晩夕引力の法則
ポップスを歌えないカナリアは
風切羽を切られて 籠の中で 哀歌
悲しみの細分化 一握りの幸せ
泣いても 笑っても タイムカードは切り刻む
苦しい振りした まだ息は出来たけど
酸素が足りないのは ここが居場所じゃないから
炭鉱で飛び回る 正直者はバロメーター
羽根があるなら 逃げ出してしまえばいいのに
全部 全部 他人任せの思考停止
権力者の仮面が振り向いて 薄汚く嗤う
灰色のビル群で監禁
大きく育った麦は実るばかりで
堂々と天を仰いで 自惚れていた
ニュートンのリンゴが浮遊する
犬が喰い千切る 鎖の先に 出航する白旗
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