見出し画像

第2回 #ダム際ワーキング 越境学習ツアーat 浜松・佐久間ダム 開催レポート

前回(2022年12月12日)に続き、浜松・佐久間地区および佐久間ダムを舞台にした #ダム際ワーキング 越境学習ツアーを2023年1月19日に行いました。

【20230123追記】静岡新聞にも掲載されました。以下Web版のリンクです↓

僕よりいちはやく、ツアーの様子をブログでアウトプットされているカリスマ参加者もいらっしゃいます↓(笑)。素晴らしい。

なお、前回のイベントレポートはこちらです。このツアーの趣旨や体制などはこのブログをご覧ください↓

#ダム際ワーキング  の定義と事例については以下のサイトをご覧ください。
ちなみに、2023年1月8日の日本経済新聞誌面でも #ダム際ワーキング が紹介されました。

日本経済新聞の当該記事です↓。

前回はWell-beingの巨匠、島田由香さんをスペシャル登壇者にお招きしました。今回は越境学習の権威、のぶさんこと石山恒貴先生(法政大学教授)をお呼びしました。

集合場所の様子。今回もアクト観光さんの快適なドライブで旅が行われます

9:45浜松駅前集合。遅れもなく、バスは定刻通り浜松の街を後にします。
今回も、全国(静岡県のほか、東京都、千葉県、神奈川県、愛知県、岐阜県、大阪府、京都府関連機関、新潟県など)の企業の人材開発、組織開発の責任者や担当者行政や関連機関で地域開発やワーケーションを企画運営されている方社労士市議会議員などがご参加。人事のみならず、情報システム部門の部門長(複数名)や行政のCIO補佐官も参加されました。職種の越境、嬉しいです。

組織や地域を良くしたい、変革したい思いを持った人(かつ確実にその後の変革行動を起こす人)だけに集まっていただきました。

#ダム際ワーキング 越境学習ツアーにいざ出発!

今回NTTデータ経営研究所の研究員の方もご参加。参加者の皆さんに、このプログラムの1週間前、当日(この日)、1週間後の3回のタイミングでアンケート調査に回答いただき、#ダム際ワーキング の効果を測定することに。今から結果が楽しみです。参加者の皆さん、事後アンケートの回答をお忘れなく!

行きのバスでは全員の自己紹介。あっという間に現地に到着します

前回同様、行きのバスではマイクを回して参加者、登壇者(石山先生と僕)、運営スタッフ全員が自己紹介。ほぼ全員が初対面同士ですが、山への移動の景色の変化も心地よく、自己開示と相互理解が捗ります。片道1時間20分の道のりが、アイスブレークのひとときに。

なお、途中大島ダム宇連ダム(愛知県新城市)の近くを通るのですが、都度沢渡によるダム解説を挟みました(笑) お付き合いいただき、ありがとうございました。

浦川駅に到着。ここから徒歩で最初の会場に向かいます

一行を乗せたバスは、浦川(うらかわ)駅に到着。佐久間・浦川地区の玄関口です。ここから徒歩で最初の目的地、割烹旅館おかめさんへと向かいます。

浦川の町を散策する一行。地元の五平餅屋さんにご挨拶

最初の会場、割烹旅館おかめさんに到着しました。前回(2022年12月12日)は、静岡県立湖北高校佐久間分校で生徒さんと「これからの生き方・働き方・キャリア」についてディスカションしました。今回は趣向を変え、ここおかめさんにて社会人同士で「人材開発・組織開発・地域開発」などについてディスカッションします。

割烹旅館おかめに到着した一行

まずは腹ごしらえ。地域のお弁当(とても美味しい)が振舞われ、ランチしながら参加者同士の交流を。同じテーマ、同じ課題感で集まった仲間同士。加えて、既に行きのバスで打ちとけていたため、自然と話が盛り上がります

旅館でランチ。美味しいお弁当、そして地域の食材である鮎を添えたパスタが振舞われます

お昼休みの最後に、地域の皆さんからご挨拶。
地域企業の方から今僕たちが食べた鮎の説明、地域の産業の説明をいただき、商工会議所の代表、割烹旅館おかめさんの女将さんからもメッセージをいただきました。
(みなさん、この後のグループディスカッションにも参加されました)

地域の皆さんからのご挨拶。地域間の越境!

お腹もココロも温まり、いよいよ学習プログラムのスタートです。

今回の講演者です。石山恒貴先生、沢渡あまね、進行の平野乃愛さん(浜松ワークスタイルLab)

タイムスケジュールも公開しておきます。ご参考までに!

越境学習プログラムのタイムスケジュール

まずは僕、沢渡あまねの基調講演です。
今回のキーメッセージは3つ。

沢渡あまねの講演スライドの一部

以下、沢渡あまねが目指す世界観を示したスライドで締めくくりました。『健全な組織のバリューサイクル』。このサイクルを回す組織や地域を全国に増やしていきたくて、日々活動しています。この越境学習プログラムもその一つ。今回のプログラムも、この世界観に共感して参加してくださった方が複数いらっしゃいました。

沢渡あまねの講演スライドの一部

『健全な組織のバリューサイクル』の詳細をじっくり知りたい、およびこのサイクルを回していける組織や人を創りたい! と思われた同志の皆さま、是非『組織変革Lab』にお越しください。一緒に、組織の景色を変えていきましょう!

続いて、石山恒貴先生の講演です。

石山恒貴先生の講演スライドの一部

沢渡の暑苦しい語りとはうってかわって、軽快なトーンかつユニークで鋭いメッセージが次から次に。参加者も笑顔で頷きの連続。石山先生、もとい、のぶさんをお呼びして本当に良かった!
今回、特に「個人内多様性」「越境者は迫害にあう」「越境者は二度死ぬ」が参加者の皆さんに深くササったようで、この後のディスカッションやダム散策でも盛り上がりました。
(僕も個人的に気に入っているメッセージです)

詳しく知りたい方は、是非のぶさんと伊達洋駆さんの共著『越境学習入門』をお読みください。

いよいよグループディスカッションです

2つの基調講演の後は、グループディスカッション。3~4名のグループに分かれ、講演を聞いて感じたこと、自分で行動しようと思ったこと、講演者に聞いてみたいことを付箋も使いながら言語化し話し合います。

グループディスカッションの様子
付箋と画用紙を使って、お互いの景色を合わせます

地域の皆さんも加わり、お互いの課題や思いを「景色合わせ」。
組織や立場の異なる人とフラットにディスカッションをする。それ自体が貴重な越境学習体験です。普段同じ組織の中だけ、同じ人たちとだけ仕事をしていると、組織内のヒエラルキー構造が作用し、なかなかフラットに話し合うことができなかったりしますから。

この後、3つのグループに感想と質問内容を発表してもらい、のぶさんと沢渡あまねがひたすらお答え。質問と回答内容は、平野さんがその場でノートPCにタイピングし、その様子をプロジェクターで投影。会場全体(全員)の景色をリアルタイムで合わせていきます

参加者の質問に答える、石山恒貴先生(のぶさん)と沢渡あまね

あっという間の講演&ディスカッションタイム。頭とココロに良い汗をかいたら、いよいよダムへと向かいます。

大河ドラマの舞台、浜松にようこそ!

浦川の町を散策しがてら、バスに戻り佐久間ダムへ。
ちなみに、同名のダムは千葉県鋸南町にもありますので、お間違いのないように! 今回の舞台は佐久間ダム(天竜)です。なお、佐久間ダム(千葉)は今の季節は水仙(すいせん)が咲き乱れキレイです。もちろん、僕はどちらの佐久間ダムも何度も訪れたことがあります。

いくつものトンネルを超え(このアプローチもダムファンの心をくすぐる)、一行は佐久間電力館に到着。前回同様、J-POWER(電源開発)さんのアテンドで、ダム施設を見学します。

佐久間電力館。J-POWER(電源開発)の所長さんの説明を受ける一行

佐久間ダムひいては私たちの生活を支えてきた技術と歴史を学び、展望台へ。前回と同じく、記念撮影。

佐久間電力館の展望台よりダム全景を眺める
佐久間ダムを背景に記念撮影

そしてお待ちかね、ダム内部の見学です!
通常はダム施設の内部に立ち入ることはできません。立入禁止です。
今回も、J-POWER(電源開発)さんのアテンドのもと特別に入れてもらうことが出来ましたプレミアムな体験、ありがとうございます!

ダム施設の内部に向かう一行。わくわく。
佐久間ダムの監査廊です。普段は関係者以外立入禁止
佐久間ダム堤下でも記念撮影。しつこいですが普段は関係者以外立入禁止です

人材開発、組織開発、地域開発……同じテーマで組織や立場が異なる人が集まった越境学習プログラム。いつもとは景色の異なる中山間地やダムで、頭とココロを揺さぶりながら対話と内省を繰り返す。その揺らぎが、参加された皆さんに大きな変化の体験をもたらすことができなのではないかと確信しています。

景色を変えれば、意識は変わる。意識が変われば、組織(地域)は変わる。

僕が最近、講演などで強調しているメッセージですが、その意味が少しでも伝わったなら嬉しいです。

なにより、今回参加したすべての人(参加者、地域の皆さん、運営スタッフ)のたくさんの笑顔を見ることが出来たのが僕は何より嬉しいです。

最後は浜松街中のUOTENさんで有志で懇親会。
代表の佐藤さんも駆けつけてご自身の越境エピソードを語ってくださいました 

昨今、人的資本経営DX(デジタルトランスフォーメーション)の潮流の中で、リスキリング学習の必要性が強く謳われています。

学ばない、本を読まない、学習しない日本のビジネスパーソン。もちろん、学習する(させる)ことも大事ですが、なんていいましょうか、「眉間にしわを寄せる学習」「つらい勉強」って長続きしないと僕は思うのですよ。
受験戦争や資格試験のトラウマからか、勉強=苦しいものと思い、そうしてそっぽを向いてしまう人も少なくないのではないでしょうか。

前回と今回、2回の #ダム際ワーキング 越境学習プログラムでは終始みなさん笑顔でした。こういう「楽しい学習」「明るい学び」の場や選択肢を増やしていくのも、日本の組織のリスキリングを進めていく上でものすごく大事なのではないかと感じました。

「仕事は皆で苦しむもの」
その同調圧力から正しく解放されていかないことには、改革も変革もあり得ません。学習もしかり。
キーワードは解放。これからのしがらみから自由になり、組織や外の人とつながって、越境して変革を興していきましょう!

そしてもう一つ。僕は、 #ダム際ワーキング を人材開発、組織開発領域の人たちのカルチャーにしていきたいです。

#ダム際ワーキング をカルチャーにしよう!

2022年9月に台風による大きな被害を受け、観光客の足が遠のきいまなお苦しんでいる川根本町(静岡県)の長島ダムには、 #ダム際ワーキング スポットを開設。11月には静岡県社労士会磐田支部様と #ダム際ワーキング 研修会を実施。知の交流のみならず、復興支援の意味を持たせることが出来ました。

この取り組みに共感した都内のある企業から、今年の春に長島ダム #ダム際ワーキング スポットで企業向け講演イベントを行いたいとのご連絡もいただいており、実現に向けて動き出しています。

地方の中山間地で、知識創造と地域経済活性が起こる。そのための取り組みとして、 #ダム際ワーキング と 越境学習の掛け算は意義があると思いますし、新しいカルチャーに僕はしていきたいのです。皆さんも積極的に取り組んでいただけたら嬉しいです。

まずは、休日のドライブやツーリングのついでに、ダムやその近くのカフェなどで読書やPCでの個人ワークをし、その様子を #ダム際ワーキング でSNSで発信する。そんな小さな取り組みと発信からで構いません。

ダムは地域を選びません。全国に存在します!

解放そして越境の新しいカルチャー、皆で創りましょう!

浜松から全国に向けて解放と越境の輪が広がりますように!新時代の幕開けじゃ!

それではみなさん、「天端(てんば)で会おう!

※なお、このブログ記事は大原調整池(大原ダム)と、その近くの渓流沿いのカフェ murmureさん(ともに愛知県新城市)で #ダム際ワーキングしながら綴りました。

大原調整池および豊川上流の渓流で #ダム際ワーキング しながらこのブログ記事も執筆

▼関連書籍3冊
新時代を生き抜く越境思考

バリューサイクル・マネジメント

話が進む仕切り方

▼企業向け越境学習プログラム『組織変革Lab』
単月参加もOK!年度末の予算消化もかねて是非一度越境体験を!

▼沢渡あまねマネジメントクラブ