見出し画像

【エッセイ】 袂を連ね、袖打ち合わす


眠っていた私の頭の中では何者かもわからない声が
朝、目を覚ますまで響いていた

ーつまりは、自分を責めて来た分だけ
人生は反対方向に周り
汚れが溜まり続けて来たって事だ

次に飛び乗る石が見つからないなんて当たり前

行く場所さえ分かれば、思いっきり走れると言うのにって嘆くけど
そんな時は走ってはいけないのだ

もしも人生に迷子になったとしたら
今、死ぬ気でする事がきっと一つだけある

今、着けているメガネを新しく着け変えること



いつもそこにいる
でも、気付けない

そんな空気の抜けたもう1人の自分

ひょんな事から
その姿が少しだけ見えて、取り出したくなり
すっかり萎んでしまった自分の空気の入れ方を考えてみた

人生では、こんな空気がすっかりと抜けて
へたり込んでいる自分にもう一度空気を入れ直し
共に手を取らなければ進めない道と言う物がある様な気がしている

どんなに走ってみた所で、行き止まりに突き当たる
いわゆる、八方塞がりと言うストップがかかる出来事をどの様に抜けるのか?と言うのなら
思い出す事だと思った

私はこれまで起きて来た出来事で
人生とは、進んで行く様であって
実は戻る物なのでは無いか?と思う様になった

本来の自分の居場所とは、帰った先にある物で
よりシンプルに、要らないものを削ぎ落として行った先にあるのでは?と

意図せず着込んだ価値観と、意図せず覚えた歩き方
意図せず付けられて来た自分自身へのセルフイメージ

それらを総括して整理すべき時は来るものだ

勿論、それを望むなら


それがもう1人の自分に空気を入れるべき時なのかもなんて思ったりして

萎んだ自分への空気の入れ方
それは、どこからかやって来た
寝込みを襲われるような声が教えてくれた

ー人生の錆は、自分を責めて来たから出来たものだろう?

今こそすべきこととは、小手先で人生を変えようとすることなのか?
何かをする前に、するべき事が一つあるはず
そうしないといつまで経っても、道は塞がったまま
いつまで経っても同じことの繰り返し


そんな説教を朝起きるまで延々と聞かされて目を覚まし


前日に感じたもう1人の自分の気配と
どこからかやってきた言葉が混ぜ合わさり化学反応を起こし
何をすべきかがわかった気がした

ーそうね、あなたの言葉は尖っているし幼いし
到底、聞くに聞けないもの

でも、あなたの言っている言葉の方がずっと面白いし
純粋無垢で美しい
私に足りないものはそれなのよね、きっと

綺麗に外堀を埋めるだけのキラキラしているだけの言葉には、とうの昔から飽き飽きしているのは分かっていたのよ

ーあなたの発する言葉に見合う自分になりたいと思うわ

そう返事を返し
自分を愛し抜き、今見ている景色をひっくり返そうと決意をする



現実をどうこういじる前に、まずは心を入れ替えてみることだ
再出発はそれから

鏡の前
家族揃って朝の支度

自分に
家族に
声を掛け抱きしめる

ー今日もばっちり、パーフェクト

とにっこりと微笑んで

愛でる事からはじまる1日


袂を連ね、袖打ち合わす

大切な人との新たな旅路で、愛が育っていきますようにと誓いを込めて
自分と新たな約束を交わす




ー記事作成の小話ー

今回、前回の記事に引き続き
蝶をテーマに抽象画を描きました

▼蝶や蛾の卵をテーマに描いています

※ちなみにこちらはソフトタイプ
記事内の抽象画は、ハードタイプと少しトーンが異なります
あまり気持ちがいいものではないかもと思い、ソフトタイプも作りました

マスカットだと思ってもらえたらいいなと思っています

※近日中には、セットで販売する予定です


今回と前回の記事を合わせて羽化を題材に人生の転機を書き

その為、蝶を絵のテーマに選んだのですが
もう一つ素敵な理由があるので、少し小話を


最近、ある願いが叶いまして
道路の真ん中でバタバタと美しい薄緑色の羽を揺らしている何かを見て

ーこれは!
と思いかけよると
ずっとこの目で見て見たかった、オオミズアオ

羽はボロボロで弱ってはいましたが、避難と言う名目で抱き上げ
愛でながら共に山中でティータイムを過ごしました

元々、短命のオオミズアオが
少しでも時間がずれていたら、鳥に食べられたりして出会えなかったのかもと思うと
とてもありがたいなと思ったのです

そんなオオミズアオとの感動の出会いと転機をかけて
和の要素を珍しく取り入れている自身の記事2作です


最後にオオミズアオの登場する、素敵な音楽を


▼   ♪青葉市子 / 月の丘



akaiki×shiroimi

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?