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バンプとぼく。

久しぶりにバンプを聴いている。ので、昨日上げたエッセイは曲について書いた。いや、ウソだな。正確には、曲を聴いて思い出したこと、それから今のことを書いた。


『魔法の料理~君から君へ~』は10年以上前なのか。信じられん。と言いたいところだけど、よく聴いていたのが、丁度そのころだった。


バンプは、中高生のころのぼくのヒーロー。ぼくには、ヒーローが必要だった。ひとりぼっちだったぼくには。


子どものころから、一人でいるのがデフォルトだった。友達グループ? に入ってはいた。でも、仲よしだったかどうかと言われると、そんなことはない。力関係はどのグループにもあって、ぼくはいつも下の方で。


まあ、ぼくにも非はあったんだけど。当時は、なにが非なのかわからなかった。非だと思ったことを謝って、逆に頭がおかしい奴だと思われたこともあった。


高校生になると、一人で行動しても、なにも言われなくなった。進学校だったので、学年が上がるほど、他人に構っていられなくなるせいかもしれない。入学当初は、どこかしらのグループで弁当を食べていたぼくも、昼休憩になると、一人になれる場所を見つけて食べるようになった。


残り時間は、図書館で過ごす。それは、小学生でも中学生でも変わらない。ちなみに、肝心の授業はあっさり付いていけなくなったので、成績は惨憺たるものだった。(現代文だけ特進クラス込みでも上位だった。ふふん。)


高校で、初めて恋人ができた。友達もろくにいないぼくだったので、だいぶべったりしていた。(気がする。)これで寂しさが解消される気がした。そんなことはないと、後に思い知るのだけど。それはさておき。


恋人といても、部活に出ても、ぼくは時々思い出した。中学生のとき、勉強机の下で、蛍光灯も点けずに、イヤホンを付けてじっとしていたこと。学校に行きたくなくて、でも不登校になる道は選べなくて。


あのときは、バンプの『ダイヤモンド』をよく聴いていた。あと、『Stage of the ground』。ぼくのヒーロー。ぼくを救ってくれ。散々だった当時を生き抜く術。


大学生になって、恋人と別れて、また恋人ができたりしたけど、いつも一時しのぎのような気がした。(そんな感じなので、どれも長続きしなかったけど。それでよかったのかもしれない。)そんなぼくが、今現在結婚しているとは。数年前でも、夢にも思わないだろうな。友人もできて。


ぼくはヒーローを必要としなくなったけど。でも、あのころのヒーローがバンプだったことに変わりはない。ありがとう、ヒーロー。

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