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発想は始めが肝心なんだなぁと反省した話。「それ何のためにやんの」から始めるアイディア発想

アイディアでない。ずっと考えても、思い浮かばない。
そんな時は発想力がないんじゃなくて、、あれこれ思いを巡らせると同時に、「何のためのアイディアなのか」を考えていくことなのだ。それさえできれば半分以上は解決できたのと同じ、という話。

昔々の話、ある新事業を始めるにあたって、とあるビジネスユニットからデザインに依頼が来た。

曰く「私たちでは、なかなか発想が行き詰まる。今まで見たことがない新しいものを見たい。デザイナーが考えるかっこいいハードを見たい。ついでにソフト面も考えてもらってよい。商品の全体をUX視点でまとめても良い。とにかく自由にやってほしい」

なるほど。わかるわかる。

アイディアに詰まってしまったから、デザイン案をたたき台にしたいんでしょう? 分かりますよ、良い案が思い浮かばないその不安な気持ち。大丈夫、我々が突破口を作りますよ、とだいたいこんな感じで答えた。

よし、条件も少ないしいっちょ自由にやるか、と思ってデザインのチームミーティングに持って帰った。おれこういうの大好きだから、みんなも嬉しく思うんだろうなぁ、普段できない自由な発想できて楽しいはず、とルンルン気分だった。

全然違った。

いや、、、ちょっと待て。全然みんなの反応悪いんですけど。なんなのその不安な顔。自由すぎてどこから始めて良いか分からないって顔。

デザイナーといえども、発想に対して不安になっちゃうんだなぁ。これは仕事の仕方を間違えた、と思った。反省したのだった。

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みんなが不安に思った原因は、何について考えればいいのか、スタート地点がどこにもなかったからだろう。

例えば、テスト用紙があって、ここの空欄に正しい答えを書きましょうではない、この白紙をいくら使ってもいいから、あなたの考えを自由に論じなさいという問題だっからだと思う。何もないところに踏み出すのは苦しく感じたのだ。

ゼロから生み出すのは挑戦しがいがある、という思いの方が強いのがデザイナーという生き物だと思っていたが、現実は違う。

みんな困るのでどうにかした。
それが発想に大切な前段階、最初のステップだ。


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ゼロからの発想に対して、実際は不安に思うことはない。

まず、何のために発想するのか、という課題を作り出す。人によって「問い」とか「課題設定」とか「仮説」とも言ったりする。

だから今回は、「働く人が在宅勤務で快適にコミュニケーションできる」にテーマを置いて、検討を進められる道筋を付けた。これは大雑把なリサーチから半ば強制的に決めただけだ。

そうすれば、みんなは「〇〇ついて考えればいいんですね」だとか、「それ少し前に調べたことありますよ」とか話が進んでいく。

このテーマは結局変わってもかまわない。一時的に決めた仮のテーマであるし、リサーチしたり課題を設定したり、アイディアを検討していたら、必ず別のテーマ案が出てくるからだ。

あとから出てきたテーマ案を議論に加え、どんどん改善していけばいい。そうすると考えるべきテーマと周辺の課題の全体像が見えてくる。

そうして提案したデザイン案によって、新事業プロジェクトは上手く弾みを付けることになった。

私自身は、昔から前提になるテーマや課題から自分で決めていたから、アイディア発想に問題がなかった。だから今回勉強になったことは、人に考えてもらうときは発想の前段階、何について考えるかの道筋を明らかにしないと、発想のプロでも立ち止まってしまうことだった。

誰も書かないネタを探し、デザインを絡めたり完全無視しながら、生活や仕事・経営に役立つお話を書いていきます。