旅先でやさしさに包まれた話 レーワルデンのオレンジホテル
そろそろ夏季旅行をという事で、8月4日〜5日と1泊でフローニンゲン州の隣にあるフリースランド州の州都レーワルデンに行ってきた。
フリースランドには少数民族のフリージアンが住んでいて独自の言語を話しているとの事だが、今回の旅行の目的は期間限定で開催されているトリケラトプスの骨格展示だ。極度の恐竜フリークである娘(3歳)のリクエストだ。彼女は先日電車に乗った際に目ざとくこの展示のポスターを発見して、それからというもの「恐竜連れてって」が彼女の口癖となっていた。
フリースランドはあのマタハリの出身地、更には世界最古のプラネタリウムが現存するなどマニア受けしそうなネタはありつつも地球の歩き方には4頁しか割かれていない。まあフローニンゲンも5頁しかないんだけど。
ちなみにフローニンゲン駅からレーワルデンまでは電車で40分。
車窓から真っ平な景色を眺めていたらすぐに到着していた。
目的の恐竜を見て、フリース博物館で歴史を学び、その隣にあるLAZY LEMONというcafeで久しぶりにうまいハンバーガーを食べてホテルにチェックインした。
このオレンジホテルは駅前にあって歴史は100年くらいあるようだ。
部屋数は200とかあるのではないだろうか。高級ホテルではない。
地元民がホテル前のテラスでビールやコーヒーを飲むような古き良きホテルだ。
今回の宿泊料金は90€。安いけど珍しくバスタブもついている。
恐竜と入浴をこよなく愛する娘のテンションは爆上げだ。
更にはチェックインするや否やレセプションの女性から娘に小さなクマのぬいぐるみのプレゼント。娘歓喜。
そして娘は就寝前と起床後に久しぶりの入浴を楽しんだ。
さて、この日はどうしても日本との時差もあってオランダ時間の深夜にパソコン仕事が避けられない状況だった。
やむなく1時に起床して誰もいないロビーのコーナーに場所を借りてパソコンを開いた。深夜の誰もいないロビーはもの寂しいしちょっと怖い。
そんな中、一人キーボードを叩いているとレセプションで夜勤をしていたマッチョな男性が不器用な手つきでミントティーとケーキを差し入れてくれた。
「同じ深夜ワーカーとして個人的な差し入れだよ。グッドラック」と。
パソコンの横に湯気と一緒にミントとジンジャーの香りがパッと広がった。
誰もいないロビーが少し明るくなった気がした。
ユーミンばりにやさしさに包まれた。
レーワルデン。来てよかった。
あー、お仕事したい。
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