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『昭和のウソみたいな商売』

ウソみたいなホントの話を
体験したことはありますか?
私はあります。

昭和という時代は
今からすると考えられないことが
イヤほど起こっていた。
実際にあった話を紹介したい。


私が小学生の頃、
ホームルームが終わり
校門を出ると
テキ屋のオッチャンが座っていた。


下手くそな手書きの看板には

『奇跡の青色のヒヨコ』

と書かれていた。

えっ⁇ウソやん?


ヒヨコは黄色やろ?
という常識を覆す青色のヒヨコときた。


オッチャンは

『世にも不思議な青色のヒヨコやで。
一匹は買ってみてや〜』

と叫ぶ。


私たち小学生は
こんなの大好きだ。

『ホンマや〜
青色のヒヨコなんて見たことない。
これはスゴイで〜』

と騒ぎまくる。

私もすかさず家に帰り
貯金箱からお金を出して校門にダッシュ。

『オッチャン一匹ちょうだい!』

と買った。
飛んで家に帰り、バケツに水を汲んで
その中にヒヨコを入れた。
嬉しそうに泳ぎまくるヒヨコ。


すると、水が瞬く間に
青い水に変わってしまった。
中で泳ぐヒヨコは黄色だった。

青く塗られたヒヨコの色が落ちたのだ。
何これ〜?
驚いてオカンに言うと

『そら、青色のペンキで塗られてたんやわ』

と言う。


今考えると
子ども相手にエゲツない商売をする。
しかも学校の前で。
売るだけ売ったら
すぐにトンズラしていたらしい。
売るだけ売ったら逃げる
ヒットアンドウェイ方式。
わかりやすい。


これには後日談があって
どんどん大きくなったヒヨコは
なんと、ニワトリではなく
アヒルに成長したのです。
これホントです。


オカンは

『こんなん飼われへん』

と学校に寄贈したら
プールに放し飼いされていた。
その優雅な泳ぎを見るたびに
あのオッチャンを思い出したものだ。


その他にも、
ホームルームが終わり
校門を出るとスーパーカーが止まっていた。
ロータス・ヨーロッパだ。

ピカピカてした。

当時は空前のスーパーカーブーム。
私たちは羨望の眼差しで眺めた。


隣には写真屋のオッチャンが立っていて

『一緒に写真撮りたいか?』


と私たちに聞いてきた。

『撮りたい』

と騒ぐ子どもたち。

『よっしゃ、1枚300円で
一緒に撮ったるわ』

と言った。

子どもたちには中々高い値段だ。
今なら倍の値段のイメージかな?
だが、憧れのスーパーカーだ。
やっぱり一緒に撮りたい。
急いで家に帰り
貯金箱からお金を取ってくる子どもたち。


私たちは列になって並んだ。
なぜかオッチャンもポーズを決めている。
まるで芸能人のように
スーパーカーに手をつき足をクロスして
一緒になって写っている。

オッチャン
あんたいらねーよ!

とは子どもだから言えずに
仕方なく一緒に撮った。


今考えたら
あの写真屋のオッチャンも
メチャンコ、アコギな商売していた。
どんなけ高い値段設定やねん!


青色のヒヨコもスーパーカーも
たぶん今なら問題になっていただろうが
昭和は許されていた。

私たちも、
なんかおかしいとは思っても
あまり文句言わなかった。
親が出ていくことも無かった。
普通、学校の先生出てきませんか?


これぞ
『ザ・昭和テイスト』です。


昭和の商売は
子どもたちからガッポリ取っていく。
エゲツな〜


まぁ楽しかったから良いけど。
(良いんか〜い⁉️)
あんまり問題にしなかった。
大人も子どもも
オモロかったら良かったんかな?
そんな感じです♪


昭和のひととき
お楽しみいただけたでしょうか?


アディオス〜
アミーゴ♪



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