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「文化人類学の思考法」を読んで。文化人類学という学問

帯文に惹かれて読みました。

あたりまえを疑う。言うは易しだが、これが思うようにできない。手ぶらでやろうとすると気づかぬうちにかつてのかつての「あたりまえ」の中に囚われてしまう。(以下略)

本書 帯文

文化人類学とはなんぞや?と言われると、自分のあたりまえを他文化と比較することで見直す学問と理解しました。

この学問は、日常に感じる「○○ってなんでこうなんだろう?」という疑問に対して真面目に考えることで、まさに私が求めていたものだと読んで感じました。言葉にできませんが、リベラルアーツや教養といったことにも関連しそうな学問だとも感じました。

感心した内容として、戦争について書かれた項目があります。

なぜ戦争が起きるのか?ということに対しては、多くの人が「相手を支配する」、「財の強奪」と答える。けれども、そうではなくて、むしろ相手との違いを分かるために戦うのだという。当たり障りのない関係性よりも身近な関係性の方が戦争は起こりやすい。というのも、集団どうしが結び付いて、1つの集団になる時には集団それぞれの独立性が無くなり、上から下への権力的な構造が作られるからだ。

今起きている、ウクライナの戦争を考えると、ロシアとウクライナは元々同じ民族であり、昔はくっついていたものが別れて今の状態にある。別れてからは、それぞれの発展を遂げたため、祖先が一緒でも文化が違う。これをプーチン大統領は再びくっつけようとしているのだから、この例に近いものを感じる。(ウクライナとロシアが実際に親しいかは分からない。)


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