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「日本語ロジカルトレーニング」で教師もトレーニングができる

先日、「日本語ロジカルトレーニング ~考える・理解する・伝わる力が身につく」の著者である西隈先生主催の「ロジトレ祭り」に参加しました。

この教科書のベースとなっている「論理的思考力」というのは
簡単に言うと「複雑なものを整理してシンプルにする力」です。
トレーニングによってそれが無意識にできるようになってくると
発想力や表現力が伸びていく。
この仕組みは第二言語にも当てはまります。

「ロジトレ」ではそれを学習者の負担にならないような楽しいテーマで
(ゲーム感覚で)取り組むことができます。

更に、余白が多い(シンプルなお題の提示があり、あとは自由に答えることができる)ので
活動の仕方やお題をアレンジして使うことができる、自由度の高い教材です。

そして「ロジトレ」を使う時にあることを意識すると
劇的に効果がアップすると思います。

それは「目的と目標」です。

(そんなの当たり前だよ・・・)

と思われた方もいるかもしれません。

しかし、自由度の高い教材だからこそ、「目的と目標」を教師側が設定することで意味のある練習をすることができます。

反対に、「目的と目標」を設定しないままやると
漠然と「楽しい活動」で終わってしまう可能性もありますし
問題の種類によっては学習者の眉間にしわがよってしまうかもしれません。
(例えば私は算数や計算が大の苦手なので、計算式が入った問題を
何も言わずにやらされたらかなり苦痛に感じると思います・・・)

更に今回の勉強会では、参加者の皆さんと「ロジトレ」をどうやって使っているかのアイデアをシェアしました。
これがもう目からウロコです。
そもそも使っている「目的」も違うし、もちろん「目標」も異なってきます。

EduJapa!さんにも活用アイデアが出ていますが、更に広がりました。


私が今回思ったことは、
この教科書が学生に向けたものであるというのはもちろんですが
教師が練習活動レベルで「目的と目標」を設定する習慣を身に付けるのにいい本だなぁ、ということです。

この本で設定ができるようになってきたら、
他の活動や教材を使う時にも自然に「目的と目標」を設定できるようになるでしょう。

Can-doなどの目標がはっきりと提示されている教材もありますが
そうではない教材に出会った時に、これができると
学習者の取り組む姿勢も変わってきますし、
教師側もゴールが明確になることで授業がしやすくなると思います。



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