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『あの日、選ばれなかった君へ』

阿部広太郎さんの新刊

『あの日、選ばれなかった君へ』

を読んで。


時間を決めて読もうと思っていたが
読む手が止まらなかった。
いや、やめられなかった。


『君は』で始まる
広太郎さんの内面に浮かぶ
決して人前に出る予定のなかったはずの
言葉が次々に出てくる。

え〜っ⁉️

広太郎さんでもこんな風に思うんや?
私と同じやん。 

わかる、わかるよ広ちゃん‼️

途中から私は
阿部家の親戚のオッチャンになっていた。


気づいたら本に

『広ちゃん』

とよびかけるほど親近感が湧いていた。
(お許しください🙏)


そして、
気づいたらタイムスリップしていた。


怒られまくった子ども時代。
ウケることだけを考えていた私は
先生から怒られても
勲章くらいにしか感じていなかった。


授業中にうるさい私は
先生に水鉄砲や笛で頭を叩かれて
いずれも木っ端微塵に割れたこともあった。
笛が割れた時は、
先生から

『アンタこの笛どうすんの?
弁償さすよ‼️』

ムチャクチな理屈で叱られたこともある。
(今なら大問題ですよね?)


そんな私には
忘れられない景色があった。


中学2年生の時、
ふざけてばかりいた私は
担任から

『このクラスにはピエロがいる』

と言われていた。
(ピエロ認定)


その担任が受け持つ国語の授業中、
私ともう1人(頭の良いタイプ)に
黒板に

『目で見るほうの視覚』

という漢字を書くように言った。


私は黒板に『視覚』と書いて
もう1人は違う漢字を書いた。


先生は

『どちらがあってると思う?
こちらと思う人?』

もう1人が書いた漢字を指差して
他の生徒に投げかけた。


全員が手を挙げた。


すると、先生は

『違うよ!こっちが正解』

と私が書いた漢字を指差した。


なんとも言えない微妙な空気が漂う。
いつも、ふざけてはがりいた私は
みんなから選んでもらえなかった。


先生は
それ以上何も言わなかった


怒られても屁とも思わない私が
めっちゃ傷ついた。


今も鮮明に覚えているあの場面。
先生はあの後
なぜ何も言わなかったんだろう?
私が完全に勉強が嫌いになった瞬間だった。


紆余曲折あり
尊敬する先生との出会いがあり
教師になった。


ふとしたご縁で
メンタルトレーニングを学び
放課後ライティング倶楽部で
ライティングを学んだ。


ライティングの学びの一環で
第60回宣伝会議賞にチャレンジしたら
ファイナリストに選ばれた。


ファイナリスト選出の電話が
かかってきた時、
呆然として
壮大なドッキリとしか思えなかった。
信じられなかった。


本の165ページに
私の気持ちが書いてあった。
広ちゃんが宣伝会議賞の協賛企業賞を
もらった時に感じた気持ち。

『積み上げてきた言葉と時間の先にちゃんとその先につながる扉があったんだ。見つけてもらった瞬間報われる。ただただシンプルに嬉しかった
165ページから引用

これよ、これ‼️
この気持ちだ。
言いたかった言葉。


よくぞ私の作品を見つけてもらえた
という感謝の気持ちと報われた気持ち。
両方があった。
今までの私の人生や出会った言葉が
認められた気がした。


中学2年生の国語の時間、
私の書いた漢字が選ばれず
ずっとモヤモヤしていたのが
報われた気がした。
今書きながら涙が出てくるのは
そういうことだろう。


第60回宣伝会議賞贈賞式で
直接、広太郎さんとお話した時に

『スゴイです。
本当にスゴイことですよ。
おめでとうございます』

と満面の笑みで褒めてもらえた。


その後、あつかましくも

『私、本当に初心者で何もわからないんです。何かアドバイスもらえたら嬉しいです』


と言ったところ

『まずは諦めずに続けるということと、
コピーが完成(できた)した喜びを忘れない。2012年に私も初めてここにきた感動は今でも鮮明に思い出します。
これはゴールではなく、スタートだと思ってくださいね♪』

と温かいお言葉をいただきました。
あまりにも嬉しくて、一緒に撮った写真を
たくさんの人に送ったほどだ。

この言葉は
あの日のリトル広ちゃんに
本人から伝えたい言葉なんだろう‼️


直接、広太郎さんから
温かい言葉をいただき
新刊の本を読んでからは、
中学2年生からずっと喉に刺さった
魚の小骨が溶けて無くなっていった。


本の中にまたもや
私の心を代弁してもらえる言葉を見つけた。

過去の選択を
認めてあげよう。
一つひとつの選択は
未来への伏線になる。
そして自分の
正解にしていこう。
125ページから引用


この本に出会ってなかったら
私の中学2年生の出来事は
今も誰にも言えずに封印された
忌まわしい記憶になっていたはず。


今回、感想文を書くことにより
私の心は解放されていった。
今とてつもなく自由を感じている。


ありがとうございます。
阿部広太郎さん。
私のトラウマまで取り除いてもらえました。



皆さん
もし良かったら
この本を手に取って見てください。
超絶オススメします‼️


今まで選ばれなかった
あの日の自分を助けることができるかも?
この私のように。


最後まで読んでいただき
ありがとうございます。



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