SNSで二日酔いする。#戦争反対

こんなときは、SNSを見ない方がいいんだ。とは、わかっているけど。どうしても見てしまう。なんだか、自分だけ目を背けている気がして。見たところで、どうにもならないのに。


どうにかしたいなら、その方法を模索すればいいのに。前日のニュースですでに動揺していたぼくは、起床時からだいぶ不安定だった。


それで、パートナーとケンカした。ニュースを知らなかったらしく、それを伝えても（ぼくから見れば）無関心だったパートナーに、ぼくが怒った。ケンカといっても、怒ったのはぼくだけだけど。ろくに話し合いも出来ない内に、パートナーは仕事へ出かけた。ぼくはずっと黙っていた。


なかなか冷静になれなかった。考えすぎたのと、罪悪感でひとり潰されそうだった。そのくせ、SNSを見るのは止められない。引きこもっていると、そのまましんでしまいそうだった。


とりあえず隣県の、遠い場所まで行こうと思った。それで最寄りの駅行きのバスに乗った。のに、前日から食が進まなかったぼくは、マックの近くで下りていた。駅はまだ遠かった。えびフィレオをくわえながら、隣県も駅も辿り着くのを諦めた。


スタバで『村上ラヂオ3』を読んでいると、パートナーの職場の昼休みくらいの時間になった。ぼくはもう怒っていなかった。怒るのに疲れていた。ので、パートナーに電話した。ダメ元だったのに繋がった。パートナーも怒っていなかった。


ぼくはまず謝った。パートナーも謝ってくれた。一方的に怒ったのは、ぼくなのに。自分が悪かったところ、とか。これからこうしよう、とか。互いに話して、それで電話を終えた。気が楽になった。読みかけの『村上ラヂオ3』で村上春樹の語っていたことが身に沁みた。

世の中の知識や情報をいちいち律儀に頭に詰め込んでいたら、それだけで忙しくて、大事なことは何もできなくなってしまう。

――村上春樹『村上ラヂオ3　サラダ好きのライオン』p64より引用

帰りに、いつもの古本屋へ寄った。他にお客さんがいないのをいいことに、人生相談（パートナーとケンカして、半日の内に仲直りした。）に乗ってもらった。


店長さんには「いつものパターンなんですね」と言われた。（そう言われるくらいには、よく聞いてもらっている。）その日、まともに人と喋った時間だった。ようやく楽になれた気がした。


凄惨な事態は、今も続いている。楽しく過ごすことが、悪いことのように感じる。でも、塞ぎ込むのは、もう止めたい。


以前SNSに投稿した短歌で、願い事を詠んだのを思い出した。ので、昨日またSNSに上げた。自分から出たことばを、忘れないでおきたい。

#戦争反対  
#нетвойне