いろんなことがむずかしい、と改めて

水回りを、やたらきれいにしていた。


大掃除とかじゃなく、ときどき（本当に、ごくたまに、の頻度で）水回りを掃除する気になる。


だいぶ寒くなってきたので、特に浴室は、爪先から冷えていくけど。


床から冷たさが侵食するよりは、平気らしかった。


あらゆる手を使って、水切りカゴもまっ白になった。（むしろ、今までが汚すぎたのかもしれないが。）


忙しなくしていれば、不安が入り込む余地はないのかもしれない。


それはそれとして、ずいぶんくたびれたのか、ふいに動けなくなった。


いつものことだから、横になる。眠れるにせよ、眠れないにせよ、2時間以上はかかるだろう。起き上がるのに。


こういうときは、どうしてなのか、眠っていたのかどうか、自分でもわからない。


たぶん、眠っていたに違いないのに、ずっと目を開けていた気もする。


昨日は、室内が完全に暗くなる前に、起き上がれた。


寒くはない。でも、手が小刻みに震えている。低血糖のせいらしい。


口にしやすいものを食べる。食べすぎる。気持ちが悪くなる前に、止められた。


その日の内にやろうとしていたことは、まだあったはずで。でも、よく思い出せない。


ああ、そうだ。コーヒー豆の試飲……。


少し深めに焼いたはずだった豆は、どちらかといえば浅くて、甘ずっぱかった。


合うだろうと思っていたたまごボーロとは、相性はあまりよくない。おいしくないわけじゃないけど。


すっぱかったり甘かったりする口中をもて余す。


外が完全に暗くなったのがいつだったか、それもわからなかった。


コーヒー器具を洗っていると、塩素の臭いが、わずかに鼻をついた。充分すすいだし、換気もしたはずだったけど。


けれど、それだけで、瞼がしっかり上がることがない。


眠たくはないはずなのに、どうしてなのか。


未だに、力の入らない手足。


そういえば、この前の受診で、次は血液検査をしましょう、と言われた。


突然、血の気が引いたり、手足から力が抜けることが増えたから。


とはいえ、1ヶ月後……。


治っていないだろうし、もしくは、悪化していることもあるか。


治ることは、まずないだろう。


本の続きを読もう、と思ったけど、その本は、先日読み終えたばかりだった。


別の本、と思って選んでいると、まためまいがした。


いろんなことがむずかしい、と改めて思う。