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いのちをみつめる

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死んでしまいたいときとか、ちょっとだけ、ほんの一呼吸だけ置くことができたら…… そんな作品を、集めてあります。 生きよ。 そなたは美しい。     (宮崎駿『もののけ姫』より)
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#詩

不思議

不思議

魚焼いては肉焼いて

野菜などは切り刻む

料理と言いつつひどいこと

いつもやっているけれど

祟られ 呪われ うらめしや

何でお化けが出ないのか

私は不思議でたまらない

私のうたは記憶のうた

私のうたは記憶のうた

私とともに消え去るもの

私のうたは思い出のうた

よろこびも

かなしみも

いまさら私を苦しめない

私のうたは私の人生

様々な出会いが

タピストリーとして織りなされ

いま

私の

心の中の壁を飾る

このようにして

私は生きて在った

誰も知らなくても

私はこうしてここに在ったのだ

砂に埋もれても

いつか風に千切れ去っても

そのことだけは変わらないの

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結論

アンテナは目一杯たてるよ

でもあなたも最小限のアクションはしてほしいんだ

そうでなきゃ

気づけないよ

何の手がかりもなしに気づけは無理だよ

たった一粒の涙

たった一つのため息

落とした肩

俯く視線

何一つみせないで

わかってほしいは無理だ

そんななら

悪いけど

私は背を向ける

私自身のことだって

ほんとはていっぱいなんだ

めいっぱい心を開いてて

わかってくれない言

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SOSを発することがたやすくてごめんなさい

いきなり降ってくる人を
どう受け止めたらいいんだろう
大きな捕虫網を持っていればよかったのか
いつも上を向いて歩いて
そんな人影を見かけたら
階段なりエレベーターなりで駆け上がって
飛ばないように抱き止めなければいけないのだろうか

いけないのだろう

つらい人はつらさのあまり
それを語ることも示すこともできないようなのだから
気づいてあげられない社会や人々が悪いのだから

強くてごめんなさい

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なんどでも/くりかえす/

しにたい

ほんとうに
しにたい
であることはすくない

しにたいの
ぜんぶのぶんは

おもうようにいきられないからしにたい

だから

だからしなないで
おもうようにいきれるみちをさがそう

そのだいいっぽは
ひとにはなすこと

はなしたあいてがばかにしたら
べつのひとにはなすこと
あきらめないで
これをくりかえす

きっと

きいてくれるだれかにであえる

であえるまで

はなしつづけること

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あの人を覚えていたい

           mさんに捧ぐ

その事故を
どうとらえるか

家族が
どうとらえたか

命は取り留めたけど
□をなくしてしまったんです

と言った家族

□をなくしてしまったけど
命は取り留めたんです

と言った家族

そこから見えてくる違い

とても大きな違い

彼女のお母様が
吐いたばかりの彼女を救急隊員に示して、

うちの娘は吐きません!

と言った話も

親なんて
何も見ていない

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ゆっくりと。

やみの
なかに
たたずむと
あなたの
こころは
みえない

でも
こえは
きこえる

こどうも
かすかに
かんじる

だから

あるきだす

ふたたび

ゆっくりと。

天秤

偽りでいい
偽善でいい
私の心の中のことなど
誰にもわからなくていい
私はそのときそのときの
せいいっぱいを生きるだけ
力尽きたら逝くだけ
私をはかる天秤は
どちらに多く傾くだろう

善か。

悪か。

自由になろうよ

好きにしたらええんよ
好きに思たらええんよ
人は人に

めいわくかけたり

かけられたりでつながってくの

人生なんて不細工なレゴよ
カッコよく生きようとするからしくじる

生きてさえ
いればいいの

脳内変換

死にたい

の脳内変換

思うように生きられないから死にたい

思うように生きられたら
死なねーんだよ ひとはさ

生きたいんだよ

誰かが…

誰かがあなたをみている

つらいとき
悲しいとき
苦しいとき
せつないとき
この世で自分はただ一艘の小舟だと思うとき

実は誰かがあなたをみている

それでも立ち上がる
あなたをみている

かわいい花

空を見上げる
青かったり
雲が流れていたり
雨もある
雨ひとつとったって
強かったり弱かったり
激しかったり
春先には
気持ちいい程度に淡くだったり

路傍の花
小さな
名も知らぬ花
かわいい
そっと手を伸ばす

指が空を切る

ああ

生きているときに

もっといっぱい気づけばよかった



どんな悲しみも孤独も

生きていてこそです

声を

出してください

泣いてください

飛ぶ前に

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