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蒼井冬星
2023年10月9日 03:53
桃色の唇に一片の花つないだ手に寄り添わぬ心せめて一夜の夢接吻は淡い檸檬の味がして濡れた睫毛は何を想うのかいとしいひとこのまま遠くへ行けたなら
2023年8月15日 02:22
今夜も不味い酒をあおって冷たいベッドに潜りこむ君の声が聴こえるきっとまた空耳だろう海の蒼にはたくさんの哀しみが眠るという部屋にあるのは煙草のけむり背中を丸めて目を瞑る君の笑顔は想い出さないすべては幻しめつけられるこの心さえも
2023年8月16日 02:06
逢えない夜を星と過ごすのもようやく慣れたな窓辺に立って最後の煙草に火を点けるウォッカの香りに眠りはますます遠のいて君への愛おしさだけが募っていく
2023年8月17日 01:32
君に伝える言葉を持たない想いが伝えられないもどかしさを抱いて今夜も不味い酒を飲む失くした言葉を見つけられずに想いまで失くしてしまったような気持ちになる煙草は灰皿でただ燃えているああ 月よあの人を愛していると伝えられたならあの人が誰かのものではないのだと不味い酒と味気ない煙草ネオンだけがギラギラと煩い夜日々は苦痛でしかないそうだろう?
2023年8月18日 00:51
逢いたいと願う時ほど逢えずにいるの夜の永さに堪えかねてトランプの札を捲ってみるキングは淋しい笑顔で慰めてくれるけれど心の穴を埋めてはくれない月が深く頷いて夜が更ける逢えない夜が
2023年8月19日 02:16
酔いにまかせて出せない手紙をしたためる綴れども届かぬ君への想い想いは届かないからこそ美しい
2023年8月20日 02:23
夜更けに目を覚まして窓辺に立つ沈みかけた月が俺に笑いかけるが笑い返すことができない扇風機が夏の夜の空気をシャツに絡みつかせる風を避けて煙草に火をつける寝酒は眠りによくないと知っているが酔わずにいられるだろうか?指先に点る小さな火に独りごちてもなにも応えずただ立ち上る紫煙白々と明ける空グラスを呷ってもこの痛みから解放されそうにない
2023年8月21日 03:03
哀しい酔いが指先にまで微かに洩れる吐息よ窓から射す月明かりがこの想いを愛に似せてくれる心などいらない傍らの煙草だけでいいそうだろう?どんなに募っても愛にはならない想いなら
2023年8月21日 03:17
宵待ちのあなたはグラス片手に物思う灰皿で燻る煙草を見つめて心など此処に在って此処にないの
2023年8月23日 03:23
最後の言葉をグラスに溶かしてライムを搾るだけどふたりは明日を想う未練が心を包むから
2023年8月24日 02:00
グラスの縁の塩を舐めて涙がひと粒水面を揺らすあなたは知らなくていいわたしの流した涙のことなど
2023年8月25日 02:05
炭酸がパチパチとはじけているグラスの中でただ燃えている灰皿の煙草じっと見つめて夜が更ける今日もまた
2023年8月26日 00:56
ジュークボックスにコインを投げ入れてあの人の好きだった曲をボタンを押す指は今だに震えて流れはじめた曲にそっと まぶたを閉じるほんのみじかい夢を見て目覚めた頬に涙の痕かたむけるグラスは哀しい恋の味がして
2023年8月28日 03:18
恋の哀しさに酔って唄うメロディ思い出を抱きしめながら遠い遠い世界の涯てへ