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『実は僕、統合失調症なんです!』初めての幻聴体験

こんにちは、あまたつです。
この『実は僕、統合失調症なんです!』という企画は統合失調症に理解が少ない人向けに書いたものです。「統合失調症ってこんな病気なんだ。こう接すればいいんだ」と思ってもらえたらなと思い始めました。

また「俺もこれで悩んでいたんだよね」と共感してもらえると嬉しいです。統合失調症の理解が深まればと思います。企画の連載後、シリーズを書籍化するのが目標です。

まだまだ社会は統合失調症に偏見があり僕自身周囲の人に病気を打ち明けるのに勇気がいります。『実は僕、統合失調症なんです!』と打ち明けられる社会になってほしいと思っています。今回は幻聴をテーマに語ります。

まずは統合失調症って何?と言われたらドーパミンという物質が脳で過剰に出て幻聴や幻覚が見えたり、妄想が強くなる病気です。コミュニケーションにも問題が出たり記憶力など脳の機能が落ちたりします。

さて先に僕がどう統合失調症になったのかを語ります

僕は障がい者雇用で働いてましたが持病の躁鬱病が悪化してうつが強くなりました。結局退社したのはいいが、働いた期間が短く失業保険も降りず貯金を減らす日々が続きました。「お金はないけどパートもうつ状態で働けない。どうしよう」と悩む日々でした。死にたいという気持ちが強くなってきました

義理の兄から「体調悪いなら入院するのも手だね。お金はサポートするし」と言ってもらいうつ病で入院することになりました。

入院してからは不眠症に悩まされました。

入院して3日ほど経ちましたがある日、給食に鯖の塩焼きがメニューでした。鯖は大好物だったので食べていたら鯖から「ねぇ、おいしい?」と脳内にテレパシーのように語りかけてきました。気づいたらパニックになっていたのを覚えております。

親子丼が出てきたときに「なんて残酷な料理なんだ。」と思い食べられませんでした。

それから他人の気持ちが脳内に入ってくるようになりました。「死ね」とか「気持ち悪いんだよ」などテレパシーのように脳に語りかけてきました。実際にそう思われているんだと思い込んでいました。そのときは幻聴になっているとは気づかず、心を読めるようになったと勘違いしていました。

今思うと幻聴に支配されていた時期だと思います。

この症状が出ると周りは敵に思えてきます。どう対処してほしいかと言うと僕の場合は話を否定せず「うん、うん」と話を聞いてほしいです。

統合失調症の症状が強くなり、独房のような鉄格子の保護室に入ることになりました。最初は何が起きたのか分からずにカラオケボックスみたいだったので歌っていました(苦笑)

保護室にいるときは父や母からテレパシーでメッセージが届いたりしていたので寂しさは薄れてました。ただ「戦争が起きたぞ」という幻聴などもきて苦しんでいたのは確かです。

また別れた恋人から幻聴が届き会話していたので独房のような保護室にいても苦しみが半減されました。

美輪明宏さんとテレパシーで交信できたり、好きなバスケの選手と交信できました(幻聴ではありますが笑)

かなり症状が重かったんだと思います。テレパシーと会話のキャッチボールもできましたし。これは危険らしいです(苦笑)

投薬のお陰か症状が和らぎ少しずつ保護室から出て生活できるようになりました。

ある日事件が起こります。幻聴(テレパシー)で「2階が燃えてるよ!火災報知器鳴らして!」と聞こえ、パニックになり火災報知器を押してしまいました。大騒動になり再び保護室に入れられました。

保護室に入り「自分はなんてことをしてしまったんだ!」と苦しみました。幻聴がまた聞こえ「火災報知器鳴らしたことは世界中が知ってるぞ」と脳内に入ってきて、罪悪感でいっぱいでした。

後日、精神科病棟で勤務した経験がある母にこの話をすると意外と笑われました。「あたしが勤務してたところはそんなんよくあったよ笑。火災報知器のボタンは押してみたくなるよね笑」と否定せず受け止めてくれたので気持ちが楽になりました。

「あぁ、世界中から非難されてないんだ」と安心しました。しかし罪悪感は退院するまで消えませんでした。

幻聴に行動を命令されても基本的に行動してはいけません。決して入院しても火災報知器は押してはいけません。

ある日、幻聴は収まらず髭剃り機から「髭を剃ってくれよ」と語りかけてくることがありました。僕は物の気持ちが分かるようになったと思いました。

ある日、ふと「物から聞こえる声、これは自分が勝手に作り出した言葉なんじゃないかな」と思い始めました。幻聴を自覚し始めたんです。

それから徐々に幻聴が減り治っていきました。

退院後でも少しは人の心の声がテレパシーで届きましたが、「これは自分が作り出した声なんだ」と受け止めると楽になりました。

僕の場合はそれで幻聴は治りましたが、実際に音で幻聴が聞こえる人は多く大変です。

テレビを聞くと幻聴が酷くなったり、幻聴で人から音で悪口言われると気が滅入るそうです。それでも幻聴を抱えながら仕事や日常を過ごしている人はいます。普通に尊敬します。

早く幻聴の治療法が見つかるといいなと思います。

統合失調症は100人に1人がなる病気です。幻聴に悩まされるのはあなたかも知れませんし家族かもしれません。

幻聴で苦しむ人に向けてやれることは話を聞いてほしいなと思います。

一緒に入院していた知人に幻聴の話をしたら、逆に面白がって話を聞いてくれました。

幻聴を自覚するには早い人や遅い人がいます。声や音、テレパシーなどは実際に起きていることです。「そんなものないよ!」と否定せず聞いてもらえると助かります。

『実は僕、統合失調症なんです!』第一回目の幻聴編はどうでしたか?統合失調症ってやっぱり狂った人なんだと思った人もいたでしょう。統合失調症って怖いと思われたのではないでしょうか。

この病気は100人いれば100人なりの症状があり、苦しみが様々です。僕より軽い人もいれば重度の人もいます。「そういう方もいるのね」と受けとめてほしいです。

『実は僕、統合失調症なんです!』はマガジンに連載したものが載ってます。スキが増えるほど出版に繋がります!

https://note.com/amatatu06/m/m24269c1b8fbd

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