コッピーちゃん

心理学博士課程。成人期のADHDの適応に関する研究をしています。ADHDや発達障害を始…

コッピーちゃん

心理学博士課程。成人期のADHDの適応に関する研究をしています。ADHDや発達障害を始めとしたマイノリティの人たちに向けた情報や自分の体験をちびちびと書いていきます。

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過去の自分との和解はもうできた?

自分という人間を研究してみる さて、今回は自己理解についてのお話です。 さいきん、当事者の方の中でも自己理解は大事!と訴えている方をよく見かけるようになりました。 当事者の方にインタビューを行った海外のとある研究でも、 ADHD者にとって理想的な未来である、特性が尊重される社会に近づくための4つのステップの最初の2つとして「自己理解・自己受容」が掲げられています。 周囲の人間の障害理解を促すためには、その前に自分が理解し受容していないと!ということですかね。 自分

    • 先延ばし癖と真剣に向き合ってみる

      ※今回はいつもより長めです。スクロールして全体像を眺めてから読むことをおすすめします。まとまった時間がとれるときに読んでみてください。 久しぶりのnoteです! noteはいつも書きたいけど優先順位が低いため、書き出しては途中で離脱するということを繰り返していました(書きかけの記事多し)。 このnoteもめちゃくちゃ先延ばしした挙句書かれたものです。当事者性抜群だね。 ADHDとしての中心的な問題って何だろう?と考えてみると、やっぱり先延ばし癖について考えることは避け

      • ブスの呪いに悩まされている人へ

        整形にハマる人は、圧倒的に女性に多い。 そうでなくても、中学くらいから身だしなみに関する雑誌を読んできていて、ファッション誌を参考書だと思えば、英語と同じくらい熱心に勉強してきた。 「女性は見た目を整えろ」というメッセージをさまざまなメディアからくみ取ってきたのかもしれない。 https://note.com/palette_lgbtq/n/nab8406ef0da0 思春期は自身の外見について向き合うことが多かった。 小学生になる頃には、自分が客観的に見て可愛くな

        • 深海よりご一報

          頭の中がざわざわしていて、わたしの負の感情についても書いておくことも十分当事者性を反映させると思ったので、記述してみようと思う。エッセイということで。 よく自己評価が低いということは、自分への期待値が高いということなので、実は自己評価が高い人なのだと聞いたことがあるが、果たしてそうだろうか? 自己評価の低さは後天的に植え付けられた「人としてこうあるべき」を全うできないもどかしさ、自己像と求められていると知覚する人間像とのギャップにあると思う。わたしならできる!というポジテ

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        過去の自分との和解はもうできた?

          ADHDとのライトな付き合い方

          自分のためのADHDの発信はもう飽きた ADHDに関する体系的な知識を出し切ったら、ADHDとして生きていくところからは卒業したいなと思っています。 ADHDとしての自分と向き合うこと、それ自体にはすごく意味があって、自分を愛してあげるために必要なプロセスだったと思うのです。 でもそれは長い人生のうちの通過点であって、このままずっと「ADHDなコッピー」で生きていこうとは思っていません。 それは「心理学者なコッピー」になるかもしれないし、「背伸びしないコッピー」「情報

          ADHDとのライトな付き合い方

          発達障害は血液型占い程度の認識だと思っておく

          お久しぶりのテーマのあるnoteです!今回のテーマは「身近な人への発達障害の伝え方」です。 書きたいテーマは無限に出てくるのに、日々のやるべきことに追われていてなかなか思うように取り掛かれないという状態が続いていました(言い訳っぽい)。 こう書きながら、なんで我ながら「この文章言い訳っぽい」と感じてしまうんだろう?不思議に思いました。もし口に出していたら、コッピーはとてもきまりの悪い顔をして、相手の反応を伺いながら話しているはずです。 目的を遂行できなかった理由を話すこ

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          発達障害は血液型占い程度の認識だと思っておく

          環境選び、働き方についての考察

          ADHDさんの働き方について考えてみました。 環境選びの重要さはずっと強調しているけれど、じゃあどんな観点で選べばいいの?という方へ。 福利厚生やお給料の良さはもちろん大事だけど、それよりも人生における自分の哲学とか精神的健康の方が重要だと思っているコッピーからのご提案です。 成人期というと、やはり仕事の選択というものがメインになってきますよね。 だから、職場の選び方がメインになってくるけど、定職につくことが全てじゃないとも思っているので、そうじゃない生き方についても

          環境選び、働き方についての考察

          ADHDあるあるツイートまとめ

          ずいぶんサボってしまっていたので、リハビリの意味を込めて更新。 2~3年前の過去のツイートを掘り起こしてみましたシリーズです。懐かしい。 ADHDあるあるって、障害の存在を知った頃くらいから、生活していく中で自分の特性との答え合わせしていくようなプロセスでの産物だと思っていて、 「あ、これってADHDに関連していたのか!」という新鮮な気持ちの中で生まれていく気付きだと思うのです。 最近はADHDな自分に慣れて、その発見が減ってきてしまったのがちょっぴりさみしい。 AD

          ADHDあるあるツイートまとめ

          気楽に生きていきたいADHD者の心得

          診断後を受けたものの、今後どのようなマインドで生きていけばいいんだろう?自分らしく生きたいけど、社会ではまだまだ理解されにくい…と迷っている方々に伝えたいことをまとめてみました。あくまで持論ですので、仮説だと思って、これも気楽に読んでみてください。 1.理解者はたった一人でもいればいい特性について、いくら説明しても理解してくない人が身近な方にいるかもしれません。しかし、一方で理解してくれる人も必ず現れるので、理解してくれない人に執着して悩むより、理解してくれる人を大切にして

          気楽に生きていきたいADHD者の心得

          魚の釣り方を教えてくれる人が釣り名人とは限らない

          コッピーの基本的な情報今さらですが、自己紹介に準ずる価値観・属性紹介というか、どういう考えがベースにあるのか?ということを書いていきたいと思います!これを見て、どういうスタンスで参考にしていくべき情報源であるのか、吟味していただけたら幸いです。 1.ロールモデルではなく、適応的な生き方を提示する人読んでくださっている方々はお気づきかもしれませんが、コッピーはあまり提示した内容に対する細かい方法やライフハックについては書かないんです。 なぜなら、すでに素敵なやり方が世に出回

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          いつでもご機嫌な自分でいるために

          こちらはほぼ前回のnoteの続きです。まだ読んでいない方は、先にこちらのnoteをどうぞ!無料のところまででも大丈夫です。 自分想いの選択をするのは意外と難しい 何となくもやもやするも、どうしていいか分からずひとりで暗くなってしまったり、動けなくなってしまい、そのままお布団の中でぼーっとTwitterを眺めていて、気付いたら一日が終了してしまうということはありませんか? この「動きたいのに動き方が分からない」時間は、多ければ多いほどあとで後悔して自己嫌悪に陥ってしまいま

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          オリジナル取扱説明書を作成しよう

          理解していても、言葉にできないと伝わらない 具合が悪い時にボーッと病院に行って、診察時にお医者さんから「今日はどうされましたか?」と聞かれ、それから初めて「あれ?どうしたんだっけな?」と考えてしまった経験はありませんか? その場で体調が崩れ始めた時期を思い出し、熱や喉の痛み、鼻水などの症状について一生懸命説明するも、診察が終わった後から「ああ、そういえば一番困っていたのは、これから人と会うときに咳が止まらないことだった」と、肝心なことを思い出して後悔した経験がある人は意外

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          生きづらい現状を変えたいと切に願う人へ

          コッピーです。noteを定期的に書きたいと思いつつ、普通に1週間以上空いてしまいました。書きたいことはたくさんあるんですよ。コンスタントに書きたいものの、先延ばししてきた日々の作業に追われています。 我ながら言い訳がましいですね。 気持ち的には言い訳というよりも正当な理由があるんですが、一般的にはそういうプロセスよりも結果が重視されますよね。 大学院でちょうど先延ばし傾向についての研究をレビューしている後輩がいて、なにか科学的な方略はないか尋ねたところ、先延ばしをターゲ

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          大学院生が教える、発達障害向け対策本の選び方

          発達障害であることが分かったら、まずは何より情報収集がキーになってくると思います。しかし、世の中には発達障害の解説・対策本があふれすぎていて、どんな本を選んだらいいか分からない!という方へ。 「発達障害は治る!」なんてちょっと疑わしいことを書いている方もいたり、さまざまな当事者さんの奮闘記があったり。どの情報が正確で自分の参考になるのか分からないですよね。 そこで今回は、自分で障害の対策本を選ぶときのポイント3点を紹介します。 これは対策本だけでなく、ネットの記事などで

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          大学院生が教える、発達障害向け対策本の選び方

          置かれた場所で咲こうとするな、咲く場所は自分で選べ

          自己紹介とやらをしてみるコッピ―は注意欠陥多動性障害の女の子です。そして大学院生です。 コッピ―というのは、昔飼っていた魚の種類です。4匹飼っていた中で、3匹すぐに死んでしまったのに、1匹めちゃくちゃ長生きした子がいました。私もあのコッピ―のように、レジリエンスが高くありたいと思ってこの名前にしました。 提示すべき必要な情報ってこんなところでしょうか。自己紹介しろって言われたとき、何を言っていいか本当わかんないよね。突っ込んだ話をしたくなるけどあくまで初対面だから、けっこ

          置かれた場所で咲こうとするな、咲く場所は自分で選べ