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「drip」堀口英剛さん「Oh my teeth」西野誠さんとACPが対談。長く使われ続けるモノづくりの条件とは

「イメージより効果」をコンセプトに掲げ、ソフトウェアの開発手法である「アジャイル」を名前にもつAGILE COSMETICS PROJECT(アジャイル コスメティクス プロジェクト)(以下ACP)。

そんなガジェット的な視点を同じくするブランド、dripの堀口英剛さん、Oh my teethの西野誠さんとともにリアルなモノづくりの裏話対談を開催しました。

前編ではSNSやテクノロジーを活用し、オンラインを主戦場にしながら「長く愛される・使い続けられる」ためのこだわりをご紹介します。

対談したのはこの3人

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株式会社ドリップ 代表取締役 堀口英剛さん/@infoNumber333

ヤフー株式会社から独立後、モノに情熱のあるクリエイターが「本当に欲しい、必要だ」と思うグッズを企画、制作、販売する株式会社dripの代表取締役に。16万人以上が登録しているYouTubeのモノメディア『monograph』の編集長として、日々ガジェット情報も発信中。


laboratory株式会社 AGILE COSMETICS PROJECT マーケティング統括 山中沙紀/@AgileCosmetics

外資メーカーの美容カテゴリをはじめとするマーケティング・経営企画を経て、「本当に中身にこだわるブランド作りに携わりたい」と思い現職に。AGILE COSMETICS PROJECTのマーケティング統括として、「イメージではなく効果」を体現できるブランド・製品作りを目指す。​​

株式会社Oh my teeth 代表取締役CEO 西野誠さん /@maxmakoto

学生時代に物流スタートアップ「オープンロジ」にて創業期を経験。新卒でワークスアプリケーションズに入社し、大規模基幹システムの開発業務に従事。2019年10月日本初の歯科矯正D2Cブランド「Oh my teeth」をローンチ。希望者含むユーザー数は11,000を超える(2021年9月30日時点)。

プライベートでも互いのブランドを愛用中の3人

西野:僕、dripさんの小銭入れの「CHIP」と財布「PRESSo」を使っていますよ。今日も持ってます。

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堀口:おお、ありがとうございます!

山中:「CHIP」、写真では拝見してましたがこんなに小さいんですね!かわいい。私もOh my teethの歯磨き粉使っています。

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西野:僕もACPの「整え与える化粧水」「時計遺伝美容液」「白いオイル」使ってます!何をどう使えばいいかシンプルなのがわかりやすくていいですよね。

堀口:僕はいまOh my teethのホワイトニングを試しているところです。LINEですぐにドクターに相談できて、すぐに返信が来るのがすごい。

雪だるま式に口コミが増えた理由

ーー3人ともお互いの製品を使っているんですね!いちユーザーとして聞きたいこともあるのでは?

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山中:dripの製品はTwitterでユーザーの方が本当に熱量高く口コミを投稿されていますよね。

堀口:dripの公式アカウントは、あえて「中の人」感を感じてもらえるように気軽にリプライやシェアしやすくしています。こちらからもお礼のリプライを送ったり、口コミのシェアをしたり。ひとつひとつは細かい積み重ねですが、続けていくとシェアされた口コミを見た人が「自分も投稿してみよう」となって、雪だるま式に口コミは増えています。最近だと、dripのファンの中でもプロシューマーとも言えるようなファンの方もいらっしゃって、ありがたいですね。実は広告費もまったくのゼロで、購入した人が自発的にシェアした口コミだけで広がっています。

西野:広告費ゼロはすごい。

堀口:僕らはそのジャンルをリードするインフルエンサーとともに、彼らの周りにいるコアなユーザーに向けたプロダクトをつくっているので、広告費を使って広く浅く知ってもらうというよりは、ターゲットの方に狭く深く知ってもらうほうが合ってるんです。お金をだして広告することがそもそもdripらしくないなというのもありますしね。

SNS時代に欠かせない「名前」の条件

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山中:プロダクトのキャッチコピーやネーミングもいいですよね。

堀口:とにかく機能が一番伝わりやすい名前はこだわってますね。例えば「FLOORPACK」は上下2階層になっているバックパックなんですが、この名前だからこそ結構売れたんじゃないかなと。僕らがプロダクトを出し続けて思ったのは、SNSでは製品のオリジナルな名前が欠かせないということ。単なる「dripのバッグ」だと、SNSでシェアしづらいし、買いたい人も検索できない。名前自体もひねりすぎない、直球なくらいがいいと思ってます。

西野:SNS時代のモノづくりならでの視点ですね。名前という意味だと、ACPのバージョンナンバーも個人的に好きです。

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山中:ありがとうございます。「白いオイル」はいまバージョン1.24なんですけど、世に出るまでに24回の試作を改良したという意味があります。世界観や雰囲気が重視される美容業界において「イメージではなく効果」というコンセプトで、効果で実直であり続けるという意味を込めて、ガジェット的なバージョンナンバーをつけていますね。

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西野:そういう想いがあると、SNSでもリアルでも、ACPを紹介する時にバージョンナンバーの話を絶対したくなりますよね。

堀口:バージョンナンバーはテンションあがりますよね。バージョン2.0みたいないわゆるメジャーアップデートもあるんですか?

山中:実は検討しています(笑)。

堀口:「ついにACPがメジャーアップデート!」みたいなお祭り感もあって待っている人も多そうですね!

マウスピース矯正を続けるための工夫

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山中:Oh my teethのマウスピースキットもガジェット的な見た目でテンションがあがります。

西野:ありがとうございます!Oh my teethの矯正キットも、受け取った時に「これから矯正がはじまるんだ」とわくわくできるか、数ヶ月のあいだ自宅にリビングや洗面所など置いておいても馴染むかはかなり意識している部分です。お気に入りのガジェットだと、箱も大事に保管したくなるじゃないですか。そんな気持ちをOh my teethでも体験してもらいたいなと。

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堀口:僕はいまOh my teethのホワイトニングを受けているんですが、LINEでいつでも相談できて、すぐに返事が来ることに驚きました。あのユーザーへの寄り添い方はすごいなと。

西野:ありがとございます。LINEのサポートは、AIによる自動回答と人の目を通して、効率的かつユーザーが欲しい回答を的確に届けられるようにしています。

堀口:なるほど、組み合わせてるんだ。

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西野:実はマウスピース矯正を続けていく上で敵となるのが「継続」なんです。 あまり誰かに相談したり、大変さを共有できないので、一人で続けていくのが辛くなる。じゃあどうしたらサポートできるかっていうことを考えたら「24時間いつでも聞いていいよ」っていう体制が必要だよねとなりました。また、少しずつの変化でもモチベーションを維持してもらうために、矯正の進捗具合とか装着時間とかもグラフでビジュアライズして送っています。

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このあたりもガジェット的な体験かもしれませんね。いずれも提供したい体験から逆算した結果生まれたものです。

「使い続けたくなるモノづくり」の条件

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山中:体験から逆算するという意味では、ACPの定期便システムも近いかも。定期便だからこそ、その人のスキンケア習慣に合わせたタイミングで配送間隔やお届け日を変更できないと続けやすくないと考えて、いつでも変更できるシステムにしています。

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西野:定期便のハードルがぐっと下がりますよね。続けやすさとはまた違うかもしれませんが、dripの「#PRESSo育成中」というTwitterハッシュタグ、あれもいいですね。長く使い続けたくなる。

堀口:熟成レザーを使った「PRESSo」、はじめは硬い革なんですが、使い込んで馴染んでいくと自分だけのオリジナルな風合いに変化していきます。そのロマンを感じてもらいたくて、皆さんそれぞれ育てた「PRESSo」を見せてもらおうとハッシュタグを公式Twitterで発信してますね。買いたての人も、他の人の「PRESSo」を見ると、使い続けるのが楽しみになのかなと。

山中:こうして皆さんのお話を聞いてみると、長く使い続けたくなるかどうかって、体験やSNSを通じてブランドがどれだけユーザーに寄り添う姿勢でいつづけられるか、信頼してもらえるか大事だなと。その一つとして、ユーザーの課題を解決するガジェット的なモノづくりは欠かせないのかもしれませんね。

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三者三様のリアルなモノづくりの裏側を聞くことができた今回の対談。お互いのブランドを日頃から愛用しているだけあり、質問が次々と飛び出し大きく盛り上がりました。

後編記事では3ブランドのもう一つの共通点である「ユーザーの声とプロの視点」のかけ合わせ方についてお届けします!

撮影:平野俊輔


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アジャイル コスメティクス プロジェクトとは

アジャイル コスメティクス プロジェクトは「天然由来成分」の持つ「豊かな有効性」を最大限引き出しながら、製品の「官能性」を追求するスキンケアブランドであり、購入者の意見を取り入れ、製品を迅速に進化させていくプロジェクトです。
このnoteでは私たちのプロダクトに込められたストーリーや、自分の肌が心地よくあるためのヒントをお届けしていきます。

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Written by Tomoyo Akasaka


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