見出し画像

日本×マレーシア ホスピタリティの違いは?

現在23歳の私は、大学三年次の20歳の頃、マレーシアへ半年留学していた。マレーシアといえば、首都クアラルンプール。
だが、現地の大学に通いながら住んでいた場所は、そんな都心から二時間も離れたカンパーという小さな田舎町だった。

今回の記事では、半年間での留学で気になっていた
「日本とマレーシアのホスピタリティの違い」について記載したい。

冒頭で述べたように私が住んでいたカンパーという駅は、イポー市近郊の田舎だったので、地元のローカルレストランばかりに通っていた。
スタッフの対応はフレンドリーで、感じはとても良いのだが、日本のように来客に対して「お客様」という意識はないようだ。

来客が食事をしている最中も、暇さえあれば客のようにテーブルで食事をして、スマホを触っている。また、これから客が食べる料理を素手でいじったりもする。このような対応に日本から来た私は、当初とても驚いたが、料理はどこも絶妙に美味しく、値段が日本と比べ物にならないほど安いので通わずにはいられない魅力があった。

私は田舎町から離れ、観光客で賑わう首都クアラルンプールのホスピタリティも視察してみた。観光客を集めるためにお店はどのような対応をしているのかが、気になったからだ。


一軒目はSan Francisco Coffee。
こちらはKLCCというショッピングモールの三階に位置する。
店内の客層はほとんどが観光客であった。
私が訪れた日は、ローカルが一人もいなかった。
常に笑顔を絶やさないスタッフは、とても感じが良い。
また、来客に即対応できるよう、テーブル付近で待機している。
ゴミを捨てる場所も清潔感を保てるように管理されていた。
マレーシアの田舎町と、観光客で賑わう都会との違いはこのようだ。

二軒目はDOLLY COFFEE。客層は一軒目より、ローカルが多かった。オーダー対応が迅速で、店員の感じが良かった。
マレーシアの都会のコーヒーショップと日本のコーヒーショップの違いはあまりないようだ。強いて言えば、荷物置き場がないということだけだった。


日本からマレーシアへ留学した当初、ローカルなレストランで、多少のカルチャーショックを覚えたのだが、ここに来て私は日本の厳しいホスピタリティが正しいとは思えなくなった。来客側にとって厳格なホスピタリティは心地が良すぎるだけで、窮屈ではないだろうか?

では働く側はどうだろう?私は日本でいくつものアルバイトを経験してきた。アイスクリームショップ、レストラン、コンビニ、塾講師など、実際どれもホスピタリティが厳格でありストレスが溜まった。
例えば、明らかに来客側が悪い出来事にも「申し訳ございません。」と深々と頭を下げなければならない。

観光で経済を活性化させるためには、本当にホスピタリティに対して厳格でなければならないのだろうか?という疑問が頭に浮かんだ。
私の意見からすれば、気楽に仕事をしたいところもある。多少のホスピタリティと楽しく仕事をすることのバランスを保てば良いのでは、と思う。

画像1


マレーシアのローカルなお店が大好きだ。


少し清潔感に欠ける部分はあるが、料理のほとんどが美味しく、店員も親しみやすいため、仲良くなることが多かった。
マレーシアへ入国して間もない頃は、
マレーシアと日本のショップの違いに驚いたが、
これがマレーシアのアイデンティティであり、
本来のマレーシアを感じることができる場所であることに気付いた。
時間がゆっくりと流れるこの空間が日本にも欲しいところだ。

観光で来る方には、マレーシアの都会もいいが、
ぜひマレーシア独特の料理の味とローカルな食文化も味わって欲しい。
値段が安いのに関わらず、味が絶妙に美味しいという、
留学していた当初感じたこの感動を、私は今でも忘れない。

良い旅をしたいのなら、
カルチャーに溢れるマレーシアも堪能することだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?