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ぼくは、いつも戦っている

外に出られるようになった。


と言えば、大げさかもしれない。


引きこもっていたのは、2日とか3日くらいだから。


でも、たかが2日とか3日でも、襲いかかってくる憂鬱に耐えるには、ずいぶん長い。


ただ、疲れていただけとも言える。


1週間前、いや、1週間も経っていないか、とにかく、人に会いすぎて、ぼくの神経はかなりすり減った。


ぼくの「人に会いすぎた」は、知っている人に、2桁いくかいかないかの人数に会うこと。


それだけで、と思う人もいるだろうけど。


ぼくにとっては、回復するまで時間がかかりすぎるほどで。


ぼくの、面倒なところ。


性質なので、しょうがない。そう、思い込まないと生きていけない。


この数日、何をしていたんだっけ。


ほとんど何もしなかったとは思うけど。


とにかく、眠っていた。


寝すぎることがよくないと、わかっていても。


ぼくは、不眠から過眠になっていった。


(未だに、ほどよい睡眠に恵まれない。不眠か過眠か、1か0しかない。)


昼にぐったり眠って、夜にぐっすり眠る。


そのくり返し。


眠れないよりは、ずっとましなことを、ぼくは知っている。


でも、苦しいものは苦しい。


いつでも眠気がひどいから、も理由の一つだけど。


現実から逃げたいから、もたしかにあった。


まともになれない自分を直視できなくて。


憎くてしょうがない人間を避けることのできる今の環境でも。


嫌いじゃない人達が相手でも、ぼくは消耗してしまうらしかった。


本当に、よく生きていられるな、と思う。


ほとんどは、パートナーのおかげだけど。


珈琲屋を始めたとはいえ、パートナーのすねを齧って生活していることに、変わりはない。


すね齧りとは違うよ、とパートナーは言ってくれるけど。


(パートナーは、仏のように優しい。)


ぼくも、家事とか、何もしていないわけじゃないけど。


それでも、気にするものは気にする。


じゃあ、さっさと働けよ。が、できたらいいのに。


できないから、こんな風になっているんだ。


仕事じゃなくても、他人と長時間過ごすことが耐えられなくて。


我慢すればするほど、身も心も壊れていって。


それで、職場という環境を諦めたのがぼくだ。


就職を止められているのも。


障害年金の等級が上がったときの、安堵と失望を思い出す。


ぼくは、役に立たない人間。


回復してきたのだから、また、何かを書いて、珈琲を淹れて、あと、何をしよう。


ぼくは、いつも戦っている。

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