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今 ライターとして知っておくべきこと

ライターとして働いている人の中には、企業が提供する「メディア」に掲載する記事を書いている人がいるかと思います。

いわゆる「オウンドメディア」と呼ばれる自社メディアのことですね。

この「オウンドメディア」は最近ものすごい勢いで急成長し、新しいメディアが次々と企業から発信されています。

どうして「オウンドメディア」が急成長しているかというと、インターネットを使った集客方法として高い効果が望まれるからです。

例えば、ある健康食品会社のがごく普通にWebサイトを立ち上げて、自分の会社の商品を紹介しても、よほどその会社や商品に興味がない限り、アクセスされることはありません。

しかし、「健康になるためには実は○○が必要」、「ダイエットするときに気をつけるべきこと」など、身近なテーマを絡ませつつ自社の商品を宣伝するとどうでしょうか?

おそらく最初はその商品にさっぱり興味がなかった人からでも、検索を通してアクセスされることが増えるでしょう。そして、うまくいけば自社商品の購入につながるかもしれません。

このように「オウンドメディア」は企業が自社の商品やサービスを購買・集客に結びつけるうえで、非常に効果的な手法になっています。

オウンドメディアによる「大量生産」が始まるまで

ライターとして働いている人は「最近、妙に企業から記事執筆を依頼されることが多いなあ」と感じている人も多いことでしょう。

実は「オウンドメディア」は自分の会社で働いている人だけでなく、社外の「ライター」を必要としています。

そもそも「オウンドメディア」は高い集客効果をあげることが目的ですから、たくさんの人から自社メディアにアクセスされなければなりません。

そこで企業はできるだけアクセス数を増やすために、「ニーズの高い記事を書くこと」、「検索で上位になる記事を書くこと」、「新鮮な情報を提供すること」を目標としました。

しかし、検索で上位が獲れるような質の高い記事を自社の社員だけで書くのは非常に困難です。そもそも自分たちは記事を書くだけが仕事ではないのです。

そこで彼らは社外からライターを雇い入れることにしました。ニーズが高そうな記事はできるだけ自分たちで調べ、あとは一定のキーワードを埋め込む条件を提示して記事を書いてもらえばいいのです。

最近ではクラウドソーシングを利用する人も増えているので、費用も安く済みます。

こうして企業は外部から複数のライターを雇い入れ、大量に記事を生産するようになっていきました。

必要なのはアクセス数が稼げるライター

オウンドメディアに記事を提供している人の中には、「どうしてこんなにギャラが少ないの?」と感じている人がいるかもしれません。

たしかにオウンドメディアに高い集客効果があるのなら、それに見合った収益を得られてもおかしくはありません。

しかし、よく考えてみてください。

あなたが仕事を受けたとき、「1記事500円の記事を月に30本」のように単価が安い記事を大量に書く仕事ではなかったでしょうか?

あなたは「継続して仕事ができるならいいかも」と思ったかも知れませんが、実は企業側は、単価が高くて品質も高い記事を避けて、なるべく安い記事を大量に書いてもらうことを優先しているのです。

理由はもうお分かりですね?

ある程度キーワードを埋め込むなどSEO対策を施していれば、たとえその記事がどんなにつまらない記事であっても一定のアクセス数が確保できるからです。

こうなるともう、あなたの記事の善し悪しなんてそれほど意味はありません。あなたがどんなにライターとしての実力を上げようと努力していても、要は「どれくらいアクセス数を稼げるか」で実力が決まるのです。

「アクセス数が稼げない人」は、企業からすると「ダメダメなライター」ということになるのです。

現代においてSEOの知識は、ライターとして必須の知識であるともいえます。

企業メディアから個人メディアの時代へ

オウンドメディアに記事を提供している人の中には、「アクセス数だけでライターの実力を判断するな!」、「自分はキーワードを埋め込むだけの機械じゃないんだ!」などと怒っている人も多いことでしょう。

たしかに企業によっては、「とにかく君はできるだけ安い単価で言うとおりにやっていればいいんだよ」などと、あからさまに傲慢な態度で接してくることもあります。

ライターとしてそんなクライアントに腹を立てるのは当然のことでしょう。

しかし、ちょっと見方を変えて、これからの時代に時代に必要なことを考えてみましょう。

新しい時代に備えるべき

ライターとして働いている人の中には、オウンドメディアに記事を提供しつつも、こっそり自分のメディアを立ち上げている人たちがいます。

そういえば、最近「クラウドソーシングで○○円稼いでます」と公言している人が、突然、個人ブログを立ち上げているなんてことがよくありますね。

そんな人を見て、あなたは「趣味が多彩でアクディブな人だなあ」なんて感じたかもしれません。

しかし、彼らは決して「趣味」でブログを立ち上げているわけではありません。それはあくまで収益を上げるための「戦略」です。

例えば、自分のブログを立ち上げることで、今まで自分のことをほとんど知らなかった人にもアピールすることができるようになります。

そうすると「なんだ、こんなことができる人がいたのか」と発見されることが増え、それが実際の仕事につながることも増えてきます。

また、自分のメディアはこれからもどんどん膨らませていくことが可能です。コンテンツをどんどん増やしていけば、一個人でありながら、膨大なアクス数を集めることが可能になります。そうなれば、広告収入を得ることも可能になるでしょう。

そのほかにも、自分の書いた本を出版する際に、非常に強力な広告媒体になるなど、さまざまなメリットが生まれてきます。

こうした個人メディアのメリットは将来さまざまなサービスが登場することで、ますます大きなものになるでしょう。

時代は明らかに「企業メディア」から「個人メディア」へと移りつつあります。あなたがライターとして腕を磨いていきたい、自分をもっともっと成長させていきたいと思うなら、やることは一つしかありません。それはあなた自身のメディアを立ち上げることです。

これから企業はますます厳しい競争に追い込まれることでしょう。彼らが争うのは、かつて自分たちが奴隷のように扱っていたライターたちなのです。

ひと昔前の個人ブロガーとは違い、企業からメディアのノウハウを学んだライターは、たった一人で強力なメディアを築き上げる実力を持っています(※編集者はもういりません)。その個人と戦い、勝ち抜くためには、膨大なコストがかかっていくことになるでしょう。

企業中心のメディアから、個人が築き上げるメディアの時代へ。時代は着々と変化しています。




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