国保祥子/研究者&ワーキングマザーの日々の雑感

こくぼあきこ。経営学者でありフルタイムワーキングマザーの日常を綴っています。2014年… もっとみる

国保祥子/研究者&ワーキングマザーの日々の雑感

こくぼあきこ。経営学者でありフルタイムワーキングマザーの日常を綴っています。2014年生まれのムスメを育てながら、企業と人材の交点「職場」で使える経営学を研究したり教えたり。趣味はこどもとのキャンプや旅行。静岡県立大学准教授。 http://akiko-kokubo.com/

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静岡新聞で「経営とD&I」の連載を始めました

2023年8月から、静岡新聞にて連載を始めました。月に1回、第一土曜の朝刊で、経営視点でなぜダイバーシティが必要なのかを、大学生にも分かるように事例を紹介しながら解説します。 8月5日が1回目で、しずおかフィナンシャルグループさんを取り上げています。インタビューを通じて、当グループは女性をはじめとするダイバーシティへの対応は非常に進んでおり、その目的もビジネスの構造変革という本質的なものだということが分かりました。静岡は都道府県別ジェンダーギャップ最下位ですが、このような事

    • ハーバードビジネススクールにおける女性管理職研究

      “Glass Half-Broken“であるアメリカの状況が分かる本が出版されました 英治出版さんからすごく面白い本が出たのでご紹介。自分でこういう本を書きたいなと思っていたものを、ハーバードビジネススクールの先生が書いてくれました。女性が管理職となっていく上での課題はもちろん、職場や関係者ができる具体的な対策が書かれています。さすがアメリカの本だなと思うのは、「管理職」が課長部長クラスにとどまらず、「社内昇進型の取締役」までを射程にいれていることです。ここまで網羅的にかつ

      • ジェンダーレンズ・チェックリスト大学版の作成を通じて見えてきた、大学が抱える問題

        内閣府男女共同参画推進連絡会議にてオンラインフォーラム「大学のジェンダーギャップ解消が日本を変える!」を開催(2023/6/2) 2019年から拝命している内閣府男女共同参画推進連携会議ですが、業界における女性の活躍推進チームの今期の最後の集大成として、オンラインフォーラムとジェンダーレンズ・チェックリストを企画しました。 フォーラムについて 以下の画像のリンクから、2023年12月7日までの期間限定で当日の録画を見ることができます。(ジェンダーレンズチェックリストの報

        • 日経xwoman 女性リーダー育成講座

          日経初?の女性リーダー向け講座 今週から、2022年から開催している日経xwoman(クロスウーマン)「次世代女性リーダー育成講座」の第4期が始まりました。株式会社ワークシフト研究所が監修と登壇、コーチングを担当していまして、私は1日目と4日目に登壇しています。講座だけではなく、コーチングという成長支援のための伴走がつくので、かなりコスパ&タイパのいい講座です。 講師目線で思うこと 第2期から登壇していますが、本当に全国から参加者が集まっています。首都圏では本当の意味で

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        • 職場の経営学
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        • 職場を「経営学」で解決する。
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        • 育休プチMBAと、働きながらの育児について
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        • コドモのための時短レシピ
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        • コドモと旅行・コドモと出張
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          メディア掲載のお知らせ(プレジデントオンライン)

          プレジデントオンラインに研究を取り上げていただきました! 研究者なので、あくまでも論文がメインの成果だと捉えてはいますが、学術論文って一般の人にはなかなか読んでもらえない。だからこうして一般向け記事として紹介いただけるのはとってもとっても嬉しいです。 しかも今回取材してくださったのは、元朝日新聞AERAの有名編集長・浜田敬子さん。働く女性のロールモデルとして憧れの方です。先を走っている先輩の存在は励みになりますね。

          メディア掲載のお知らせ(プレジデントオンライン)

          職場の経営学 第6回研究会「育休中のワーキングマザーのための職場復帰支援プログラムの効果:キャリアと育児の両立を支援するために企業ができること」

          SCHRPS共同開催 “職場の経営学”研究会 第6回を開催します。 1. テーマ 「育休中のワーキングマザーのための職場復帰支援プログラムの効果:キャリアと育児の両立を支援するために企業ができること」 政府や企業は女性のキャリア継続を奨励するために、育児休業などの両立支援策を導入していますが、キャリアアップには依然として大きな男女差があります。育休から職場への復帰は、働く女性の仕事人生において重要なキャリア転換期となります。多くの女性は、出産後に仕事上のキャリアの中断を

          職場の経営学 第6回研究会「育休中のワーキングマザーのための職場復帰支援プログラムの効果:キャリアと育児の両立を支援するために企業ができること」

          育休リスキリングの効果に関する研究論文が、国際ジャーナルに掲載されました

          2017年からずっと仕込んできた国際共同研究が、ようやく日の目を見ました!いろいろあって今になりましたが、むしろ今年は育休リスキリングが着目されているので結果的にいいタイミングかもしれません。広く読んでいただけるよう、研究の意義と要約の日本語訳をまとめておきます。実務の方向けにざっくり一言でいうと、「育休中リスキリングによって復職後の両立生活に対する自信を高めておくことで、復職後に上司から見てわかるほどに組織を意識した行動をとるようになる傾向がある」です。ここ数年、企業からは

          育休リスキリングの効果に関する研究論文が、国際ジャーナルに掲載されました

          メディア掲載のお知らせ(静岡新聞)

          静岡新聞にも取り上げていただきました! 会員限定ではありますが、こちらから読めます。 後日談ですが、記事中で家事代行に触れているのですが、たまたま我が家の家事代行の担当の方がこの記事を見つけ、「私たちのことを話している」と喜んでくれました。しかも「皆に見せたくて、事務所の机に記事を広げておいておきました」と。 私は仕事も家庭も多くの方に支えていただいていますが、こうしてサポートしてくださっている方が、私の仕事の成果を一緒に喜んでくれること、自分の手柄のように誇りに思って

          働く女性の世代間ギャップについて

          浜田敬子さんとのご縁をつないでくださったAERAさんから取材を受けました。浜田さんがAERAの編集長時代に育休プチMBAがコラボイベントをさせていただき、その後浜田さんのご著書『働く女子と罪悪感』(集英社, 2018年)や男性中心企業の終焉 (文藝春秋, 2022年)でもインタビューを取り上げていただきました。お仕事上の恩人であるとともに、働く女性として少し先を行くロールモデルでもあります。今も各所でご活躍の様子で、背中を追いかけられる人の存在のありがたさを感じます。 今回

          育休中リスキリング(Reskilling)についての発信メモ

          2023年1月は、これまでになく「育休」や「リスキリング」という単語をインターネットで見た月でした。国会答弁で、「育休リスキリング」という単語が取り合げられたことが発端です。軽い炎上と言われる現象ではありましたが、結果的に育休中の学びにフォーカスがあたるということの効果は大きかったと思っています。また私が育休プチMBAを立ち上げた2014年には「リスキリング」という単語は無かったし、ましてや国会答弁で「育休中の学び」が扱われる日がくるとは想像できませんでした。社会は変化してる

          育休中リスキリング(Reskilling)についての発信メモ

          基本のマドレーヌ

          最近、ちょっとしたおもてなしとかお礼にお菓子を作っています。中でもマドレーヌは、嫌いな人があまりいないのでよく作ります。 卵2個を混ぜる。砂糖100g、はちみつ小さじ1、溶かしバター100g、アーモンドプードル50g、薄力粉110gとベーキングパウダー小さじ1/2(合わせて振るう)を順に混ぜて、30分くらい寝かせてから型に入れ、190度で12分焼く。シェル型で12個くらいできます。 あとはアレンジとして、レモン皮すりおろしや、バニラビーンズ、オレンジピール、チョコチップ、

          ヘクセンハウス2022

          毎年の12月のイベント、ヘクセンハウスづくり。娘の技術が年々進化しています。。。 毎年のことなので少し道具に投資したら、すごーく楽になりました。こちらおすすめです! flan*さんのこだわりヘクセンハウス https://item.rakuten.co.jp/asai-tool/af-hh/ cotta 面取アクリルルーラー4mm https://www.cotta.jp/products/detail.php?product_id=131348 レシピはこちらに載せ

          ブッシュドノエル2022

          今年はこちら↓のレシピをラム酒&レーズン抜きで作りましたがおいしかった!いつもチョコクリームで作っていたけど、しっかり固まるガナッシュの方が作りやすいですね。 作ってみたところ、本家は大人向けには大変好評。ただこども向けにはいくつかアレンジが必要だと思っただので、覚え書きメモ。 ロール生地 卵3個と微粒子グラニュー糖65gを泡立て、牛乳20g+ミルクチョコレート25g+油10gを溶かして入れ、振るった薄力粉40gとココアパウダー15gを加えて天板に流し入れて200℃で10

          国保研究室(KOKULABO)学部生の卒論発表会をオンラインで実施します

          静岡県立大学・国保ゼミ(KOKUBO)では、毎年学部4年生の卒業論文の発表会を行っています。学内向けの公式発表会は1月にあるにも関わらず、この時期に、学外の方も参加できるスタイルで実施している理由は、卒論の質をあげるため、また学外の方にとって研究というものに触れる機会をつくるため、です。 というのも、国保ゼミは経営組織論を専門領域としていまして、そうすると必然的に職場における組織や個人の行動が研究テーマになっていきます。毎年多くの企業や社会人の方に協力していただいて調査を実

          国保研究室(KOKULABO)学部生の卒論発表会をオンラインで実施します

          女性の意欲や職場パフォーマンスを高める管理職の要因に関する研究

          研究背景 職場の上司の重要性は長瀬・山谷(2012)の女性管理職に対するインタビュー調査でも指摘されている(チャレンジする機会の創出および仕事を任される経験、働き方に関する上司とのよいコミュニケーション、女性を育て要という上司の意識など)。ワークライフバランス(WLB)を実現する管理職の行動は「Family Supportive Supervisor Behavior (FSSB)」と称して研究蓄積がなされている。また管理職に対する意識啓発研究の重要性を指摘し、管理職に対す

          女性の意欲や職場パフォーマンスを高める管理職の要因に関する研究

          女性の昇進意欲には、女性活躍施策よりも職場のマネジメントが重要であるという研究(武石,2014)

          概要 女性の昇進意欲の決定要因を、①企業がコーポレートレベルで実施する施策・制度要因(ポジティブアクションやWLB施策など)と、②関連施策の実施や上司のマネジメントに関する従業員の認知(部下が状況をどう認識しているか)との2つの面から調査している。その結果、②の影響が大きいこと、そして上司の部下育成マネジメントが性別によって異なっていることを明らかにした。 女性の昇進意欲に影響する要因を、企業レベルと従業員レベルで調査 女性の昇進意欲が男性とは異なる状況にあることは、多

          女性の昇進意欲には、女性活躍施策よりも職場のマネジメントが重要であるという研究(武石,2014)