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アート

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美術、本、映画、音楽、お気に入りのアート情報を書いてきます。
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#推薦図書

「一分間だけ」 原田マハ 著

「一分間だけ」 原田マハ 著

手に取ったものの、絶対に泣く…と、しばらく本棚で眠っていた一冊。

ファッション雑誌編集者の主人公・藍のもとに、子犬のゴールデンレトリーバーの「リラ」がやってきてからの物語。
読み始めたら、大好きなマハさんの魔法にかけられて、一気に読み進めて、
最後は、やはり号泣してしまいました。

私が、中学生の時、生後2~3ヶ月の頃、道端で震えていたところを、獣医さんに拾われて、我が家にやってきた柴犬「ユキち

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「ウンベルト・サバ詩集」須賀敦子 訳

「ウンベルト・サバ詩集」須賀敦子 訳

<イタリア旅行記(2008年夏・ヴェネト&ドロミテ&トリエステ)no.72>

トリエステの詩人・ウンベルト・サバ(Umberto Saba)。

日本に帰国後、早速、読んでみようと、彼の詩集を入手しました。

1911年に出版され、サバの名を、一躍有名にした作品です。
初めて読んだ時は、う~ん、難しい…と言うのが正直な印象で。
でも、2度目は、リズミカルな言葉の躍動感と言うのでしょうか、「旋律」

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「トリエステの坂道」須賀敦子 著

「トリエステの坂道」須賀敦子 著

<イタリア旅行記(2008年夏・ヴェネト&ドロミテ&トリエステ)no.69>

トリエステ(Trieste)を旅するにあたり、出発前に読んだ本が、こちら。

須賀さんの亡き夫が、こよなく愛したイタリアの詩人・ウンベルト・サバ(Umberto Saba)の故郷・トリエステ。
この街を訪れ、書かれた素敵なエッセイ集です。

坂道の多いトリエステの街を歩かれた様子が描かれていて、
この本を読みながら、私

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「旅猫リポート」有川浩 著

「旅猫リポート」有川浩 著

一昨年、一番涙した一冊。
昨年、映画化もされました。
ちょっと斜に構えた野良猫ナナの、ひたむきさ。
猫好きの方はもちろん、そうでない方、わしゃ犬派と言う方にも、是非、手に取って頂きたい本です。🍀

Ho letto questo libro " Tabi neko report ( Rapporto di gatto in viaggio ) "scrittura Hiro Arikawa ,

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原田マハさんの本

原田マハさんの本

大好きな原田マハさんの著書を、3冊ご紹介します。

「本日は、お日柄もよく」(原田マハ:著)
 
最初から最後まで、泣きまくって読んだ一冊。
言葉の魔術師、スピーチを演出する " スピーチライター " という仕事に、ひょんなことから足を踏み入れた主人公OLの奮闘記。
言葉で、人を心から喜ばすことも、深く傷つけることも、そして窮地から救うことも出来る。
そんな当たり前の事を、改めて感じさせてくれまし

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原田マハさん・三昧

原田マハさん・三昧

2019年、読書のスタートは、原田マハさん。
年末年始から、読み始めたこの3冊。

ヘレンケラー女史をオマージュし小説「奇跡の人」。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)のアート作品をテーマにした美術小説短編集「モダン」。
そして、マハさんご自身の旅のエッセイ集「フーテンのマハ」。

違うジャンルの本ですが、それぞれ、原田マハさんワールドに引き込まれます。
その中でも、「奇跡の人」は、読み進めていく

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「異邦人(いりびと)」原田マハ著

「異邦人(いりびと)」原田マハ著

大好きな作家・原田マハさん。
いつも冒頭から惹き込まれて、一気に読み進み、そして終盤の種明かしの展開で、ぐっと心を鷲づかみ。
感動と涙で読み終えます。
この「異邦人(いりびと)」も然り。
京都を舞台にして春から秋にかけての物語。
京の桜や紅葉の季節が香り、祇園祭のお囃子も聞こえてきそうな、五感に響く細やかな描写は、私も、主人公の傍らで、半年過ごした感覚になりました。
今回も、鳥肌が立つような展開。

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