ぼんやりしていた。
いつものこと。
今日が何曜日なのか、わからなかった。
いつものこと。
どこにも勤めていないぼくは、季節を問わず、わからなくなっても、おかしくないのだけど。
意外と、そんなことはない。
でも、近ごろは、そんなことがありすぎる。
なんでだろう。
やっぱり、ぼんやりしているからだろうか。
暑さで。
家の中は、(あんまり)暑くないのだけど。
んん。
アルネは、肩をすくめて、あきれた、というような顔をしてみせた。
ぼくにしか見えない、ぼくだけの女の子。
近ごろのぼくは、不安定だから、なにもしなくても、悲しくなるかもしれないけど。
でも、細いマッチの、小さな灯りを見ていると、穏やかでいられるような気もしてくる。
そして、あまり時間をかけずに、マッチは暗くなった。