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シュレーディンガーの『のび太』

問題設定
 高校生の『のび太』には、全く読書をしないで生活することにより現状維持のオーラを保つ(状態A)か、大量の読書によって知識が増え、オーラが変わる(状態B)の二つの可能性があります。どちらの状態も、外部からは直接観測できない『量子的な重ね合わせ』にあるとします。

 ジャイアンが『のび太』に近づいてくる瞬間、この『観測』が『のび太』の『読書状態』を決定づけます。ジャイアンの接近という行動は、のび太の内面とオーラに影響を与える『観測装置』の役割を果たします。

問題
 ジャイアンが接近した瞬間、シュレーディンガーの『のび太』は以下のどちらの状態に確定するでしょうか?

1.状態A(読書をしない『のび太』): ジャイアンの接近を脅威と感じ、ビクビクする。

2.状態B(読書をする『のび太』): ジャイアンの接近を冷静に分析し、適切に対応する。

考察課題
(1) ジャイアンの接近が、なぜ『のび太』の『読書状態』の確定に影響を与えるのか考察せよ。

(2) 『のび太』の『オーラ』がどのようにしてジャイアンの行動に影響を与える可能性があるか説明せよ。

(3) ジャイアンと『のび太』の関係を通じて、人間関係における『波動』や『オーラ』の重要性について論じよ。

推論
 この問題は、個人の内面的変化が外界にどのように影響を与えるか、また、他者の認識や行動が個人の状態にどう影響するかについて考察することを目的としています。読書という行為が、単に知識を増やすだけでなく、人間のオーラや自己認識にどのように影響を及ぼすかを探求する試みです。

BSさんの回答

(1)ジャイアンとのび太が邂逅することで、読書によってジャイアンを追い払うほどのオーラをのび太が身に着けたか判明するから

(2)いつもちょっかいをかけたり脅したりしている下位ののび太に、自分が凌駕されてしまった悔しさをジャイアンが知覚して、どうにかしてもう一度自分の立ち位置を取り戻そうと努める可能性がある。

(3)結局『類は友を呼ぶ』、『波動や霊性が似ている者同士が感応し合う』のが実情であるため、日頃から自己研鑚は怠りなくするべきである。
自分を高めたいと意識するなら。
現状維持で構わないならその限りではないが、人生を彩る意味では前者を選ぶと良い。

自己解説

 シュレーディンガーの『のび太』は、おおかみさんの記事に触発されて作成した、私のジョーク的な #思考実験 です。これは、オーストリアの物理学者 #エルヴィン・シュレーディンガー が量子力学の物理学的実在の #パラドックス を示すために用いた『 #シュレーディンガーの猫 』という思考実験を応用したものです。オリジナルの『シュレーディンガーの猫』は量子重ね合わせの原理が実際のマクロな世界でどのように表れるか、その矛盾を明らかにすることを意図しています。

 この『のび太』の思考実験を書いたのは、単に上の記事を紹介することが目的でした。そのため、実際に思考実験に参加してくれる方がいらっしゃるとは予想していませんでした。BSさんには、何度も思考実験や占いの被験者としてご協力いただき感謝しています。

 この思考実験は、無師直感流哲学占いと同じように、設問に対する回答をもとに回答者の哲学思想を探るツールとして機能します。

 BSさんの回答を通じて、人間の内面的成長とその外界への影響に重点を置く思想が明らかになりました。以下に、BSさんの哲学思想に関する #プロファイル #プロファイリング )の結果を示します。

人間中心主義と内省
 
BSさんの回答は、個人の内面的な変化が外界にどのように影響を及ぼすかに焦点を当てています。この視点は、人間中心主義や自己実現と内省の重要性を強調する哲学的立場に近く、特にルネサンス期の人文主義や現代の『人間主義心理学』に類似しています。これらの思想は、人間の潜在能力や自己実現の追求を重視し、内面的成長が個人の生活や周囲の人々にポジティブな影響を与えると考えます。

『人間主義心理学』と『人間性心理学』は異なる概念です。『人間性心理学』は、1960年代に行動主義と精神分析が主流だった時代に、 #アブラハム・マズロー によって提唱されたものです。これは、『 #マズローの欲求5段階説 』としても知られ、『人間主義心理学』とは区別されます。『人間主義心理学』はより広範な心理学の領域で、人間のポジティブな側面と個人の潜在能力に焦点を当てる心理学のアプローチです。それに対して、『人間性心理学』は、 #マズロー によって特に強調された、自己実現と人間の潜在能力に焦点を絞ったアプローチを指します。両者は密接に関連していますが、特に『人間性心理学』はマズローの理論とその応用に特化していると言えます。

相互作用主義
 
BSさんは、個人のオーラや波動が他者との関係に影響を及ぼすという概念に拒否反応を示していません。これは無師直感流哲学に適している可能性を示唆しています。一方、多くの科学者や哲学者は『オーラ』という用語に対して懐疑的な反応を示すことが一般的です。しかし、BSさんの考え方は相互作用主義や関係主義といった哲学に根ざしている可能性があります。これらの思想は、人間関係や社会的相互作用を通じて個人が形成されると見なし、個人と社会との間の動的な関係の重要性を強調します。

霊性と形而上学
#波動 』や『 #オーラ 』の使用は、BSさんが霊性や #形而上学 的な概念に開かれていることを示唆しています。この視点は #ニューエイジ 思想や #神秘主義 のような精神的探求を含む幅広い哲学的・宗教的伝統に共通するものです。これらの思想は、物質的な現実を超えた存在や、個人の内面的な発展が宇宙的な法則や高次の意識とどのように関連しているかに興味を持ちます。

成長と進化の哲学
 BSさんの回答は、 #自己研鑽 #内面的成長 の重要性を強調し、人生の目的として #自己実現 と進化を重視する哲学的立場を反映しています。この考え方は、進化論的人間学や実存主義の自己決定と自由、 #トランスパーソナル心理学 の意識の拡張など、人間の潜在能力と進化に焦点を当てる多様な思想と関連しています。

結論
 
BSさんの哲学的要素は、内面的成長と自己実現の追求、相互作用と人間関係の深い理解、霊性や形而上学的探求に価値を見出す思想に根ざしている可能性が高いです。これらの要素は、人間の潜在能力を最大限に引き出し、自己と他者との関係を豊かにするための深い洞察と実践を含む、複合的な哲学的立場を構成しています。 #固定観念 に縛られず、何も学ばずに直感だけで物事を深く考えないことを理念とする哲学とは対照的な立場を取っている #無師直感流哲学 っぽいところがあります。

#武智倫太郎

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