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フランクフルトの空港で父を見送った

ここしばらくの楽しみだった、家族の来独。父の滞在期間である1週間が終わった。

この日のことはずっと頭にはあったけれど、終わることはいつもやっぱり悲しいし寂しい。しかもこの1週間の後半は、私が風邪をひいていた。

だから後半は満足に観光もできず、一緒にきている弟と時間をつぶしてもらったりなんかして、なんとも不完全燃焼な旅行だった。

と、私としては思っている。


家族の来独


私にとってはすっかり住む場所になったドイツ。家族にとっては、まったく知らない場所ではないけれど、でもやっぱり遠い異国の地、ドイツ。

ここで一緒に時間を過ごせたことを嬉しく思う。私が好きで暮らしている場所を見てもらえたし、たくさん楽しんでくれていた。

家族だから、いつでもとり繕って優しく、なんてことはできない。みんながどうかはわからないけど、私はできない。

だからたくさん口げんかをしながら、憎まれ口を叩きながら、この1週間を過ごした。もっとお互いの話をしたかったけれど、それは叶わなかった。

でもその中でも良かったことといえば、私が普段見ている景色を見て楽しんでもらえたことと、恋人と交流できたこと。

これだけは、ほんとうによかった。すぐにケンカ腰で話してしまう私たちだけれど、この時間があっただけで救われるように思う。


空港で父を見送った


過保護と言われるかもしれないけれど、海外旅行慣れをしていない(なんなら国内でも飛行機慣れをしていない)父なので、国際空港まで見送った。

私はベルリンに住んでいるから、一緒に飛行機に乗って、フランクフルトの国際空港まで来た。この記事は、その空港で書いている。

この1週間は、なるべく父に触れながら過ごした。いつもは触れられない距離に住んでいるから、何かあった時にも後悔がないようにと。

ハグをしたり、腕を組んで歩いたり。父の物理的な存在を、感じるように過ごした。

「そんなにする必要はない」と照れ隠しを言う父だったけれど、別れ際は父からハグをしてくれた。それがなんとも意外で、でも良かったと思った。

私たちにとって、ハグとは大きな意味のあること。


父の飛行機はもうすぐ出発する。私の飛行機はまだまだ出ないので、今日は1日のほとんどを空港で過ごす。

無事に父が帰り着きますように。また近いうちに、元気で会えますように。そう願わずにいられない、見送りという時間のこと。

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7年半勤めた会社を30歳で辞め、好きな場所に住んで好きな仕事をする人生を作り直すと決めました。サポートいただいたお金は、退職後にお仕事にしているコーチングのスキル向上や、noteを書き続けるための生活に使用します🙇🏻これからも記事を通してみなさんと繋がれたら嬉しいです☺️