヨから美貌の三蔵法師へ?!

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実は、風さんを塗装する前に、小林私さんの胸像でテスト塗装をしていました。こちらは下地材に白色ジェッソ、その上に水性塗料を筆塗りしています。

私さんの胸像は、風さんよりも一回り大きいサイズです。目鼻立ちも大きく作っているので、まずは彩色塗装の練習台になっていただきました。(小林私さんごめんなさい…笑)


まつ毛の植毛にも挑戦

今回の藤井風胸像は髪の毛だけでなく、まつ毛の植毛にもトライしました。100円ショップで購入した付けまつ毛の先を3㎜程度にカット。木工用接着剤を根本に付け、1本ずつ、まぶたの生え際に植えていきます。

細くて短い毛はピンセットでつまむのもやっとなほど。接着するのは至難の技で、プロの塗装作家の方が顕微鏡を使って作業されるのに納得してしまいました。ミリ単位の作業はミクロへの挑戦!です。

今はなんとか裸眼で作業できていますが、眼球がアダルト仕様になれば、この作業は更に困難を極めるはず…。


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後ろで小林私さんがヘアスタイリング中

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小林私さん胸像のヘアスタイリング前

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かなり髪が長かったので、毛先を若干カットしました

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髪を後ろで一つに結び耳が見えるスタイルなので、耳の作り直しです。ねんどを足してから、ドリルで削って成形します。

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耳たぶにピアスを通す穴を作ります。まち針で少しずつ穴を開けていきます。

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穴を開ける途中で、耳たぶが割れてしまいました。耳たぶは穴を開けた後に、粘土のかけらを木工用接着剤でくっ付けて修正。

ピアスにも同様にまち針で穴を開けました。ちょうど良い細さのワイヤーが無かったので、糸通しの針金を分解して使うことに。ところが、ペンチで曲げているうちに金属疲労で折れてしまいました。

仕方がないので、お菓子やパンなどの袋をねじって閉じているワイヤー(名前がわかりません)のビニールを剥がして使いました。

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横顔は、なかなかかわいらしい(自画自賛)

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照明の加減でもありますが、正面からだとちょっと怖い。瞳を大きくし過ぎました。小林私さんのつもりが、油断するとゲゲゲの鬼太郎に出てくる猫娘みたい…。

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えいっと!私に、風が吹く!

藤井風と小林私、このお二人の胸像を並行して作っていましたが、塗装のことを調べる段階で少しスローペースになっていました。その間に何となく粘土を触りたくなったのですが、その時思い出したのが「えいっと!私に、風が吹く!」です。


小林私さんが以前、YouTube動画の生配信で「もし瑛人さんと藤井風さん、自分の3人で旅番組ができたら、楽しいだろうな」という話をされていました。

彼の話すように、ほぼ同世代でシンガーソングライターの3人が集まると、どんな会話が始まるのか?一体どんな雰囲気になるのか?想像するとなかなか興味深いです。だったら瑛人さんの胸像も並べたら楽しいかも、と思い作ってみることにしました。

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瑛人さんは風さんや私さんとは、少しお顔の造作が違うので難しいです。油断すると手くせで藤井風さんに似てきてしまう(笑)まだまだこれから要修正です。


当面の課題は水性塗料とエアブラシの使い方


今日はTwitterで見かけて注文していた本が届きました。まさか自分がプラモデル塗装の専門誌を購入するようになろうとは!水性塗料とエアブラシの扱い方は、さらに学習と練習が必要なようです。

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1体目の藤井風フィギュアを作った時は、義母に教えを乞うていました。ですがフィギュア塗装に関しては、義母も経験がありません。手探りですが自分でいろいろ調べて、工夫しながら気長にやっていきたいと思っています。


これからの藤井風フィギュア、続編を綴ります


藤井風フィギュア、第一作の制作過程、全22回の記録はこちら


藤井風さんのこと、いろいろ書いてます



画像引用:藤井風公式Twitter、YouTube 小林私公式Instagram、YouTube


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