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大学院生が教える、発達障害向け対策本の選び方

発達障害であることが分かったら、まずは何より情報収集がキーになってくると思います。しかし、世の中には発達障害の解説・対策本があふれすぎていて、どんな本を選んだらいいか分からない!という方へ。

「発達障害は治る!」なんてちょっと疑わしいことを書いている方もいたり、さまざまな当事者さんの奮闘記があったり。どの情報が正確で自分の参考になるのか分からないですよね。

そこで今回は、自分で障害の対策本を選ぶときのポイント3点を紹介します。

これは対策本だけでなく、ネットの記事などで的確な情報を取捨選択したいときに最適な基準なのでぜひ参考にしてみてください。


1.誰によって書かれている本か

必ず著者を確認してください!具体的には、研究者か臨床医・臨床心理士の方によって書かれているものをおすすめします。

なぜなら、学術的な論文には「これは信用できるな」という方法にするためのセオリーがあり、彼らはそのセオリーを勉強して、それに則って文章を作成してきた人たちだからです。

根拠があいまいor思い込みであったり、個人の経験を過度に一般化して書いている可能性を排除しやすくなります。


2.引用文献を明記しているか

もちろん上記であげたような肩書ではなくても、科学的根拠や入念な取材に基づき書き上げていらっしゃる方もいると思います。

そういう場合は情報のソースを明らかにしているかどうかということに注目してみてください。とくに引用文献の記載がないのに断定表現が多い方、充分な根拠がなく経験則で書いている可能性もあるので注意が必要です。


また当事者の方によって書かれている本は、個人の経験が知りたい場合や特性や生活環境が似ている方であれば参考になるかと思います。

ただ、その方が独自で行っているライフハックなどは、万人に当てはまるわけではないため、一番最初に体系的な情報を得る上ではおすすめしません。

当事者さんのリアルな体験は非常に共感できると思いますし、援助者の方とは違う視点であるため、適応の過程・心情などにおいては参考になりますが「あくまで個人の感想だ」と思い、なるべく自分とは切り離して読むようにしてみてください。


3.直近で困っている問題かどうか

今度は本の方の要因ではなく、ご自身についてです。まずは自分の問題を焦点化してみましょう!

「なんとなく魅力的だから、とりあえず買っとくか」「いつか役に立ちそう」くらいのモチベーションだと放置してしまうと思います。

取っておいて、いつか時期が来たときに読むんだという方もいらっしゃるかもしれませんが、魅力的な新書はバンバン出ますし、気付いた頃には無くしてしまいかねません。

いま自分は発達特性の何に困っていて、具体的にどういう行動を起こしたいと思っているか、そのヒントになると思える本を選んでください。緊急性が高い内容であるとより継続しやすいと思うので、目的を明らかにする必要があります。


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