フォローしませんか?
シェア
赤岡典明
2019年10月7日 16:59
【仮面バスターと最後の闘い】とある採石場にて。小野剛と仮面バスターは対面している。全身タイツに覆面、戦闘員の正装でそして並々ならぬ気合いをもって、仮面バスターを睨みつけている。一方、変身はしているが今にも鼻くそをほじりそうな態度で、仮面バスターはその場にいる。仮面バスター「お前か?俺にこんなもん送り付けてきたの?」くしゃくしゃの果たし状を掲げた。剛「そうだ」仮面バスター「な
2019年9月26日 02:35
【仮面バスターの家 イビキ 息子への伝言】もう夜中、世間は寝静まっている。街家の電気は消えており、街灯だけが数個光っている。小野剛は、サタン首領から電話で聞いた住所に向かっている。「ここか」たどり着いたそこは、ごく一般的な3階建てのアパート。「意外と稼いでないんだなー。えーと102だな」小野剛は102号室の玄関前まで行った。表札があった。「鬼瓦」と書いてある。「鬼瓦って!仮
2019年9月17日 03:09
【元妻 女戦闘員登場 サタン首領へ電話】「お久しぶりね。あなた変わってないわね」小野剛の元妻、女戦闘員の奈緒子だ。やはり家だというのに、タイツを履いている。そして覆面をしている。剛「お前も変わってないな。ところで悪いな、正利がお邪魔しちゃって」奈緒子「別にいいわよ。私の息子でもあるんだから」「小野さん」奥から声が聞こえてきた。何か聞き覚えがある声だった。「こんばんわ」
2019年9月12日 04:08
【ケンカ 息子にバレる ダイナミックな走りで追いつけない 再会】「はい。…ええ、そうですけど。…え?正利が?…はい、今から向かいます」小野剛は電話を切り、家を飛び出した。小野剛は走った。正利が通っている小学校へ走った。パラパラと雨が降っていたが、傘もささずに走った。メロスのように走った。読んだことないけど、読んだことあります風に走った。もう一層のこと太宰治のように走ってみようか?そうし
2019年9月5日 16:46
【息子の熱 家の側で戦闘 仮面バスターにキレる 土下座】体温計がピピピッと鳴った。38℃を表示していた。小野剛は悪の秘密結社サタンの戦闘員である。その小野剛には一人息子がいる。正利、8歳、小学2年生、38℃だ。いつもは元気いっぱいだが、今日は顔を真っ赤にして横になっている。「今日は学校休みなさい。お父さん連絡しとくから」小野剛は携帯を取り出すとメールが鳴った。「なんだこんな
2019年8月30日 05:18
~戦闘員の仕事 斎藤という戦闘員 辻という戦闘員の改造手術結果~テーブルに置かれた携帯電話がブーンと揺れた。小野剛は携帯を見る。仕事だ。いつもメールで、秘密結社サタンから仕事の依頼がくる。今日の仕事は、秘密結社サタンへの勧誘だ。街中に出て、ビラ配りをする。時給1000円の仕事だ。小野剛は現場へ向かった。「小野さん、おはようございます」元気な声で斎藤が挨拶してきた。斎藤も戦闘員である
2019年8月27日 03:48
「元気にしてたか?」走ってきた息子を剛は抱きかかえた。小野正利、8歳、小学校2年生。小野剛の一人息子だ。正利はキラキラした目で聞いた。「今日はどうだったの?」剛「ん?あー、もちろん、ビシッと勝ってきたぞ」正利「パパすごーい」剛「あまりにも謝るから許してやったけどな」息子の前では仮面バスターに全勝しているのだ。正利「僕もパパみたいに強くなりたいな」剛「頑張れば
2019年8月25日 04:38
商店街を抜け、細い路地に入り、くねくねと進んでいくと、アパートがある。その外観はエグイ。壁一面にわざと生やしてない草が生えていて、階段は元は何色なのかわからない錆びきった茶色をしている。その階段にもわざと生やしてない草が絡みついている。その茶色にその緑、なんとも言えない不協和色なのである。そして、鍵なんて必要ないくらいの、強引に押したら開きそうなドアの前に小野剛は立ち止った。ここが彼の家な