豆腐ハンバーグはアウト〜!ラスタな人の「アイデンティティ」を守る「お食事の要件」
こんにちは!
これまで、ヴィーガンやベジタリアンについて、お話してきました。
ヴィーガンやベジタリアンという食生活を選ぶ場合、地球や動物を守るため、美容と健康のためなど、それぞれの人に様々な理由や背景があることから、そのタイプもバラエティーにとんでいましたよね!
ヴィーガンやベジタリアンの人たちは、お肉を食べませんが、代わりに、ヴィーガンミートと呼ばれる、植物性の材料で作ったものを、お肉に見立てて食を楽しみます。
ヴィーガンミートは、このような(↓)呼ばれ方もされていますが、日本ではヴィーガンミートという呼び方が定着しているようです。
● アナログミート(Meat analogue)
● フェイクミート (fake meat)
● モックミート(mock meat)
● プラント・プロテイン(Plant Proteins)
おもに大豆などの豆類、ココナッツ、日本であれば豆腐やこんにゃくの素材もヴィーガンミートとして人気です。
最近は、レストラン、カフェなどでヴィーガンハンバーガーやヴィーガンピザなどのメニューを見かけることが多くなりましたし、家庭のお料理でも大豆ミートなどを使ったヴィーガンレシピなど人気があるようです。
あなたはヴィーガン料理、
食べてみたことがありますか?
さて、今回は・・
お待たせしました☆
いよいよ、ラスタファリアニズム(ラスタともいいます)という宗教の「お食事の要件」である、アイタルとの違いを見ていきます。
去年から引っ張ってきた、この話題。
今回のお話で、
なぜ、
ずるずる引っ張ってきたのか・・(汗)
を、ご理解いただけたら嬉しいです (^_-)-☆
もし、あなたのお時間が許すなら、日本でも人気 のレゲエ・ミュージックとラスタとの関係、そしてドレッドヘアをバシッとキメたジャマイカンな人たちの、それは厳しい食事の要件に目を通していただいてから、今回のお話を読んでいただけたら、よりご理解いただけるのではないかと思います。
(ラスタが世界中に広がった理由はこちら↓)
(塩禁止!と~っても厳しいアイタルのお話はこちら↓)
それでは、さっそく本題に入りましょう。
アイタル(Ital)とは?
ラスタファリアニズムの「お食事の要件」を、アイタル(Ital)と呼びます。
アイタルという言葉は、英語の「ヴァイタル(Vital):生命の」に由来しているようで
Ital is Vital
という言葉があります。
これは、アイタルの大原則である
与えられた生命を健康に維持し、精神的に
自然そのものと
ラスタファリアニズムの神さま
「ジャー(Jah)」と
つながるために、
添加物や化学物質、肉類を口にしない
を意味しています。
宗教的に表現すると
アイタルは
ラスタファリアニズムの人たちにとって、
信仰のルーツとなる食べもの
ということです。
同じ「菜食」でありながらも、宗教の戒律が背景になっているのか、個人のポリシーが背景となっているのか、により、「菜食」の解釈が大きく異なりす。
この背景を大前提として、アイタルがヴィーガンともベジタリアンとも違う理由が、具体的に3つあります。
それぞれの違いを、
みんな大好き!
豆腐ハンバーグ
を例にとりながら、ご紹介しますね!
その1:代用品はNG
アイタルでは、動物の肉を食べることは「死に触れる」ことになるため、厳禁です。
そのため、「肉の代用品としての植物の食べもの」を食べることはアイタルでは認められません。
たとえば
お肉のハンバーグは食べられないから、
豆腐ハンバークを食べよ☆
これは、アイタル的にはNG!です。
ん?
どういうこと??
と、混乱を招いてしまっているかも知れませんので、もう少し説明しますね。
つまり
● 大豆や豆腐を食べることはOK
(豆腐の場合は、天然にがり100%)
● だけど、「肉の代替品」として豆腐ハンバーグを食べることは、大豆や豆腐を肉に見立てているためNG
と、いうことです。
そもそも、ヴィーガンもベジタリアンも、アイタルも
肉を食べない
という考え方は、共通しています。
ですが、アイタルは
食べるのは植物(または植物性)のみなので、
そもそも「肉食」や「肉料理」自体が、
彼らの中には存在しない
そのため
肉料理を植物に置き換えて食べるという、
発想自体が存在しない
と、いうことなのです。
これがアイタルが、ヴィーガンともベジタリアンとも呼ばない決定的な違いです。
その2:ケミカル&加工食品はNG
その1には及びませんが、ほかの理由もあります。
アイタルは、精製されたもの、加工食品、金属が使われている缶詰や、プラスチックを代表するような化学製品でパッケージされたものは、自然な食品とは、みなされないことから、食べてはいけません。
スーパーなどの店頭に並ぶ大豆ミートハンバーグや豆腐ハンバーグは、このようなプラスチックなどでパッケージされた形で販売されていますよね?
この時点でアウト~!なのです。
加工食品や添加物、精製された食材がNGなのは、ヴィーガンやベジタリアンにも共通していますが、缶詰やプラスチックまでNGというのは、アイタル独特かと思います。
この点を「豆腐ハンバーグ」に置き換えた場合、
肉の代用品なのでNG!
加工食品なのでNG!
なのは、ともかく
特にお店で販売されている場合は、
パッケージされているのでNG!
トリプルアウト~!なんです。
その3:塩もNG!
アイタルでは、できるだけ自然な状態で食べる、ことが求められています。
ヴィーガンの記事でご紹介した、ロー・ヴィーガンのように、加熱温度が決められているわけではありませんが、それでもできるだけ加熱せず、ナマに近いものを食するようです。
こちらも、ラスタファリアニズムの記事でご紹介しましたが、調理する場合は、腎臓や肝臓にダメージを与えると考えられている金属の鍋は使わず、土鍋を使います。
アイタルでは、調理するときには、自然のスパイスやココナッツミルクを使います。
特筆すべきは塩も禁止されていることです。
岩塩や海塩は、未加工であれば、使用できますが、未加工の塩以外は、一切禁止(調理に加えることもNG)です。
それでは、一般的な豆腐ハンバーグのレシピを見てみましょう。
野菜たっぷり、味付けもシンプルヘルシーで、とっても美味しそう♪
ですが、アイタルから見た場合、塩と醤油がアウト~!の可能性が高く、ほかの食材も条件つきとなるでしょう。
たとえば
塩:100%天然の海塩または岩塩
醤油:アルコールと添加物なしで100%天然塩
であれば、セーフ♪・・かも知れません。
もちろん、豆腐など他の食材もオーガニックである必要がありますし、調理するとき油もココナッツオイルなどの100%植物性でなければなりません。
さらに、アイタルを厳格に守る人の場合は、金属製のフライパンは使えないので、土鍋で、そしてガスは使えないので炭火で焼くことになります。
豆腐ハンバーグひとつ作るのに、とんでもない手間と時間がかかるだけでなく、材料をそろえるだけで、高級料理並みの値段になってしまう・・かも知れませんね(汗)
でも、思い出してください。
肉料理のハンバーグ自体、
ラスタな人たちの中には
存在しない食べもの
なのです。
そのため、もし彼らがこれらの材料を使って、料理をする場合、ハンバーグとは全く違うものが出来上がる・・ということになるでしょう。
いかがでしたか?
現代社会の中で、アイタルを守ることは生半可な易しさではないことがお分かりいただけたのではないかと思います。
ここで「おさらいクイズ」です。
このような社会で、宗教の「お食事の要件」に適した食材かどうかを判断するためのお助けツール、それはいったい何でしょう?
そうです。
答えは
認証マーク!
次回は、アイタル認証についてご紹介します。
さて。
最近は日本でも、プラントベースという言葉を耳にするようになりました。
もし、あなたがプラントベースについて、もっと知りたい場合は、
自然食材といえばアドコムさん!
アドコムさんのマガジンにも、ぜひ遊びに行ってみてください (^_-)-☆
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