ビッチだった私を愛せる歌
お客様とカウンセラー様をつなぐマッチングアプリ Bloste (ブロステ)
代表の橋本なずなです。
ミュージシャン WANIMA さんの『いいから』という歌を知っていますか?
私が過去に書いたnote ビッチだった私のこと 、まさにこの当時よく聴いていた歌のひとつです。
歌詞を一部ご紹介させていただくと、、
ええ、お察しの通りこれはセックスを表現した歌なのでしょう。
18、19歳の当時、私は自分に心底自信が無くてセックスを通して男性に求められることに自己価値を見出していました。
18歳の冬、ニューヨークから帰国して、次はドイツに留学をしたいと考えていた矢先のこと。
祖母が亡くなり、通夜で父が倒れて、それどころではなくなりました。
物心がついた頃から常に思い描く何かがあった私は 恋多き ではなく 夢多き 女の子でしたから、外的要因で道を閉ざされ途方に暮れることになったのはこの時が初めてだったのです。
夢を追うことが私の自信を形成していたと言っても過言ではないなかで、
失くしてしまったビジョンと情熱を再び掴むのは大変な作業でした。
途方に暮れていた日々、私は安易な快楽にどっぷりと浸かっていました。
不特定多数の男性と昼夜を問わず、ずっと、ずっと。
『人の役に立ちたい』という強迫観念にも近い幼少期からの使命感が、性に走っていた時期でした。
待ち合わせ場所の洒落たレストランに向かう道中、Spotifyで再生する一つのプレイリスト。
WANIMAさんは『いいから』の他にも『BIG UP』、椎名林檎さんの『丸の内サディスティック』や、クリープハイプさんの『ラブホテル』など、自信の無さを性で埋める情けない自分を否定しない歌を聴いていました。
男性と会って食事をしている間にも私の頭には歌が流れていて、会話の内容なんてどうでもよくて、ただ私はビッチな自分に酔っていたかったのです。
もはや前戯ともいえよう二軒目に行けば、繰り広げられる会話は全てお互いの探り合い。
「どういうのが趣味なの?」「今までどんなことしてきたの?」
—————— 嘘か真か、どう語るかもプレイの一部です。
この探り合いが一番楽しくて、想像通りの人、意外性のある人、ぶっ飛んでいる人、最近流行りの 多様性 を感じられる瞬間でした。
つい最近まで、この時期のことを思い出すと心が苦しくなっていました。
身体を求められて自己価値を見出す自分があまりに愚かで、
その当時の私を体現する大好きだった歌『いいから』は、私の人生の恥の塊として大嫌いな歌になりました。
しかし先日たまたまプレイリストをシャッフル再生で流していた時、四回のドラムが響いて、魂の叫びのように謳われるいやらしい歌詞。
『いいから』が流れてきたのです。
これまでずっと避けていた歌の奇襲に緊張感が走るも、不思議と嫌な気にはならず、 あぁそんな日々もあったな と笑えるようなあたたかい気持ちが心を包んでいました。
以前よりは少し自分に自信を持てるようになった私は、ビッチだった4年前の私を心から愛せるようになっていたのです。
18歳当時はそんな自分に依存していた、20歳になって暫くは嫌悪していた、22歳の今はどんな自分も愛せるようになった。
大好きな歌 は 大嫌いな歌 となり、今は 愛せる歌 になりました。
情けなく愚かで恥ずかしい自分を否定しない、それも全て含めて今の私なのです。良いことも悪いこともいつか全部が過去になるのだから、私は失敗を恐れない。
なにより私たちには 黒歴史 という万一の免罪符があるのだから、失敗だと感じるなら、全部黒歴史にしちゃえばいい。
勇気を振り絞り飛び出して、その瞬間を精一杯に生きる、私の人生はずっとこの繰り返しです。
その瞬間とは、ラーメンを食べることすら意味を含みますよ。
ラーメンを食べる瞬間も、乾いた喉にビールを注ぐ瞬間も、気の合う男性と身体を重ねる瞬間も。
すべてに全力で、いつ終わりが訪れるかわからない命を悔やまないように、精一杯噛み締めて生きているのです。
そんな私の人生を彩る歌に、もっとたくさん出会いたい。
皆さまのお勧めがあったらぜひ教えてください ♡