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セクハラそのものも許せないけど、無意識な第三者からの一言も考えもの

1年ほど前、私はクライアントからセクハラを受けた。

こんなにもわかりやすいセクハラは初めてで、というかこれは性暴力と言ってもいいのではと思っていて、セクハラとかいう軽い言葉を作ったひとを呪った
こちらのダメージは、精神的な死のように思ったからだ。

当時、じぶんが受けたものを受け止めきれないまま、すがるように相談をしたのは上司だった。
最初こそ親身に聞いてくれて、精神的に救われたのだけど、状況を聞かれて話すうちに彼の態度は変わった。

辛かったねと言ってくれた上司

私がただならぬ様子で打ち明けた時、上司は「セクハラは何があってもやった方が悪い」「辛かったね」と言ってくれた

ああ、男性だけどセクハラをわかってくれるひとなんだ。
理解してくれるひとがいるってこんなにも精神的に救われるんだ、と思い、実際私の精神は一度安定した。

そのクライアントとなるべく顔を合わさない方法を考えようとも言ってくれたので、私は正直安心しきって、上司を信頼しすぎてしまったのかもしれない。

「120%相手が悪いと言えない」と言われたこと

その後時間を空けてから、この後の対応を考えるためにも起きた状況を教えてほしい、言いたくないことは言わなくていいから、と言われた。
この時私は上司を信頼しきっていたので、泣きながらも全てを話した。

そうしたら。

ちゃんと受け止めてくれると思っていた上司が、首をかしげながら話を聞いている
え、なんでそんなことをしたの?と、直接的ではないにしろ言ってくる。

ああやっぱり、男性と女性では見ている世界が違うんだな、と悲しくなった。
私は喜んでその行動をしたわけではなくて、会社に不利益のないようにということを第一優先にその行動を選択したのに、私自身にも非があるというレッテルをいま貼られているんだなと思った。

そして極めつけだったのが、「その状況なら、クライアントが120%悪いとは言えない」という一言。
正直その時、私はなにを言われているのか、なにが起きているのか分からなくて、この時の状況を理解するまでにしばらく時間がかかった。

その後の上司のふるまい

それでも私は上司のことをまだ信じていて、「なるべく会わないようにしよう」「俺が代わりに行くこともできるよ」と言ってくれた言葉は、まだ生きていると思っていた。

でもその後、その言葉は「相手が120%悪いと言えない」と上司に判断された時点で取り消されていたのだと知った。

例えば、担当者変更の引継ぎにはじぶんで行かされた。
じぶんでいかなければならないと知った時も、私はまだ上司を信じていたので、私の状況が理解できていないだけなのではと思った。

だから、そのクライアントに会うことがどれだけ辛くて、いまの私の精神状態にどんな影響を及ぼしているかを直接話して説明した。
それでも上司の考えは変わらずに、私がじぶんで行うことになった。

そして思った通り、クライアントにはなぜしばらく顔を出さなかったのかと問い詰められたし、私は精神が崩壊してしまって数ヶ月間死にたくなる日々を過ごした。

無知で無意識な第三者の言葉は考えもの

ここで整理しておきたいのだけど、私は別に、この上司本人を責めたいのではない。
セカンドレイプという考え方が定着していない日本や、部下がセクハラにあったときの対処法を学ばせていない会社に問題提起をしたい。

セクハラによって既に瀕死のダメージを受けている者からすると、第三者から軽くこぼれる一言でも、簡単に死に至ってしまうのだと知ってほしい。
実際私は危なかった。
毎日ストレスで動けなくて、もうこの体を手放してしまう寸前だった。

だから少しでも多くの方に、セカンドレイプについて知ってほしい。
セカンドレイプが被害者にとってどれだけダメージになるのか、具体的にどんな言葉が相手を傷つけてしまうのか、じぶんはそんなふるまいをしてないか。

イメージがしづらいのなら、じぶんの子どもや大事なひとが同じ経験をしてもその言葉をかけるのか?と考えてみてほしい。

少しでも多くの方に知ってもらいたいと思う。
セカンドレイプという考え方を知らなかった、無意識で言ってしまった、では済まない結果が起きるかもしれないから。

7年半勤めた会社を30歳で辞め、好きな場所に住んで好きな仕事をする人生を作り直すと決めました。サポートいただいたお金は、退職後にお仕事にしているコーチングのスキル向上や、noteを書き続けるための生活に使用します🙇🏻これからも記事を通してみなさんと繋がれたら嬉しいです☺️