「少しずつ、戻るといいな。生活が。」
ぼんやりしている時間が、長くなった。
特に、日中は。
ここまで書いたところで、そういえば、昨日は、外に出たりしたんだった、と思い出した。
どうして、すぐに思い出せなかったんだろう。
やっぱり、ぼんやりしている。
いつものように、よく眠れなかった朝だった。
それ以上眠ることもできないから、寝ぼけたまま支度をして、バスに乗った。
スタバまで行くのに、バスに乗らないといけなくなった。距離の問題。
ほうじ茶をすすり、シュガードーナツを齧り、それから、日課の短歌を詠んだ。
まぶたは重たくて、頭は覚めているのかどうなのか、わからない状態。
それでも、筆は進んだ。
スタバまで来たのは、詩も書くからだった。
短いのを、4篇。
詩の方は、先月はほとんど書けなかったけれど、先週、ひさしぶりに書き出してから、ようやく頭もなじんできた気がする。
詩を書くのは、楽しい。安心する。
集中力が切れたくらいに、またバスに乗った。帰った。
11時になっていないくらいだった。
眠気はあった。今なら、眠れるのかもしれない。
暑い、の手前くらいの、生ぬるい部屋で、横になった。
浅い眠りだった。
緊張感のある夢だった。
目が覚めると、ずいぶん疲れていた。それでも、2時間は眠っていたらしい。
15時をすぎていた。昼食を食べていなかった。お茶漬けにした。
それから、コーヒー豆の焙煎をした。用意は、出かける前に整えていた。休息できたら、すぐに取りかかれるように。
あとは……何をしたんだっけ。
焙煎を終えたくらいで、たしかもう、夕方になっていた。
もう一度、眠ろうとしたんだっけ。
なにをしていたんだっけ。
大したことはしていないにせよ、こんな風に、すぐ忘れてしまう。
思い出すのに、時間がかかるだけかもしれない。それでも、その間は「忘れている」に等しいので、ときどき、少し悲しくなる。
睡眠。
睡眠薬。
そうだった。
次の診察で、睡眠薬の量を変えたらどうか、と薬剤師に言われたのを思い出した。
正確には、そう言われていたよ、と言っていたパートナーのことばを。
次の診察……は、来週か。
覚えておかないと。
ずっと眠たいのに、ろくに眠れていないんだから。
来週末には、珈琲屋の出店もある。1ヶ月ぶり。コロナに罹ったから、先月の出店はなくなっていた。
少しずつ、戻るといいな。生活が。
今朝のぼくも、眠たいままだ。
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