意外な盲点! オンラインミーティングの「お作法」
オンラインミーティング、してますか?
私は国内・海外問わず、普段の仕事でも、すっかりオンラインミーティングが定着しました。
仕事柄、これまでも、オンラインミーティングは多く実施していましたが、それは海外との場合であって、やはり日本の国内の人とミーティングをする場合には「対面が基本」でした。
今年からは、日本でも多くの人がオンラインで打合せをすることが、日常の仕事のひとコマとなり、
● 上司より先に退出してはいけない
● 画面上にも上座と下座で並ばなくてはならない
など、謎の「会社ルール」が出現している・・という話も聞きます。
※ご参考として、日本で話題のzoomの「上座」機能をご紹介します。
zoomの広報担当によると、
「異なる文化、習慣やマナーの多様性を理解することはとても大切」
「世界中のユーザーがより使いやすいプラットフォームを提供することも重視している」
とのことで、決して日本の上座を意識した機能ではないようです。
とはいえ、この機能の反響が、各国の文化を反映しているようで、とても面白いと感じます。
さて、日本に比べ、海外とのオンラインミーティングは、カジュアルに感じます。
私の場合、とある海外のビジネスパートナーとオンラインミーティングをする場合は、主催者から前日に「お題」が出ます。
前回は、自分のプロフィール写真を「おもしろ動物」(こんな感じ↓)に変更して参加してね☆というものでした。
真面目な議題なのですが、ミーティング中の呼び名も動物で呼び合うという、なかなかの徹底ぶりです。
その日のミーティングは、日本からの私のほか、アジアと欧米から10人が参加しましたが、
ミーティングにログインした途端、おもしろかわいい動物たちが勢ぞろい!
みんな、思わず微笑んでしまったり、吹き出してしまったり。
リラックスした雰囲気でミーティングが始まりました。
ミーティングでは、参加者同士で
「いまのビックリ子ザルの意見、ニンマリなまけものはどう思いますか?」
という具合に進行します。
笑いをこらえて真面目な発言をするで、別の意味でかなり難易度が高いですが、ミーティング自体は、とても活性化しました!(笑)
深刻な議題の場合は、おススメしませんが、たとえばブレストなど、クリエイティブな発想が必要なディスカッションや、オンライン飲み会などには、この方法はかなりおススメです。
たとえばハロウィンやクリスマス、年末年始などのイベントが近いタイミングで、オンラインミーティングや飲み会をする場合は、プロフィール写真を「仮装」するのも面白いかもしれません。
また、海外の人とミーティングをする場合は、各国の著名人や、その国で流行っていることなどをプロフィール写真にしても楽しいかもしれません。
※ミーティングが終わった後は、元の写真に戻しておきましょう。
さて、エチケットの話に戻ります。
海外のオンラインミーティングは、カジュアル感はありますが、それでも
● 静かな場所から参加しましょう
● 発言しない時はミュートにしましょう
● ミーティングに適した服装で参加しましょう
● 食べ物を食べながらミーティングに参加するのは避けましょう
● ミーティング中に席を立ち、画面から消えないようにしましょう
● 開始時間と終了時間を守りましょう
など、日本と同じく、エチケットはあります。
今回は、国内でのミーティングではなかなか気付かない意外な盲点を含んだ、グローバルビジネスならでは!と思える4つのエチケットについて、ご紹介します。
その1:相手国の祝日や時差に注意!
これは海外とのミーティングにはつきものの「あるある」です。
オンラインミーティングに限ったことではなく、対面でのミーティングでももちろん、注意は必要ですが、対面の場合は自分がその国に出向くので、これら注意事項は、自分の意識下にあります。
にも関わらず、オンラインミーティングの場合は、移動しないからなのか、それとも、オンラインミーティング自体が、あまりにも日常化したからなのか、なぜか「全員同じ時間にいる」という感覚に陥ってしまう場合があります。
私も時間を間違えた経験がありますし、相手にも間違えられた経験が何度もあります。
特に、
● 夏時間と冬時間が切り替わる前後
● 相手の国の祝日
● バケーション(長期休暇)
これらには注意してミーティングスケジュールを調整しましょう。
その2:誰もかれも招待しないで!
なぜか、ミーティングに招待されていない人(同僚や友人など)を、主催者の許可なく誘ってしまう人が多発しているようです。
中には、もはやスパイと疑われてもやむを得ませんが、ミーティングをこっそり視聴する部外者もいるようです(もちろん、バレます)。
そのため、
「招待された人のみがミーティングに参加してください!」
「他の人をミーティングに誘わないでください!」
と、しきりに案内されます。
その3:少しでも下準備を!
ここでの下準備とは、ミーティングそのものの下準備ではありません。
オンラインミーティングに参加する人が海外の人である場合は、その人の国と文化と言語を、少しでもいいから調べておきましょうね、ということです。
対面であってもオンラインであっても、相手の国の文化背景を知っておく(調べておく)ということはグローバルビジネスの基本の基です。
事前にこのような背景を知っておくことは、オンラインミーティングが始まる前の「雑談タイム」や、ミーティング中の発言の意図を探るために、とても役立ちます。
あなたも、海外の人が日本のことを知っていたら、嬉しく感じると思うのですが、いかがでしょうか?
相手の人も、同じです。
つまり、
「あの人は私の国のことに興味を持ってくれている!」
と、相手にあなたについての好印象を与えることができるのです。
その4:名乗りましょう!
名前を名乗ることは、古今東西当たり前の「お作法」です。
対面でのミーティングでは、初対面の場合はまず、名刺交換をしますが、オンラインミーティングの場合は名刺交換はしません。
もちろん、画面上で参加者の名前が分かるようにはなっていますし、初対面の場合は自己(または主催者が)紹介をするので、何の混乱もなく、その人の名前を呼ぶことができますよね?
海外の場合は、これがちょっとややこしくなります。
なぜなら、画面に表示される「名前」は、海外の人特有の「名前の呼び方」まではわからないからです。
これはオンラインならではの意外な盲点です。
分かりやすく、例を挙げて説明します。
たとえば、オンラインミーティングに、「ロバート・スミス」という人が参加しているとします。
オンラインミーティングの画面には「Robert Smith」と書かれています。
海外では、ビジネスの場であってもファーストネーム(名)で呼ぶのが通例なので、この場合は、「ロバート」と呼ぶのが正解・・と思いますよね?
ここが落とし穴なんです!
実は、「ロバート」という名前には、いくつか呼び方があります。
そのため、実際に「ロバート」さんの名前を呼ぶ場合には、
● Bob(ボブ)と呼ぶのか
● Rob(ロブ)と呼ぶのか
● Robert(ロバート)のままでいいのか
それとも
● 別の呼び方があるのか
画面上の「名前情報」だけでは分からないのです。
対面の場合ですと、ミーティングの場で名刺交換や挨拶をしながら、相手が名前を名乗るので、こういう混乱は起こりません。
オンラインミーティングの場合は、
● 主催者が初めて参加する人を紹介する
または
● 初めて参加する本人が自己紹介するよう、主催者が誘導してくれる
のですが、場合によっては、この紹介が割愛され(または忘れられて)進行することがあります。
そうなると、先ほどの「ロバート」さんは、果たして「ロブ」さんと呼ぶのか、「ボブ」さんと呼ぶのか、分からなくなってしまうのです。
そのため、オンラインミーティングのエチケットでは、
「自分の名前を発話して紹介しましょうね!」
と、されています。
いかがでしたか?
オンラインミーティングの「お作法」は、ほぼ万国共通です。
オンラインであっても相手への敬意を忘れないよう、ミーティングの最初と終わりに、
● お辞儀
● ナマステ
など、
前回紹介した
「新・グローバルスタンダードの挨拶」
をぜひ使ってみてください。
(海外で話題沸騰!「触れない挨拶」6選はこちら↓)
さて、先ほど「その4:名乗りましょう!」の「ロバートさんの呼び方問題」でも紹介しましたが、あなたは、海外の人と挨拶するとき、相手の名前をどのように呼び、自分の名前をどのように紹介していますか?
実は、「名前の呼び方・呼ばれ方」にもエチケットがあります。
次回は、「名前」について、3回シリーズでお話します。
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