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言葉の壁は、実はない。そう気付いたら急にデンマーク語が通じるようになった件

こんにちは!デンマーク在住・ライフコーチの石橋明子です。

コミュニケーションについて書いているうちに思い出したことがありました。それは、言葉の壁って存在しないということに気付いたら、急にデンマーク語が通じるようになったという私の経験です。

これまでに色々な国に行きましたが、どこでも現地の言葉を少しずつ覚えて使ってみるのが楽しみだった私。きちんと学校に行って学んだ言葉は英語とデンマーク語、フランス語、ショナ語(これは家庭教師みたいな先生に習った)の4つです。

デンマーク語は英語より規則的だし、フランス語より文法も複雑じゃない。アムハラ語みたいに文字が読めないわけじゃない。なのにデンマーク語は難しい。なぜかを私なりに考えてみると、発音が難しい!そして、正確に発音しないと理解できないデンマーク人が多いのも、ハードルを上げている一因だと思います。あくまでも個人的な考えですが。

私は自慢ではないですが、どんな言語でも発音は苦手。今でも英語の発音も油断していると、日本語発音になります。だから2022年は発音をきれいにしたいと思っています。はい、余談でした。

デンマーク語辞書を久しぶりに開いてみました

デンマークの会社で働き始めた頃、上司に書いたものを見せたら「アキコはデンマーク語上手なんだなぁ」と感心されました。それはそれで嬉しかったのですが、反面「話してるデンマーク語はそれほど上手じゃないってこと!?」と思ってがっかりしたのを覚えています。

そんな訳で、デンマーク語には長いこと苦手意識がありました。何かやってみたいことがあっても、「私のデンマーク語力じゃなぁ」と諦めたこともしばしば。すごくやりたかった仕事の面接まで行って、結局仕事は得られなかったことがあったのですが、その時も「デンマーク語で政策提言なんてできない」という怯みが心のどこかにあって、きっとできないという気持ちが言葉の端々に表れたのだろうと思います。

これはNLPとヒプノセラピーを勉強した今だから思うことですが。人間の無意識というのは、すごいパワーを持って自分を動かしているのです。何かのきっかけで潜在意識に刷り込まれたことを、潜在意識は忠実に再現しようとします。私がヒプノを学んでいる今本先生は、「かしこまりました、ご主人様」という表現で、潜在意識が自分へのコマンドを取り入れる様子を表現します。

私は過去のどこかの時点で、何かの経験をきっかけにして「私はデンマーク語が下手」というインプットをしたのだと思います。それを忠実な潜在意識さんが「ご主人様のおっしゃる通りです」と真面目に再現しようとする結果、デンマーク語が通じない方にフォーカスが向き、経験が増えていったという訳です。こう書いてみたら、すごいですね、人間の脳って。

このようにデンマーク語に強い苦手意識があった私。何か上手くいかないことがあると、何かと「言葉の壁」という言葉を使って、言葉のせいにしていました。デンマーク語が難しいから、気持ちが伝わらない。デンマーク語ができないから、得たい仕事が得られない。言葉の壁を乗り越えるのは難しい。言葉の壁はどうしたってなくならない。

仲間のコーチにお願いして、このことについて考えた時、「言葉の壁ってどこにあるんですか?」と聞かれて、はっとしました。どこにも存在しないのです。目には見えない。壁を感じない人もいる。つまり、自分の頭の中にしかないもの=自分が作ったものだったと気付いたのです。

壁なんてものはない。じゃあ、一体なぜ通じないのか。そもそも本当に通じていないのか。そう考えてみたら、きっと通じないと思って話していた自分の話し方や態度に問題があったことに気付いたのでした。何か言わなくちゃと思うと声が小さくなったり、苦手な発音を避けようとして話していたり。自信なさそうな態度でいるので相手の注意を引くことができていなかったり。通じるか通じないかに意識がいっていて、伝えることにエネルギーが向いていなかったり。

本当に通じていないかと言えば、通じていることの方が多いことにも気付きました。今でも相手が「ん?この人は何を言っているんだろう」という表情をすることはありますが、そこに傷つくのではなく、どう言えば通じるんだろうと考えるためのサインとして捉えるようになりました。

これらに気付いてからの変化は早かったです。言葉の壁はないと気付いて自由になったその翌日、急にデンマーク語が通じるようになりました。正確には通じることに気付いたのでした。会社の早口なおじさんと話していて、話が分かるし、伝わっている!これにはびっくり。一夜にして急に語彙力が増える訳でも、発音がよくなる訳でもありません。変わったのは、私の話し方と意識の向け方だけ。今まで「通じない」にフォーカスしていたものを「伝えたい」に変えたのです。ただそれだけで、キャッチできるものがこんなに変わるのか、と驚きました。

今はデンマーク人ばかりの集まりも「今日はどのくらい話せるかな〜」と楽しみになりましたし、何なら自分からデンマーク人を集めて会を開くようにまでなりました。

息子のクラスメイトとそのお母さんとおにぎり教室をしたとき

私の場合は言葉の壁でしたが、あなたがもし自分を縛っている思いや、妨げになっている何かを感じているとしたら、それらが本当に存在するのか疑ってみてください。それらの意味づけを変えるだけで、前向きに力強く進む力になるかもしれませんよ。

自分の言葉が世界を作っていると、よく言います。私たちは自分が見たい世界の中に住んでいるのです。意識的であれ、無意識であれ。どうせなら、自分が心地よくいられて、自信を持ってイキイキと暮らせる世界に住みたいですよね。

言葉の壁に悩んでいる方の参考になれば幸いです。具体的にこんなことで悩んでますということがあれば、お聞かせくださいね。私に分かる範囲でお答えします。

最後までお読みいただきありがとうございました。あなたが自分らしく楽しい毎日を過ごせますように。Have a nice day!

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