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エッセイ

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今までの日々や、ささやかな僕の奮闘を書いていければと思います。
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#サッカー部

「あの夢の余韻」

「あの夢の余韻」

久しぶりに足を挫いた。こんなにもちゃんと足を挫いたのはいつ以来だろうか。
こうして右足首から迫り上がってくる久しぶりの痛みに、哀愁を帯びた懐かしさまで感じている。
歩いてる途中にちょっと足を捻ったぐらいであればわざわざこうして文章にすることはない。サッカーの試合中に、ファール覚悟の殺人スライディングを食らった時ぐらい足首を挫いたのである。

その日はお酒を飲んで気分が良くなっていた。先輩に

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「放物線」

「放物線」

思いがけぬ展開で始まった学童生活だったけれど、それは僕が想像していたような最悪なものではなく、とても楽しい時間になった。
学童には同級生の児童ばかりではなく、四年生や五年生という年上の児童が数人通っていて、とくに二つ上のシモッコと、三つ上のフジイ君は、僕を弟のように可愛がってくれた。

いま思えば、きっと二人が僕のわがままを聞いてくれていただけなのだが、同じ歳の児童よりも、僕の言っているこ

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