【短編】 二千年前の話と、遊園地と、テロリスト
「この土地は、二千年前までわれわれの土地だったので、あなたたちは出て行く必要があります」
スーツ姿の青年はそう言って、私に書類を差し出す。
ここは、まわりに田んぼしかないような田舎だ。
「国連と、政府の承認によって、この地域一帯はわれわれの土地だと認められたのです」
いやあ、急にそんなこと言われましても。
「だから、この土地は二千年前までわれわれの土地で、そのことは先日、国連や政府にも認められたので、あなたたちにはこの土地に住む権利がないということです」
はあ、私は東