![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/139014589/rectangle_large_type_2_996e47bd830db29c6edd5f59c56311a5.jpeg?width=800)
光を描いて -Michiko Van de Velde@東京アートアンティーク
東京アートアンティーク(4/25-27)。敷居の高い日本橋界隈の画廊が、この3日間だけ、フレンドリーに門戸を開くとても貴重な3日間。
都内在住ならばぜひ行ったほうがいいと、アートの師匠と仰ぐ方から強烈にリコメンドされて、その只ならぬ雰囲気に、友人を誘って行ってみたら
本当に、こんな面白いものはない、というくらいの経験をした。
通常、「どこか見覚えがある」は、その流れをくんだ作家の作であることが多いはずなのだけど、
無造作に壁にかけられた掛け軸にどこか見覚えがあると思えば、棟方志功の作(お値段550万円)にはじまり、
これはまさか、の作風のリトグラフに、キュビズムの巨匠ブラックのサインを見つけたり(値段は怖くて聞けない)、
輪郭が黒く太く描かれたビュッフェみたいな花の絵~と思ったら本当にビュッフェの油絵でした、とか、
草間彌生のリトグラフ(2500万円しかも売約済み)とか・・・。
いやいや値段だけではなく、美術館にありそうな作品の数々に、これでもかと近寄ってその筆致までをも確認できる(しかも、店主の解説付き)という、なんとも至福の時間を過ごした。来年も絶対行こう。
Michiko Van de Velde 「木漏れ日」
そしてこのイベントは、未知の作家たちとの出逢いの場でもあった。
長い時間を過ごしたのは、日本橋の一番星画廊。
パンフレットの紹介記事を見て、チェックをしていた画廊で、
![](https://assets.st-note.com/img/1714460395548-xGO7f14hb8.jpg?width=800)
この作品から、個展ははじまっていた。ガラスに外からの陽光が(計算したように)映りこんで、光を伴って訪れた気分になる。
![](https://assets.st-note.com/img/1714460474187-B5xQWApC0f.jpg?width=800)
白壁には、光を模した絵が描かれ、本物の日差しと見まごう。
![](https://assets.st-note.com/img/1714460496891-4Uyfm1K15F.jpg?width=800)
しかも見る角度によって、明るさまで違って見える。
![](https://assets.st-note.com/img/1714461815431-Wq5lyLNlN2.jpg?width=800)
画廊の空間そのものが、インスタレーションのようだった。
![](https://assets.st-note.com/img/1714460591274-TTOnXBq6ts.jpg?width=800)
光をそのまま「写し取る」
「太陽が丸いから、光は丸く写し取れるんですよね」
画廊のスタッフの方が、声をかけてきてくださった。
![](https://assets.st-note.com/img/1714460605807-cf0Qr0RXyf.jpg?width=800)
抽象?とばかり思っていたのだが、
制作風景の動画を観て、そうなんだ・・・と。
![](https://assets.st-note.com/img/1714460779350-ULeLbfcCOw.jpg?width=800)
作家はベルギー在住。こんなふうに、光を紙に「写し取る」。描いているうちに、太陽はどんどん移動する。
![](https://assets.st-note.com/img/1714460739401-2i1gYjToBX.jpg?width=800)
日食、日の入りの光は、こんなふうになる。
つながりを求めて
作家は光を追い、空でつながっている郷里と在住のベルギーを想う。
![](https://assets.st-note.com/img/1714460978831-oD8xOuFEHL.jpg?width=800)
広島の原爆ドームの近くで生き残った木々たちの葉から、生を思う。
![](https://assets.st-note.com/img/1714460867420-juV5LIWjDk.jpg?width=800)
空でつながった世界。どこにも平等に射し込む光。
さわやかでポジティブな光に満ちた、心地よいMichiko Van de Veldeワールドで、遊ばせていただいた。
![](https://assets.st-note.com/img/1714461471748-aFXDtOFnRl.jpg?width=800)
「日本でも活動している作家さんですか?」「いいえ、日本ではこれからなんです」という会話も聞こえる。
![](https://assets.st-note.com/img/1714920631182-wWqdTkHeBy.jpg?width=800)
表通りの美術館だけでなく、一本入った画廊も、たくさんの出逢いに満ちている。
![](https://assets.st-note.com/img/1714920601569-WBLOMvAxe9.jpg?width=800)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?