あきpk

昭和生まれ。会社員生活を経て、平成に起業し、令和に売却。 現在、新しい道を模索中。

あきpk

昭和生まれ。会社員生活を経て、平成に起業し、令和に売却。 現在、新しい道を模索中。

マガジン

最近の記事

「動的平衡ダイアローグ」を読んで

 先日、東京に行った折に、福岡伸一著「動的平衡ダイアローグ」(発行所:小学館)を読んだ。  去年も東京に行き、著者と坂本龍一の共著「音楽と生命」(発行所:集英社)を買って、空港で読み始めて、ワクワクした。 noteに読書感想ブログを書き始めたのも、「音楽と生命」から。   本書は、福岡先生と斯界有識者との対談集。対談相手は、小泉今日子に始まり、カズオ・イシグロ、平野啓一郎、佐藤勝彦、玄侑宗久、ジャレド・ダイアモンド、隈研吾、鶴岡真弓、千住博の9人。  全くジャンルの違

    • 「暗殺」を読んで

       巷で話題になってる柴田哲孝著「暗殺」(発行所:㈱幻冬舎)を読んだ。  著者の本は、何冊か読んできた。「TENGU」を読んだ時の、ゾッとするほどの怖さが印象に残っていて、ストーリーテラーだな、と思ってる。  本書が売り出された時も、気になったけど、「暗殺」という文字が妙に禍々しくて忌避した。   けど、気になる・・・   しばらくしてから本屋さんに行ったら、本書が売り切れてた。他の本屋さんに行っても売り切れ・・・。何処にもない。 そうなると、ヘンなもので何としてでも読

      • 「老い方、死に方」を読んで

         また、養老先生の本を読んだ。もう何冊読んだろうか。 今回は、「老い方 死に方」(発行所:株式会社PHP研究所)。  本書は、養老先生のエッセイ等々ではなく、南直哉、小林武彦、藻谷浩介、阿川佐和子の4名との対談集だった。対談相手は、それぞれ、何かの本で出会ったことのある人たち。  養老節もいいけど、4名の方々との掛け合いも面白い。期待どおりの一冊だった。 南直哉氏との対談  南直哉さんは、「不要不急 苦境と向き合う仏教の智慧」(発行所:㈱新潮社)で出会った。コロナ禍の

        • 「SHOE DOG」を読んで

           何年か前に読んだ「SHOE DOG」(発行所:東洋経済新報社)。 著者は、あのナイキ創業者のフィル・ナイト。  終の棲家九州に越してきた時、会社を失くしし、たくさんの本を捨ててきた。本書を捨てる時、あっ、思ったけど・・・ だけど、どうしても忘れられず、また、買って読んだ。 何冊もの経営者本を読んできたが、そのどれとも違う。苦労話でも成功談でもない。等身大の起業の物語。そんな気がしてる。   「それが出来なければ、僕は破産ということ?」 本書、半ばに出てくるこんな言葉が

        「動的平衡ダイアローグ」を読んで

        マガジン

        • 読書感想文
          65本

        記事

          「感會」を読んで

           先頃、大分県竹田市の長湯温泉に行き、国内有数と言われる炭酸温泉を堪能してきた。 そこで見つけたのが、本書「感會」(発行所:佐伯コミュニケーションズ 出版事業部)。著者は、長湯の老舗旅館の経営者の首藤勝次さん。地元の市長まで経験してる人。 事を起こす強さ  本書は、次のステージの違う3部門のエッセイ集。短編のエッセイ集で、簡潔で読み易く、隙間時間にピッタリ。   第1部 知に働けど角立たず 「御前湯日記」抜粋編   第2部 生きるとは自分の物語をつくること   第3部

          「感會」を読んで

          「新しい戦前」を読んで

           内田樹・白井聡共著「新しい戦前」(発行所:朝日新聞出版)を、ようやく読み終えた。   本書は、国家や社会の在り様や人々の生き方等々について、ふたりの知識人が自由闊達に語り合ってる対談集。   読んでみると、著者たちの主義主張は、私とは異なっていることが分かった。 そう分かってくると、嫌いな食べ物を食べるような感じで、何だかとっても読み難い。  確かに、知らなかったこともあるし、そういう見方もあるのか等々と、勉強になることも多かった。けど、読んでいると、時に自分の事を言い当

          「新しい戦前」を読んで

          「ブレイク」を読んで

           真山仁の新書「ブレイク」(発行所:㈱KADOKAWA)が、書店で平積みされてたので飛びついた。  舞台設定が、どこかで見たことがあるなぁ、と思ってたら、10年前に読んだ著者の「マグマ」(出版社:角川文庫)の後継本だった。 地熱発電  以前、環境分野の仕事をやっていた頃、再生可能エネルギーと言えば、太陽光発電と風力発電の二択だった。 ホントは、ずっと昔から利用してきた水力発電こそ、再生可能エネルギーの雄。 何より水力発電は、お日様任せ風任せに比べ、昼夜を問わずに安定的に

          「ブレイク」を読んで

          「思い出せない脳」を読んで

           澤田誠著「思い出せない脳」(発行所:講談社)を読んだ。  「脳」とか「記憶」の類は、分からないことだらけで、ついつい買ってしまう。 でも、本書は、ちょっと読み難くて、しばらく放置してた。  先日、書棚で本書を「発見」し、読み直してみたら、結構、面白くて、嵌ってしまった。 何だろうね、この違い。自分の頭を覗いてみたい。 私の頭も、意外に頑張ってる・・・らしい  本書によると、起きてる時だけでなく、寝てる時にも脳は働いてるらしい。 まぁ、そうでなけりゃ、夢を見ることも

          「思い出せない脳」を読んで

          「後悔を活かす心理学」を読んで

           後悔のない人生なんて、ありえない。少なくとも私は・・・    「備えあれば患いなし」とか言って、どんなに準備万端でも、やっぱり、後悔はなくならない。 だから、  「後悔から、いち早く立ち直るには、どうすればいいか」  そればかり考えてた。そんな気がする。  書店で、上市秀雄著「後悔を活かす心理学」(発行所:中央公論新社)をを見かけ、迷わず買ってしまった。 良かった! https://www.chuko.co.jp/shinsho/2022/04/102692.html

          「後悔を活かす心理学」を読んで

          「HAKUTO 月面を走れ」を読んで

           先ごろ、アストロスケールホールディングス株式会社が、東京証券取引所に株式公開した(グロース市場)。あぁ、こんな会社があるんだ、と思い、少し「宇宙」が気になった。  いわゆる宇宙関連事業は、三菱重工業や三菱電機、SUBARUなど、日本の重厚長大産業の大手企業が、国策と共に手掛けている。  そんな印象だったけど、最近では、ispaceやQPS研究所等々の、「宇宙」一本の元気なベンチャー企業も出てきた。アストロ社もそのひとつ。 いや、きっともっといろいろあるんだろう。  と

          「HAKUTO 月面を走れ」を読んで

          「対決」を読んで

           月村了衛著「対決」(発行所:光文社)を読んだ。  昔、「土漠の華」を読んだ時、驚いた。一晩で、読み切った、というか、引き込まれて、読み終わらずに居られなかった。こんな小説があるんだな、と思った。  本書は、新聞社の女性記者と大学の女性理事の対決というストーリーになっている。 けど、私には、「差別や区別のない社会づくり」が気になった。 変化はゆるやかに  1945年(昭和20年)12月に「衆議院議員選挙法改正法」が可決し、初めて婦人参政権が認められた。 翌1946年

          「対決」を読んで

          「テクノ・リバタリアン」を読んで

           「マネーロンダリング」を読んで橘玲を知った。小説として面白かったし、勉強にもなった。マネーロンダリングなんて、マフィアとか、やくざの犯罪行為だけかと思ってたので。 「永遠の旅人」でファンになった。 今回は、橘玲著「テクノ・リバタリアン」(発行所:文藝春秋)を読んだ。 自由か、統制か  ずっと昔に、高橋俊介著「自由と自己責任」を読んで、感銘を受けた。 自由自在に生きる方がイイ。けど、自分勝手に生きるなら、自分の事には自分で責任を持つしかない。そう思ってきた。  けど、

          「テクノ・リバタリアン」を読んで

          「時は待ってくれない」を読んで

           小田和正著「時は待ってくれない」(発行所:PHP研究所)を読んだ。 あのオフコースの小田さんが受けた、ロングインタビューを綴ったもの。  確かに「時は待ってくれない」。けど、急ぐこともない。 いや、急げないし、遅れることもなく、いつも変わりなく時は過ぎていく。   「時に待って欲しい」のは、やりたい事が山ほどあって、現実に追いつかない時。  仲間 本書に、歌詞が掲載されている   ♪ my home town   ♪ さよなら   ♪ ラブ・ストーリーは突然に  

          「時は待ってくれない」を読んで

          「知ってるつもり」を読んで

           例えば、政治家の政治資金パーティーを巡る裏金問題が話題になると、芸能人や専門家たちが「けしからん。確定申告すべき」と声高に叫び出す。私だって、「そうだ、そうだ。こっちは、なけなしのお金なのに、きちんと納税してるんだから」なんて思う。 けど、ほとんど事実を知らず、ゆえに何が問題の本質なのか、わからず。どうすればいいのか・・・  そんな、よくわからん話はたくさんある。  西村克彦著「知ってるつもり」(発行所:光文社)を読んだ。 日頃、「知ってるつもり」が多いよな、と思ってい

          「知ってるつもり」を読んで

          「フィンランドの覚悟」を読んで

          村上政俊著「フィンランドの覚悟」(発行所:㈱扶桑社)を読んだ。 https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594094263  2冊目に読んだフィンランドの本。  ロシアと近接しているフィンランドと日本は、地政学的には似てる国なんだけど、フィンランドの事がわかる本はとても少ない。本書は、数少ない、フィンランドを知る本。 独立から100年余 それがフィンランド成功のカギ  フィンランドは、世界幸福度ランキングで6年連続1位にな

          「フィンランドの覚悟」を読んで

          「地政学時代のリテラシー」を読んで

          船橋洋一著「地政学時代のリテラシー」(発行所:文藝春秋)を読んだ。  ずっと前に、バブル崩壊後の行方をあれこれ考えてた頃に、著者の本を読んで、そのセンスに感心したことがあった。それ位しか覚えていないけど。  地球儀で日本を見る時、どこかの国から眺めてみると、全く違った世界が見えてくる。例えば、ロシアを中心に見ると、バレンツ海とオホーツク海が目に付く。両方ともロシア海軍の重要な拠点で、フィンランドと日本が隣接してる。  中国から世界を見れば、太平洋側には日本の島々があり、南

          「地政学時代のリテラシー」を読んで