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嫌い、嫌い、大嫌いだ。

たぶん、ぼくが間違えていたのだ。本来の受診日は、今週ではなく、先週だったらしい。だから、薬が足りなくなった。たぶん、予約票に記載された日付を手帳に書き写すときに、間違えてしまったのだ。(予約票は、受診時に持って来なくてもいいので、書き写した時点で破棄している。)


せめて、普段のぼくだったら、「そうか、自分が間違えていたのか」とふり返ることもできた。でも、ぼくは前日の夜に、原因不明のひどい落ち込みに襲われていた。なんとか眠れても、翌朝はぐったりしていた。そんなぼくは、薬が足りなくなったミスを、先生に指摘した。


先生は当然、ぼくの方が悪いとは言わないので、「(受診日が間違っていた)原因はわかりません」「申し訳ありません」と謝った。パートナー(仕事)の付き添いはなく、徒歩30分かけて来たぼくの頭は、ずいぶん重くなっていた。昨日は不足分の薬をもらうだけだったので、受診日は改めて今週末になった。


それだけなら、まだよかったのにな。と思う。ぼくは、関係を築けていない人から、ニヤつきながら対応されるのが、大嫌いだ。特に、明らかに精神的に不安的なときは。つまるところ、受付の人に、そんな対応をされたんだけど。


ぼくは、怒りに怒った。こちら側のミスとか、もはやどうでもよかった。バカにされたと思った。バカにされていないと、本当はわかっていた。けれど、怒りは収まらなかった。受付の人は、決して謝らなかった。ぼくは、何分も睨みつけていた。気付いたときには、薬局にいた。


薬剤師さんに無理を言って、次の受診日までではなく、1ヶ月分の薬を処方してもらった。(薬剤師さんが、先生に許可を取ってくれた。)当分、あんなところには行きたくないと思った。


数年の付き合いになる薬剤師さんは優しい。「一人で帰れる?」と訊かれた。「帰れます」とぼくは言った。帰れたけど、行きよりずいぶん時間がかかった。悲しかった。苦しかった。足取りは重かった。


次の受診日は、キャンセルされていないらしい。変更するなら、連絡しろと。先生が電話に出るはずがない。つまり。


ぼくは、パートナーに頼ることにした。パートナーが休みの日に、付き添ってもらうことにした。連絡も、パートナーにしてもらう。自立したいのに。いつまで、このままなんだろう。生きていたいんだけどな。と思うのは、成長なのか、わがままなのか。


昨日は、ずいぶん眠ったので。気絶するように、眠ったので。今日は、元気でいられたらいい。毎日、そう思っている。

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