見出し画像

世界が元に戻ることは、ないんだろうな。

「世界は元に戻らない」。こんなタイトルの記事、前に書いたな。と思って調べたら、2年前だった。そして、過去記事の中で2番目に閲覧数が多かった。


2年前……。例のウイルスが流行り出して、もうそんなに経つのか。「1年以内に治まるだろう」当時は、誰に訊いても、似たような答えが返ってきた。答え合わせは、するまでもないな。


「世界は元に戻らない」これは、WHOのお偉いさんの発言を引っ張ってきたんだけど。それは、諦念ともとれることばだけど。けれど、変わることは悪いことじゃない。世界を元の姿に戻すのはむずかしいかもしれない。でも、新しい姿にすることはできるかもしれない。それが希望だ。そう思っていた。

世界の新しい姿を、こんな形で見たくなかったな。流行り病すら、まだ安心する状況じゃないのに。


ツイッターのトレンドは、「プーチン」「ウクライナ」「第三次世界大戦」……。昼くらいは、その一色だったけど。今は、エンタメ系のゴシップにだいぶ浸食されている。自分のTLに現在並んでいるのは、フォロワーさん達のいつもの日常。うろたえているぼくが、バカみたいだ。


ニュースを見ていると、街角インタビューで、石油の値上がりを心配している婦人がいた。外からの供給を断たれるのは、たしかに不安だけど。経済的にも軍事的にも、日本にも牙をむかれるのは、恐ろしいけど。


現在進行形で、ウクライナで大切な人が亡くなって、自身も命の危機にさらされて。それを考えると、今までにないくらい無力感に襲われた。なんで、こんなことになったんだ。指が震える。不安なのか。絶望しているのか。自分で自分がわからない。

画像1

図書館で『民間人のための戦場行動マニュアル』を借りてきた。あと、子ども向けの戦争の本とか、サバイバルの本とか。


大げさだって、笑われるかな。でも、おかしくないんだよ。いくら平和を謳っても、突然足蹴にされてしまうのは、十分考えられることなんだ。今回のウクライナ侵攻だけでも、わかることだ。


ウクライナどころか、手の届く範囲さえままならないことの多いぼくだけど。せめて、いざというときに、大切な人を守れるようにしておきたい。


帰り道、庭先でなわとびで遊んでいる子ども達がいた。姉妹だろうか。二重とびの練習をしているらしく、なかなか上手くいかないらしい。ぼくは、なぜか泣きそうになった。こんなささやかな幸せも、偉い人達の都合で奪われるかもしれない。


どうか。ウクライナの人達も。巻き込まれてしまったロシアの人達も。生き残っている人達が、このまま無事であるように。亡くなった人達が、安らかに眠れますように。どうか。

この記事が参加している募集

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。 「サポートしたい」と思っていただけたら、うれしいです。 いただいたサポートは、サンプルロースター(焙煎機)の購入資金に充てる予定です。