モードの歴史を駆け抜ける -[髙田賢三 夢をかける]
某日、東京オペラシティアートギャラリー。
大作のドレスと山口小夜子
最初の展示室では、あでやかなドレスが目をひいた。
纏っているモデルは、山口小夜子。
この写真1枚で、70年代、80年代の世界にタイムスリップしてしまう。
モードと髙田賢三
展示はまず、髙田賢三の手がけた作品の展示から。
現在着ていても古めかしく感じないであろう服も多いが、受ける雰囲気はやはり違う。かつてのデザインに新しい風が吹き込まれて現在のモードになっている、ということに改めて気が付いた。
昭和~近年までの活躍を辿る
通常なら展覧会のさいごにまとめて展示される年譜に作品等を入れ込んで、功績を振り返るパネル展示もわかりやすかった。それは1960年代から近年に至る、モードの歴史と重なる。
ランウェイに並ぶマネキンたち
最後の展示室は、ファッションデザイナーの回顧展ならでは。中央にランウェイが設置され、マネキンたちがドレスを纏って思い思いにポーズをとる。その背景には、実際のショーの映像が流されている。
KENZOといえば連想する、カラフルな花柄の服はやっぱり気になる。
会場には多くの人がいて、撮影をしたりショーのフィルムに見入ったりとさまざまだ。ファッション関係者も多いのか、訪れている人たちの服装もすてきだった。
デザイン画に時代を感じる
出口までの壁を使って、1965~89年までのデザイン画が展示されていた。自分の生きた時代も含まれているから、当時の流行などを思い出しながら、そういえばこういったデザインの服があった、と思い起こすのも楽しい。
華やかな表紙の図録
ギャラリーを出てすぐのショップでは、華やかな色の表紙の図録の発売。展示がここまで続いているかのようだ。
展覧会のサブタイトルは「夢をかける」だ。
まさにそのとおり。若くしてパリに移住し成功を収めた日本を代表するデザイナーの仕事を振り返りながら、夢を駆け抜けたサクセスストーリーを、一緒に愉しませていただいた気がした。
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