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【Tシャツ起業のすゝめ】私が毎日Tシャツを着る理由※追記あり

365日、自社のTシャツを着続ける女社長がいる

そんな噂を聞いたことはありませんか?

初めまして、あきりなです。農業×ITのスタートアップをやっています。

日々の学びをアウトプットする場としてnoteをはじめてみました。長い文章を書くのはmixi日記以来でとってもドキドキしています。ぜひ暖かい目で見てもらえたら嬉しいです。

さて、初noteのテーマは「何で起業したの?」と同じくらい、いや、それ以上の頻度で聞かれる「何で毎日Tシャツ着てるの?」という質問への回答を私なりにまとめてみたいと思います。

●自己紹介

あきりなと呼ばれています。
株式会社ビビッドガーデンという会社をやっている27歳です。

新卒でDeNAに入社し、ECの新規事業やキン肉マンのゲームなどを担当していましたが、実家が農家だったことがきっかけとなり、2016年11月に農業×ITの領域で起業しました。

”農家と消費者の縁結び”をテーマに、オーガニック農家のマーケットプレイス『食べチョク』を運営しています。


さて。冒頭にも書いた通り、私は毎日自社サービス(食べチョク)のTシャツを着て過ごしています

私にとってTシャツは制服のようなもので、もちろん通勤中も着ていますし、フォーマルな場にも着ていきます。先日農水省の奥原事務次官を囲む会に呼んでいただいた際にも、僭越ながらTシャツで参加させていただきました

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↑農水省の方々+農業経営者の会


●Tシャツを着はじめたきっかけ

- 元々は普通のOL

実は、私がTシャツを毎日着るようになったのは最近です。

DeNA時代や起業して数ヶ月はそれなりに女性らしい格好をしていました。カジュアルな服装よりも女の子っぽい服装が好きで、ワンピースをよく着てた記憶があります。

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Popcorn Magazineの取材時

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↑DeNA同期との会(秋元は写真右)


- きっかけはTシャツの過剰在庫

そんな私がTシャツを毎日着るようになったのは去年8月、初めてのマルシェ出店が決まったタイミングです。

マルシェの出店に向けてサービスのオリジナルTシャツを作ることになったのですが、何を思ったかTシャツを30枚発注してしまったんです。当時は社員0名だったので、関係者にTシャツを配っても20枚以上Tシャツが余っている状況に…

費用は全部合わせても2〜3万円くらいだったのですが、「このままだとTシャツ代の元が取れない。2〜3万円分の価値を何かしら作らないと。」という思いから、ひとまず1週間Tシャツを着続けてみることを決めました。

これが私がTシャツを毎日着始めたきっかけです。気軽な気持ちで着始めたTシャツですが、実際に着てみるとメリットだらけだったんです。

結果、Tシャツを脱ぐことができないまま冬を越え、今に至ります。


●Tシャツを着るメリット

1. 時間・お金の節約になる

スティーブ・ジョブズのタートルネック、ザッカーバーグのTシャツに代表されるように、日々の意思決定を減らす手段として同じファッションをする話を聞いたことがある方は多いかと思います。

実際にやってみると想像以上に時間節約の効果がありました。

<節約できたこと>
・洋服やその他の備品を選ぶ時間
・買い物をする時間
・洗濯をする時間(同じ材質・形状なので楽)

また、女性のトップスは安くても1着3,000円はすると思いますが、Tシャツは1着900円程度。言わずもがな、めちゃくちゃコスパが良いです。もともと洋服にお金をかけるタイプではなかったのですが、Tシャツを着始めたおかげてファッション関連の出費は月1万円以内になりました。買うのは靴やストッキングなどの消耗品くらいです。

もちろん、「選ぶ楽しみ」はファッションの魅力の1つです。その楽しみを捨ててまで時間を作りたい場合に限定した話にはなりますが、起業したばかりでお金も時間もなかった私にとっては非常に大きなメリットでした。


2. 事業の顧客獲得に繋がる

Tシャツを着ることにより、自分自身が広告媒体になることができます。つまり、ただぼーっと街中を歩くだけでインプレッションを稼ぐことができ、広告効果を生み出せるのです。

<広告効果を感じた出来事>
・電車でつり革につかまっていると、後ろにいるカップルが「食べチョクってなんだろうね」とスマホでサービスを調べ始めた。

・こだわり野菜を扱う飲食店の店員さんから「何のサービスですか?」と声をかけていただいて、野菜購入の相談を受けた

・(番外編)外国人の団体から「Tabechoku!? It's so cool!」といきなりハイタッチを求められ、電車内がざわついた。

DeNA時代は数千万円・数億円とかの単位で広告費を使うこともあったのですが、実際に自分のお金で広告を回すのってたとえ少額でもお金を使う感覚が全然違うんです。「行け!私の1万円!」「あぁぁぁ、一瞬で溶けた…」と自然に声が出てしまうくらい、広告・顧客獲得に対する価格感度が高くなりました。

そんなタイミングだったこともあり、たとえ数人でも自分のサービス名をふと口に出してくれたことに涙が出そうなくらい感動したんです。

これがTシャツが脱げなくなった最も大きい理由だと思います。


ロングヘアのせいでサービスのロゴが隠れてしまうという問題が発生したときには、ロゴを見やすくするために髪の毛を30cm切ったりもしました

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↑ロゴが隠れてただの紺Tシャツに…

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↑ショートだとロゴが隠れない!


3. 本気度合いが伝わる

起業当初、先輩起業家やVCの方々にアドバイスをもらいに行っていたのですが、なかなか本気だと理解してもらえないケースがありました。

「考えてるより甘くないよ」
「どれくらいやる気あるの?」
「結婚しても続けられるの?」

要するに、ぱっと見で「ノリで起業して、すぐ辞めそうなタイプ」と思われてしまい、信頼してもらうまでに時間がかかっていたんです。
※もちろん、これは見た目の要素だけでなく、私のコミュニケーション力、事業フェーズ、事業ドメインなどにも起因します。

Tシャツを着るようになり、名刺交換の時点で「それ毎日着てるんですか?相当本気ですね…」と言われるなど、話す前の段階から「こいつガチなやつだ」と理解していただけるようになったのです。

当たり前ですが、Tシャツを着る前後で私自身の本気度合い・コミットは何も変化していません。なので最初の印象を変えるだけで信頼を得るまでの時間を短縮できたことはメンタル的にも良い効果でした。


(番外編)発見されやすくなる

「サービスTシャツを着る」ということは、「名札をつけて歩いている」と同義です。Tシャツという名札は様々なケースで活躍します。

<ケース1> 待ち合わせ
初めて会う方との待ち合わせの際に、待ち合わせ場所に人が多すぎて「どの人だろう…」と迷う事ありませんか?間違えて全然違う人に話しかけてしまったりすると、恥ずかしすぎて消えたくなります。Tシャツを着ることでそんな心配をする必要がなくなりました。ぼーっと座っているだけで、「食べチョクの秋元さんですね。」と先方から話しかけてくれます。

<ケース2> 街中で知人と遭遇
以前の3倍くらい街中で知人に呼び止められる頻度が増えました。「なんか秋元っぽいけど、ちょっと自信ないな…」となってしまうくらい久しく会っていない友人でも、Tシャツを見るだけで「絶対に秋元だ!」と確信を持ってくれます。これで旧友との再会チャンスも逃しません。


●Tシャツを着るデメリット

事業立ち上げ時期の起業家で身バレすることに抵抗がない方であれば、Tシャツを着ることにデメリットは皆無。驚くほどにメリットしかありません。

ただ、それでも敢えてデメリット挙げるとすると「寒い」ことです。

小学生ではないので冬はさすがに袖が欲しいですし、夏場でもクーラー効きすぎてるとちょっとツライです。

風邪をひきやすい方は本当に注意してください。Tシャツばかり着ていると、風邪をひいても「自業自得だ」と思われてしまうので、そのプレッシャーで風邪がひけなくなります

Startup Timesさんに取り上げていただいた際にも、「長袖買えば…?」と優しく諭されました。

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資金調達もしましたし、来年の冬にはTシャツの上に羽織るベンチコートでも作りたいと思っています。これでデメリットが完全になくなります


(追記)デザインのTIPS

note公開後、ふんどしパレードの山田さんが早速Tシャツ案を作っていらしたので、デザインについてのTIPSを共有したところお褒めの言葉をいただきました。

ということで、せっかくなのでデザインについても少し触れてみたいと思います。なお、これからお伝えするTIPSは、あくまでTシャツの目的を「広告価値最大化」に置いた場合の話です。ブランディングなどが目的の場合は参考にならないと思いますので、予めご了承ください。

まずより多くの人に見てもらう、つまりimp(インプレッション)を稼ぐためには、「とにかく目立つ」ことと「面を取ること」が大切です。Tシャツ自体は別に珍しいものではないので、デザインで通りすがりの人に違和感を感じさせ、振り返ってもらう必要があります。

<imp:目立つためには>
・ロゴやなどはとにかく大きく!
・おしゃれにしすぎない!

※おしゃれなTシャツはファッションとして馴染みやすくなるため、目立たせるためには多少の違和感を感じるくらいが良いです(要するにちょっとダサくて良い。)

<imp:面を取るためには>
・メッセージはTシャツ表面上部に!
写真を撮られるときに、胸から上で切られてしまうことも多いため、写真に高確率で映り込ませるためにはなるべく胸上にサービス名などの要素は持ってきた方が良いです(知人から教えていただきました)。
・できる限り、裏面にもデザインを!
知人であれば表面をみて「なにそれ?」という話になりますが、見ず知らずの人は多くの場合裏面を見ます。自分が見る側をイメージしてもらえば分かると思いますが、背中であれば友人に「あれなんだろう?」と指を指して談議したり、こっそり写真をとったりもできますが、表面に印刷されてる場合って目が合ってしまいそうでなかなか注視できないですよね。裏面にもデザインすることにより、impは倍増します。

また、impを稼ぐだけでなく、見てもらってからサービスを認知してもらう必要があります。広告風にいうと「CVR(コンバージョン)をあげましょう」ということです。

実は食べチョクのTシャツは、途中でデザインを変えています。最初のデザインは表面にサービス名・裏面にロゴが大きく入っているものでしたが、ある日にすれ違いざまに「食べチョクって何だろう?イベントやってるのかな?」という声が聞こえました。サービス名とロゴだけだと何のサービスか伝わらないのです。この瞬間にデザインの変更を決めました。

<CVRをあげるには>
・何のサービスかわかるように!
食べチョクの場合は、サービスのコアメッセージと野菜・果物のアイコンを入れ、野菜のサービスであることが伝わるようにしました。 

・どうアクションするかを意識!
見た人にどう行動して欲しいかを意識するとより効果的かと思います。食べチョクの場合はWEBで検索をして欲しかったので、WEBサービスであることを直感的に伝えるためにQRコードを入れました(検索窓を入れるという案もありましたが、インパクトでQRを選びました)。

また食べチョクの場合は大丈夫なのですが、長いサービス名やSEOが強くない場合は、どう検索して欲しいかを伝える必要があるかもしれません。

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QRコードはCVRではなくimpに効いている感覚ですが、結構オススメです。TシャツのQRコードを読み取るという行為自体が珍しいので、それだけでも話が盛り上がります。大人数のイベントなどでは「誰が一番早く読み込めるか!?」のようにゲーム性を持たせても良いでしょう。盛り上がっていると注目を浴びて、更にimpを稼げます。

ただQRコードには一点だけ計算外だったことがありました。着用しているとシワができてしまうため、ピシッと引っ張らないとほぼQRが読み取れないという点です(つまり直接的なCVRはしづらい)。QRを検討される場合はご留意ください。

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↑QRコードで盛り上がる図

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↑QRはパラメーターで流入数を計測


(追記)おすすめTシャツサービス

note公開後、「私たちもTシャツ作ることにしました!」というお声をいくつかいただきました。仲間が増えていくの、めちゃくちゃ嬉しいです。Tシャツのサイトたくさんあるので迷うと思うので、最後に私たちが使っているサイトをご紹介します。

私たちが使っているのはオリジナルプリントです。もともと2日後に使わなければいけないタイミングで発注したため、当日出荷できるところを探してたどり着きました。

【オススメポイント】
・特急プリントだと最短当日出荷
・WEB上でデザインが簡単にできる
・価格も安価(一番安いのだと、アイテム代+プリント代+配送料全部コミコミで1枚485円〜

とはいえ、このサービスしか使ったことがないので、もしもっと良さそうなサービスがあればぜひ教えてください。


●まとめ

書いている途中で「こんなん誰が読むねん…」という思いに打ち拉がれそうになりましたが、なんとか書ききりました。

ちなみに、最新版の食べチョクTシャツはBASEで購入できるので、よければお揃いで着ましょう(・ω・)ノ

<要点おさらい>
・Tシャツを着るメリット

  - 時間・お金の節約になる
  - 事業の顧客獲得に繋がる
  - 本気度合いが伝わる
  [番外編] 発見されやすくなる
・Tシャツを着るデメリット
  - 寒い(※ただしパーカーなどと併用することで対処可能

<7/4 追記>
・デザインのTIPS

  - ロゴはとにかく大きく
  - おしゃれにしすぎない
  - メッセージはTシャツ上部
  - 裏面にもデザインを
  - 何のサービスか分かるように
  - どうアクションするかを意識
・おすすめTシャツサービス
  - オリジナルプリント




最後に。

たまに誤解されるのですが、
私たちは「Tシャツの事業」ではなく「野菜の事業」をやっています。

今後は農業周りの話、スタートアップ経営周りの話がメインになると思いますが、よければ是非フォローしてください。

最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_秋_)m


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